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大変な子どもたちがいる学級が荒れないようにする授業づくり、学級づくりとは

 今、子どもたちが荒れたり、学級崩壊をするクラスが多くなっています。
 どのクラスも崩壊してもおかしくない状況になっているように思うのです。
 そうしたとき、教師は「なんとかしよう」と強権的な手段に出ることがあります。
 しかし、子どもたちは「自分の思いを聴いてもらえない」と思っているのですから、逆効果にしかなりません。
 そんなときのヒントになる実践を紹介します。例えば、次の詩を取り上げます。
「一ばん、みじかい抒情詩」
「なみだは」
「にんげんのつくることのできる」
「一ばん小さな」
「海です」
 この詩で、子どもたちを変える授業の工夫をつぎのように行います。
(1)最後の「海です」のところを「水たまりです」と変えて提示します。
(2)題名から「一ばん小さな」までの4行は、模造紙に書いておく。
(3)最後の1行は「水たまりです」と「海です」の2枚用意する。模造紙に書いて磁石で貼れるようにする。
(4)最初に「水たまり」を提示したときに、子どもたちは「アレ?」と思って「おかしいよ!」「ちがうじゃん!」といろいろ言ってくるから、
「おかしくないよ」と言って、水たまりから、考えられるイメージを言わせていくようにする。
(5)「水たまり」だと、「きたない」「小さい」「すごく浅い」などと出てくるはず。
(6)それと比較させるように、「水たまり」を入れ替えて「海です」を提示して、海のイメージを考えさせる。
(7)「きれい」「青い」「魚がいる」「広い」「深い」「大きい」などと出てくるはず。
(8)出てきた海のイメージの中で「なみだ」とつながるものを考えさせる。
(9)その後、海となみだをつなげてイメージを広げていくようにする。
 子どもが「思いを聴いてもらえていない」と思っていたり、教え込むだけの授業をしていたりすると、子どもの不満が高まり、授業が成立しなくなったり、学級崩壊につながる可能性があります。
 そのような状況になると、子どもたちは授業の中で「いちゃもん」をつけたくて仕方がなくなります。何かしら文句を言って、授業の邪魔をするのです。いわば「私的ないちゃもん」です。
 荒れたクラスであったとしても、大変な子どもたちをいかに引き入れるかを考えることが大切なのです。
「私的ないちゃもん」を「水たまりです」という言葉を使うことによって、
「おかしいよ!」「間違っているんじゃない」などという、
「公的ないちゃもん」に位置付けてあげることが、授業の邪魔をする子どもたちを引き入れる大きなポイントなのです。
 そうして授業の中に引き入れていきながら「水たまりじゃいけないの?」とわざと開きなおり、
「水たまりだと、どんなイメージ?」と問いかけることで授業にのめり込ませていくことができるのです。
 子どもの実態を考えながら「いちゃもん」に対するアプローチを考え、学習課題に向わせていく。
 これは「授業づくり」と「学級づくり」の両方を視野に入れた「学級マネジメント」といってはよいのではないでしょうか。
(増田修治:1958年埼玉県生まれ、埼玉県公立小学校教師(28年間)、白梅学園大学教授。「ユーモア詩」を通じた学級づくりを進めた。2002年にNHKにんげんドキュメント「詩が踊る教室」放映。小学校教師を対象にした研修に力を注ぐ)  

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