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学級づくりは、クラスの人間関係力を高めるとよい、どうすればよいか

 私は、学級づくりは人間関係力アップが全てだと考えている。
 人と人がうまくやっていける力である。
 最近、この人間関係力が乏しい子どもによく出会う。
 人間関係力の低下の一番の原因は「友だちの良さが見えない、見つけられない」という点にあると、私はとらえている。
 甘やかされて育ってきたせいもあるのであろう、自己中心的で、友だちの気にいらない部分ばかりが目に入ってくるのである。だから、文句や不満が出てくる。
 子どもたちの良い所をどんどん見つけて、返してあげると、人間関係が良くなり、子どもたちの自尊感情が育つはずである。
 そのための方法に、ハッピーレターという今村裕氏の実践がある。
 友だちに、良い所や好きな所を手紙に書いて届けてあげるという実践である。
 ポイントは、もらった人には必ず返信しなければならないということである。
 つまり、書けば書くほど、返事がくる。自分だけ手紙が届かないということがない。ここがこの実践の優れた所である。
 ハッピーレターは、子どもたちが綴って持って帰らせる。子どもたちは宝物のように持って帰る。もちろん教師が一応、目を通しておくことは必要である。
 この実践には、おまけがつく。教師にもハッピーレターを書く子どもが出てくる。教師も幸せになる。
 さらに翌日、保護者からもお手紙が届く。子どもたちが家で弾んでハッピーレターを見せるからである。
 例えばつぎのような、ハッピーレターを用意しておく。
「ハッピーレター例 (小学校2年生)」
 心はウキウキ ハッピーレター
(     )さんへ
 あなたのいいところ、すきなところは、
 (例) いつ見ても、にこにこしているね。
(     )より 
 簡単な実践であるが、効果は計り知れないものがある。 
 犯罪や自殺者、いじめの原因の一つに自尊感情の欠如があげられる。自分で自分のことが好きになれないのである。
 自分のことが好きになれば、自分を大切にするし、友だちも大切にするようになってくる。
 自尊感情を育てることを、学級経営や人間関係づくりの基礎として考えたい。
(古川光弘:1962年生まれ、兵庫県公立小学校教頭。「教材・授業開発研究所」MLを主宰。サークルやまびこ所属)

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