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学校の仕事で一番大事なことは何か、授業の真髄とは何か

 NHKの「ようこそ先輩」や民間放送の「世界一受けたい授業」という番組を見た人も多いと思います。
 教員免許がない人だって、素晴らしい授業をします。
 ああいうところで授業をする人たちは、端的に言うと「サービス精神がある」から良い授業ができるのです。
 ふだんから「お客さん(市場)に鍛えられている」からです。
 たとえば、一流デザイナーと呼ばれる人たちが母校に帰って授業をする。
 一流デザイナーとしての力量は誰が認めるのでしょうか。お客さんが「この人のデザインが良い」「あの人より、この人が良い」と支持してくれるからでしょう。
 だから、教師は授業で、聴いてくれるお客さん(生徒)に理解してもらおうと考えるから、良い授業ができるのです。
 やっぱり授業で大事なことは、まず聴いてもらうこと。
 どんなに立派なことを話しても、聴き手が聴いてくれなければ、話にならない。
 聴き手が聴いてくれないと言うならば、興味深く聴けないということだから、話し手は反省しなければならない。
 基本的には、教えるほうの自分で、子どもの反応を受け止めて、話を進めなければなりません。
 先ほど、この講演の冒頭で、みなさんに学校の仕事で一番大事なことは何だと思いますか、と尋ねました。
 そうしたら、ほとんどの教師が「授業」と言ってくれたので安心し、素晴らしいと思いました。
 学校で一番大事な仕事は授業です。
 学校は授業が基本であり、すべてである、ということをしっかり胸に刻んでいる点が、素晴らしいと思います。
 良い授業とは何でしょうか。むろん自分で良い授業と思っていてもダメです。
 子どもたち学習者に「良い授業」「素晴らしい授業」と評価される授業が「良い授業」なのです。
 自分では良い授業だと思っているが、子どもはそのように思っていない。こういうミスマッチも、学習者の意見が反映しない教師本位に問題があるのです。
 ダメな教師の授業は子どもが相手にしないから、授業が成り立たないで学級崩壊するのは、昔も今も変わらないことがよくわかります。
 大多数の良い教師や、しっかりした教師の授業は、ふつうに粛々として行われていることは昔も今も変わりはありません。
 学ぶ学習者から率直な意見を聴取するのも、ひとつの方法ですし、同僚の教師の授業を見せてもらい参考にするなど、あらゆる方法で、日々、授業の改善工夫をこらす以外に道はないのです。
 それで給料をもらっているのだから、当然のことです。これが教師の仕事のいちばんキモのところです。
(戸田忠雄:1937年生まれ、長野県の私立、公立学校の教師、公立高校長、信学会長野予備学校長などを歴任し、政策研究大学院大学政策研究科客員教授。XYサタデースクールネットワーク代表。専門は教育政策・学校論など。政府の審議会専門委員も務めた)

 

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