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「お誕生日会」で、1年間の思い出となる、楽しい学級づくり

 3月になって、子どもたちに1年間の思い出を聞けば、決まって一番に「お誕生日会」をあげるのです。
 お誕生日会の「小さいころのインタビュー」こそは、確実に自分が主人公であり、注目の的になれたからでしょうか。
 「小さいころのインタビュー」で、自分の小さい時のことを聞きます。照れくさそうに耳をふさぎながら聞く子どももいます。
 でも本当は、みんなが自分に注目してくれている、このときが一番うれしいのです。
 それと、お誕生日会の「班の出しもの」が1年間の思い出になるのです。
1 小さいころのインタビュー
 インタビューは、小学校低学年なら家庭訪問のときに、前もって聞くことをお知らせしておいて、担任が録音します。
 中学年以上になれば、そのつど、お家の都合を聞いて、班の友だちなどがインタビューに行きます。複雑な家庭事情がある場合は、担任が何とかします。
 次に、「小さいころのインタビュー」の例をあげます。
 お誕生日の子どもが教室の前にすわり、録音された自分の小さい時のことを聞きます。
子ども「今から〇〇くんのおばちゃんにインタビューします。〇〇くんが生まれた時の体重は何kgでしたか?」
母親「3900kgでした」
子ども「生まれたときの身長は何cmでしたか?」
母親「53cmでした」
子ども「小さい時に、大きな病気やけがをしませんでしたか?」
母親「1歳のときに、ひきつけをおこして、救急車で運ばれて、死ぬかと心配したことがありました」
子ども「どのようにして崇広という名前にしたのですか」
母親「おじいちゃんと、お父さんの名前から1字ずつもらって、人の役に立つ心の広い人になってほしいと思ってつけました」
子ども「クラスの友だちや先生に何か一言どうぞ」
母親「みんな、担任の先生の言われることをよく聞いて、仲良く助け合いながら、しっかり勉強してください」
母親「崇広はちょっと気が弱いので、みなさんから声をかけてくださいね」
母親「先生には、お世話になりますが、よろしくお願いします」
子ども「インタビューにこたえてくれて、ありがとうございました」
母親「ご苦労さまでした」
2 子どもたちを親密にする「班のだしもの」
 お誕生日会では、班で力を合わせて「班のだしもの」を創りあげます。
 例えば、紙人形劇、劇、紙芝居、合奏、歌、クイズ、手品、漫才などです。
 何とかまとめようと班長が苦労します。班長が最も成長する場面でもあります。
 練習期間は2週間ほどです。学級活動や道徳、雨で体育ができなかった時などを使います。
 練習中ももめますが、もめた班ほど、成功したときの喜びは大きいものです。
 お誕生日会は、適当な人数ごとに、2カ月とか3カ月に実施します。
 1回経験すると、必要な仕事やスケジュール、フログラムなど話し合う中身がわかるので、自分たちで話し合いをすすめることができるようになります。
 お誕生日会のグッズ、例えば、画用紙を6枚貼り合わせた、大きなバースデーケーキ、一人ひとりの名前を書いたローソク(裏に磁石を貼る)、プレゼントするバースディカードなどは、分担して子どもたちがつくります。
 お誕生日会のたびに班の出しものをする機会ができるので、内容が文化的にも高まっていきます。
 今までのクラスの子どもたちの親密さは、お誕生日会のたびに班の出しもので積み重ねられてでてきた親密さだったと思います。
 その親密さが、子どもたちにとって心地よく、楽しくて、一年間の一番の思い出になったのでしょう。
(野口美代子:1946年兵庫県生まれ、元兵庫県尼崎市立小学校教師・全国生活指導研究会全国委員)

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