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小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか

 子どもたちの指導の前提として、なくてはならないものは信頼です。
 小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか。
1 すべてを受け入れるべし
 感情をわかってもらいたいのです。とにかく、ひたすら話を聞くことです。
 女子にとって、聞いてもらっているという実感が得られることが大事なのです。
 否定したり、結論を急がしたり、途中で口を挟んだりせず、ただただ「そうか、そうか」と耳を傾けることです。
 聞いてもらえるということは、よさも悪さもひっくるめて全部受け止めてもらうことなのです。
 聞いたことがトラブルにならないよう、記録を取ります。時間と人の流れがわかるように取ることがポイントです。
 すべてを聞き終えた後は、必ず内容を確認します。
 その後、どうしたいのか(どうしてほしいのか)は自分で決めさせます。
 決めたことを見守るのも「傾聴」と同じです。
2「えこひき」が大嫌いで、大好き
 教師の挨拶や声かけ、指名、指導一つ一つの言動が平等かどうかを子どもたちは見ています。「えこひき」を嫌い、教師に不信感を抱いたり教師を嫌ったりするのです。
 そうならないためには、毎日全員に声をかける。挨拶は必ず目を合わせる。特定の子どもばかりを指名しない等を意識することが大事です。
 逆に、一人ひとりの子どもが「えこひき」されていると感じさせるようにします。
 子どもたち一人ひとりに、あなたのことを、ちゃんと見ているよ、理解しているよ、というメッセージを伝えると安心感が生まれます。
 周りに誰もいない教育相談のときが、一人ひとりの子どもに教師の愛を伝える絶好のチャンスです。
 どのように「えこひき」するかといえば、その子どものよさを語るのです。
 その子がこれまで誰にも言われたことがないようなこと、忘れ去っている些細なことを語るのです。
 そのためには、毎日、事実を収集し記録することが欠かせません。
 その事実のなかから価値づけできるものを選び、教師の感情を付け加えます。例えば
「始業式の時、先生の目を見て挨拶してくれたでしょう。覚えてる? 先生ね、あの時、すっごくうれしかったんだ。人の目を見て挨拶できる、素直で温かい子だと思った」
 教師の愛を告げるのは教育相談の最後に語ると一番印象に残りやすい。
 うわべだけのお世辞は、女子はすぐにわかります。心を込めて伝えることが肝要です。
(宇野弘恵:1969年北海道生まれ、旭川市内小学校教師。教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル理事)

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