保護者に「子どもをよく見ている先生」と思ってもらうには、どのようにすればよいか
学級通信の内容は、子どもの良さを伝えるものが多い。特に小さな良さを見つけて伝える。例えば
「子どもたちを鍛えるために、毎日漢字のテストを行っています。間違った漢字は10回やり直しさせるという厳しさですが、子どもたちはがんばって取り組んでいます。100点を取る人も、とっても増えてきました。
〇月△日(金)の2時間目も、最初に漢字テストをしました。すると、Aさんが『先生、テストの紙が1枚足りないのでください』と言いに来ました。
しかし、Aさんは1番後ろの席ではありません。後ろから3番目です。
見てみると、後ろの2人はすでに名前を書いています。
Aさんは、テストの紙が足りないことに気づき、先に後ろの人に紙を回してあげたのです。
Aさんの優しい行動に、心が温かくなりました。そして、とっても嬉しい、幸せな気持ちになりました。
Aさん、優しいですね!
クラスに、Aさんのような優しい行動が増えるといいなあと思います」
こういう記事を読めば、保護者は
「きちんと子どもたちを鍛える、学力をつける先生だ」
「子どもの細かい所まで、よく見てくれる先生だ」
「子どもの良さを認めてくれる先生だ」
と思ってくださるはずだ。
学級通信でほめると、口でほめる100倍の効果がある。
実名を出してほめ、その行為を典型化していく。
ちなみに、学級通信での一番のコツは「必ず、読み聞かせること」である。
配っただけでは、子どもたちは読まない。読むとしても自分の名前のある所だけ。
学級通信は読み聞かせて、みんなの前でしっかりほめてやることが大切なのだ。
子どもの小さな良さを見つけ、学級通信の記事にしよう。
配って読み聞かせ、その子をほめよう。
そして、良さをクラスの他の子どもたちにも広げていこう。
(中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属。笑いとフォローをいかした教育実践は各方面で高い評価を受けている。 また、若手教師を育てることに力を入れ、多くの学生に向けて講演も行っている)
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