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保護者に指導力不足と指摘され、担任や管理職に苦情が来たとき、どうすればよいか

 苦情を保護者が言ってくるときは、冷静さを欠いていることもあります。
 苦情を額面どおり受け取り、その一つ一つに回答していくと「言い訳がましい」「学校が防御している」という不快感を保護者が持ちます。
 また「保護者が自分の子どもの実態をさておいて、勝手なことばかり言っている」と、いう気持ちを学校側が持っていると、その言動の端々から「話しても解決してくれない」というあきらめや怒りを保護者に抱かせてしまいます。
 保護者のいう教師の指導力不足の多くは
1 学級の子どもを掌握できない
2 学級の問題を解決できない
3 授業が子どもたちの実態とずれていて、子どもたちが授業についてこないで、勝手なことをしている
ことが多いようです。
 東京都民が教師に期待する(平成15年教育に関する意識調査)ことは
1 子どもの興味・関心を引き出す授業ができること
2 子どもを適切に評価して、伸ばしてくれること
となっています。
 保護者か様々なニーズを出してくると思いますが、共通していることは
「わが子がかわいい、何とかしてほしい」という一言に尽きると言えます。
 この保護者の心情を理解し、解決に向けて正対して対応する姿勢を見せることが、その後の保護者との信頼関係の構築に生きてきます。
1 直接、担任に苦情があったとき
 担任へ苦情がくるということは、担任への期待が大きいことを意味します。
 この担任なら、真摯に受けとめ、解決に向けて何かしてくれるであろうという期待が保護者にあります。
 直接、面談をし、じっくり話を聞き、何をどうしてほしいか聞く。
 聞いた内容を管理職に相談し、早い時期に今後の対応の方向性を保護者に伝えます。
 できれば、いつでも学級を公開して、保護者が見て、実態を理解してもらう場を設定することが効果的です。
 学級の実態や課題を共有することで学校がすべきこと、家庭がすべきことを互いに確認できることにもつながります。
2 管理職に相談に行った時は
 担任に話しても解決が困難であると判断した場合には、保護者は管理職に相談します。
 管理職は、保護者と担任との信頼関係が構築されていないという前提のもとで面談することが大切です。
 ゆえに、この時点での担任を擁護する発言は逆効果となります。
 管理職がリーダーシップを発揮して、調査をし、教師側に非の部分があれば、事情はさておき、学校組織として非に対してどのように対応し、解決に向けて取り組むかを具体的に説明し、保護者に「見える」形で対応していきます。
3 担任の指導力不足の課題を的確にみつめる
 担任の指導力不足の訴え内容を、管理職は的確に吟味する必要があります。例えば
1 従来の子ども観、指導観等から脱却できないために生じたものか
2 指導のスキルを身につけていないために生じた問題か
3 性格的な要因から生じた問題か
4 自己の課題を課題として受け止めているか
5 管理職等の指導を柔軟に受け容れ、改善できるか
という観点から検討し、学校の指導・支援体制の確立、指導の経過、指導による変容等を細かに記録し、教育委員会との連携のもとに、教師のリカレント教育を実施していくことがもとめられています。
(川崎知己:東京都公立中学校教師、三鷹市教育委員会指導課長を経て東京都公立中学校校長)

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