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教師は熱心なだけではダメ、考え方が見当違いであれば危険ですらある

 稲森和夫氏は「人生の結果=考え方×熱意×能力」であると述べています。
 さらに、考え方、熱意、能力のうち、最も重要なのが「考え方」であると答えています。
 いくら能力があり、熱心でも考え方(方向性)が間違っていれば、危険でもすらあります。
 善意の人で、能力もある。熱意もものすごくある。しかし、考え方が方向音痴である。こういう人が教師に少なからずいる。
 別の言葉で言えば、仕事に優先順序がつかない。子どものために一生懸命やるのだが、やっていることがピントはずれである。
 例えば、挨拶の練習ばかりさせるが、授業は下手くそで話にならないとか。
 言い訳に「一生懸命やったのだから」と仲間同士の教師で慰め合うが、熱意や情熱があれば良いというのでは、プロとは言えないでしょう。
 学校の教師は忙しすぎると言われるが、これは管理責任者の校長に大きな責任があります。
 と同時に、当事者である教師自身が、仕事の優先順序をつける必要があります。
 教師にとっていちばん大事なことは、子どもと向き合う時間をとること。そして教師が勉強すること。これ以外は精選する。
 例えば、会議は週1回以上やらないと決めるとか。小さな工夫・大きな改善はいくらでもあるのではないでしょうか。
 つまり、考え方が見当違いであり、方向音痴であれば、熱心であればあるほどマイナスも大きくなる。
 教える教師が善意であり、よかれと思っても、教育される子どもにとっては、教師のひとりよがりで、迷惑でありマイナスということはいくらでもあります。
 つまり「ありがた迷惑」とか「小さな親切、大きなお世話」ということが教育の名のもとに横行するのが学校なのです。
 教師は、小中学校時代の自分の先生から受けた影響をよく思い出してもらえばいいとお思うんです。
 イヤだっと思うことは子どもたちにはしない。良かったところは自分も取り入れていく。
 日頃からよく保護者の声に耳を傾けて、コミュニケーションを取っていれば、その教師に対して親が攻撃的に出てくることはまずないと思います。
 ところが中には、親の期待や信頼を裏切るような教師が少数だけどいるわけです。だから、問題が生じるのです。   
「クレームをつけてくる親が悪い」「言うことをきかない子どもが悪い」と言う教師がいます。
 言うことを聞かないのはなぜだろう、それには理由があるはずだ。そこを解きほぐす必要がある。
 基本的な心構えとしてはそれが必要です。
 日本の教師は熱心で「子どものために」と善意であるだけに、このような熱心さと善意の方向性を定めることが必要なのです。
(戸田忠雄:1937年生まれ、長野県の私立、公立学校の教師、公立高校長、信学会長野予備学校長などを歴任し、政策研究大学院大学政策研究科客員教授。XYサタデースクールネットワーク代表。専門は教育政策・学校論など。政府の審議会専門委員も務めた)

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