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カウンセリングを学ぶと、あなたの人生が変わります

 カウンセリングを学ぶと、あなたの人生が変わります。
 深く自分を見つめて本当の自分を見つけ、自分らしい生き方ができるようになっていくのです。
 人間として教師として成長すれば、もう怖いものはありません。
 管理職の評価は気にならず、同僚教師に足を引っ張られてもへっちゃらです。保護者にバッシングを受けても耐えていけます。
 カウンセリングを学ぶことによって、最初に起こる表面的な変化は、相手の気持ちに寄り添いながら話をていねいに聴けるようになることです。
 すると「あの先生は、お説教が多かったのに、私の話を親身に聴いてくれるようになった」と感じるようになるでしょう。
 カウンセリング学習で最も重要なポイントは
1 本気で人生を生きる
2 深く自分を見つめること
3 深く交流し合うこと
です。
 これができなければ、他の人と深い心の交流を行うことはできません。
 不登校やいじめなどの問題の予防や解決のためにカウンセリングを学ぶ人も多いと思います。
 カウンセリングの技法を学ぶことによって、背景にある哲学を学んで、自分自身の哲学にしていくことです。
 カウンセリング学習の核になるのは、エンカウンターやワークショップなどで、自分を深く見つめて、仲間で深く交流し合う体験を積んでいくことです。
 自己成長するためには、カウンセラーになる者自身が自己を深く見つめること、深く交流し合うことが何よりも大事なトレーニングで、そこに最も多くの時間とエネルギーをさきます。
 教育は人格形成の営みです。そうであれば、まず教師自身が、自らの自己形成、自己成長に取り組んでいかなくてはなりません。
 教師自身が人間として成長していく。自分を高めていく。より深みのある人格をめざしていくのです。
 私がこれまで出会った多くの先生方のなかには「これは、ほんものの教師だ」と思える方がいました。
 そんな本物の教師には共通する要素があります。それは、教科の教え方や生徒指導のスキルにとどまらず、自己成長に真剣に取り組んでおられるということです。
 自分自身を深く見つめ、人間的に成長することに真剣に取り組んでいるのです。
「よい教師の条件」は、二つあると思います。
1 生き方のモデルになっている
 子どもや保護者、同僚の教師から見ても「こんな人間になれたらいいな」という生き方のモデルになっていること。
2 人間的な魅力や深みがある
 人生の苦難にぶつかったとき「あの先生に相談したい」と思ってもらえるような人間的な魅力や深みがあることです。
「この人だったら、本気で受けとめてくれる」という希望を持たせることができる人です。
私は、教師のカウンセリングを専門にしています。
 先生方の悩みはさまざまです。学級経営がうまくいかない。落ち着かない子どもたちが増えた。保護者からクレームがくる。これに先生方自身の人生の悩みも加わります。
 このように深い悩みを抱かえた同僚教師が「この先生ならきっとわかってくれる。相談してみよう」と思える人間としての深み、温かみ、人格の器を感じることができる人にあなたはなれているかどうか。
 同僚教師に胸を開いて相談してもらえる教師になれているか否かが、問われるのです。
(諸富祥彦:1963年福岡県生まれ、 明治大学文学部教授。「現場教師の作戦参謀」として、抽象的ではない実際に役立つアドバイスを先生方に与えている。悩める教師を支える会代表)

 

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