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学校の仕事が上達するために必要な心構えや方法とは、どのようなものでしょうか

 仕事をするうえで、人間関係ほど重要なものはないでしょう。どのような関係を築くか、職務が上達するためにはどのようなやりとりが必要か、考えてみましょう。
 次のような心構えや方法で、人間関係が豊かになり、仕事も円滑に進み上達します。
1 あいさつは大きな声で自分から言う
 当たり前のようで、あまりできていないのがあいさつです。子どもたちには指導するのに、教師同士ができていないというところがあります。
「朝のあいさつ」「返事」「はい、ありがとうございます」「よろしくお願いします」「帰りのあいさつ」など
 明るく大きな声で、自分から進んで言ってみましょう。教師同士や子どもたちとの関係に思わぬ効果が表れます。
2 仕事は明るく楽しくやる
 すべての仕事が楽しいわけではありませんが、仕事によって学べることも、技能が身につくことも少なくありません。どうせやるなら、明るく楽しくやろうではありませんか。
 できれば「はい」か「喜んで」以外は言わないようにしましょう。その意気込みや態度は必ずどこかであなたの成果に役立つはずです。
3 人のせいにしないで、自分には何ができるかを常に考える
 子どもの成績や生活態度など、子どもの課題について、多くの教師はその要因を、子どもや保護者などのせいにしていることがあります。
 しかし、発想を変えて、それらの課題に対して自分なら何ができるかを考え、やれることをやっていくようにするとよいでしょう。
 それによって、何かが動きだすことが多いのです。あきらめないで戦略を立て、実行しましょう。
 勇気とは、できないこと、やれそうにもないことをやる意志のことです。
4 新しいことをやってみる
 新しいこと、それが何であれ、やることに意義があります。それに、これが一番重要なことですが「新しいことに失敗がない」のです。
 成功するまであきらめないことです。失敗を恐れず、常に新しいことにチャレンジしましょう。
5 年長者に学ぶ
 教師の世界は職人的なところが多々あります。授業や生徒指導について、能力や才能もさることながら、やはり、年の功がものを言う場合が多いと思います。
 立場や役割を超えて年長者に学ぶ姿勢が必要です。
6 ホウレンソウ(報告・連絡・相談)
 チームとして取り組む学校として最も必要なことです。これが不十分なため、予期せぬトラブルを招くことが少なくないのです。
 報告は、簡潔にポイントを押さえて話すことが大切です。
(1)管理職や上司
 校長や教頭、主幹や主任への報告・連絡・相談がないと、管理職や上司は判断のしようがありませんし、責任だけを取らされるなら、たまったものではありません。
 したがって、自分の評価だけでなく、学校で信頼を得、自分を成長させるために、ホウレンソウは不可欠なのです。
 組織やチームで教育活動を行っていることを常に忘れず、組織の一員としての自覚をもちましょう。
(2)学年や分掌内
 学校行事や生徒指導では、学年単位の取り組みが多いことから、ホウレンソウを重視する必要があります。
(3)保護者
 保護者こそ、子どもたちの教育に直接責任をもつ存在です。
 したがって、何よりも保護者への情報提供が必要であり、発生した事件や状況などについては、きちんとしたホウレンソウが必要です。
 例えば、けがや生徒指導上のトラブルについて、速やかな報告・連絡が必要です。
 保護者との連絡、事前・事後報告の不足により、学校への不信が膨れあがり、管理職を超え教育委員会等に問題を持ち込まれることもあります。
 小さなミスが大きな不信や不満、苦情につながらないよう、保護者には特にホウレンソウを十分心がけるようにしたいものです。
7 聴き上手になろう
 聴き上手は教師として重要なスキルです。
 子ども・保護者・同僚とのコミュニケーションを促進し、成長を促し、問題場面への対処もうまくなっていきます。
 聴き上手のポイントは、
(1)あなたに関心を寄せていますよ」という心を持ち、傾聴する
 その人の目を見る、顔の表情(笑顔やうなずき)、あいづちなどは、その心があるかは相手に伝わり、コミュニケーションを左右します。
(2)相手の言葉をそのまま聴く
 たくさん話してもらうために、テンポよくあいずちを打ち、相手の言葉をそのまま繰り返すオーム返しや「ああ、そうなんですかあ」と、その人が思ったまま、感じたまま、最後まで聴いていくのです。
 賛成や反対、指導、評価、解釈などを早まってしないことです。
 このした聴き方を心がけると「この人は、自分のことをわかってくれる」「次も、この人と話したい」となり、心が開いていきます。
(3)先輩から授業のコツを聞く
 授業のコツは教師と子どもたちとのストーリーの中に生まれています。
 先輩がどういう考えで、どういう体験の積み重ねで、どういう失敗の反省から、そのようなやり方をしているのか、その裏側に価値があります。
 日常から、そうした視点を持ち、先輩の助言を求めたいものです。
(4)上司の忠告を聴く
 忠告の内容をきちんと把握し「ぜひ、改善したいと思います。どんなところがいけないのか、ご指摘お願いします」など、謙虚・純粋な心で、具体的に聴き出したいものです。
 上司はこちらから打たないと響かないし、そうしないと信頼関係も生まれません。
8 話し上手になろう
 教師の力量の中でも最も要求されるスキルです。基本は「生きた言葉」を使うということです。教師自身の「今、ここで」の気持ちがこもった言葉を使うことです。
 話し上手になるための前提として、日頃から新鮮さを保ち、人と交わり、自分の体験を豊かにふくらませたいものです。
 次には、話し出すタイミングがたいへん重要です。相手の話に共感的に傾聴しながら、話の区切りを見つけ「自分の考えを言っていいですか」など区切りとなる言葉を挟み、具体的な話へと進めたほうがいいと思います。
 なにより大切なのは、話が長くならないようにする、ということです。相手に話を聞いてもらうことは、予想以上に相手のエネルギーを消耗させています。
 そのため、結論を先に言うとか、大事なことだけを整理して言うなどして、配慮深い話し方を心がける必要があります。
 話を興味深くするためには「起承転結」を意識したり、体験談や会話などを挿入したり、話す内容の順序や関連を工夫したりして、準備をしておきたいものです。
 笑いを取ろうとする場合、笑いの達人によると「笑いは、相手を笑わそうとするのではなく、自分が笑うこと」だそうです。話し手の笑いが相手に伝わっていくのでしょう。
(有村久春:1948年生まれ 元東京都公立学校教員・小学校長 岐阜大学教授 専門は生徒指導論、カウンセリング、特別活動論)

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