いじめ防止のために、教師に求められる力とは
いじめ防止のために、教師に具体的に求められる力とは
1 子どもたちと信頼関係
教師と子どもたちとの信頼関係をつくるのは、
(1)しっかり授業をすること。
(2)だめなことは、だめと言えること。
(3)教師が大人として子どもたちの模範になる行動をふだんから心がけること。
2 子どもたちを観る
教師が子どもたちを、日常からしっかり観察をすること。例えば、
(1)今日は少しおかしいな。
(2)あれ、あの子、今日どうしたんだろう。
(3)あれ、あの子は珍しく宿題を忘れてきた、何かあったのかな。
その子どもの特性も観て指導していくことは、いじめの早期発見にはなくてはならない視点である。
3 子どもの話を聴く
子どもの話をしっかりと聴く。
教師に話を聴いてもらえたと、子どもたちが感じるのは、また、この先生に相談したいなと思える時である。
何か困ったことや悩みがあった時、相談したいと思える教師がいることは、子どもたちにとっては大きな味方になる。
4 話す
「教師ですから、いつも話しているよ」と言われそうだが、話すということは、
「子どもの考えや思いを尊重して、教師が伝えたいことを話す」ということである。教師が一方的に話すことではない。
さわやかな話し方を練習して、子どもたちと向き合ってほしい。
5 教職員と協働する
教師が精神的に追い詰められて休職をすることが増えている。
教師だから自分で何事でもできるのが当たり前だと頑張ってしまう、そういう真面目な教師が、発症する率が高い。
人には誰でも、得意、不得意なものがある。
学年や学校で相談したり、協力しながら子ども指導に向き合えば、個人でやった時の何倍もの成果があがる。
もし自分に弱いと思えることがあれば、積極的に研修会に参加するなどして、子どもたちを支援できる力を身につけてほしい。
(川合 正:東洋大学初等中等教育課参与)
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