授業で教師が大切にしたい指導方法とは何か
若い教師の中には一斉型の授業を批判する方がいるように思います。しかし、その指導方法を学ぶことは悪いことではないと思っています。
私自身、一斉授業の研究発表をして、今まで学んだことのない世界に出会い、広がったことを覚えています。
一斉授業で大切にしたいことは、
1 子どもたちの聞く力を育て、聞き合う関係をめざそう
「誰かが話している時、それ以外の人は聞く必要がある」ということです。そのため「聞く力を高める」指導がとても重要になります。
私は、姿勢がよい、目を見て聞いている、など聞くことができている子どもをほめます。
さらに、聞くとよいことが起きると感じることができるような読み聞かせの体験をさせたりして「聞く」ことを学級経営の指導の一つとして取り組んでいます。
「聞きたいと思うような関係づくり」をする必要があります。そのため、お互いのよさを伝え合うような関係づくりをしていく必要があります。
私は「ちょっと隣の人と相談して」というような、おしゃべりを入れるように心がけています。
また、聞いた後、聞いたことをノートに書き、そのことを発表し合うというような授業の流れをつくることも大切にしています。
2 授業の細かい時間設定をする
一斉授業でポイントになるのが時間の使い方です。学習活動の流れを明確にするということです。例えば、
(1)課題を確認する(5分)
(2)一人で調べる(10分)
(3)隣の人と確認する(5分)
(4)全員で話し合う(10分)
(5)まとめをする(5分)
(6)復習をする(10分)
というように、子ども状況を見て、学習活動の時間の設定がポイントになります。
教師の教え方や子どもたちの学びの状況によって、活動の時間は大きく異なります。
学習活動をテンポよく小刻みに展開していくことで、集中して取り組むことができます。
すぐに思い通りの学習活動が展開されるとはかぎりません。修正しながら、繰り返しねばり強く行うことが大切です。
また、書く活動を入れると、授業に集中して取り組むことができます。
学習の流れがはっきりすると、安心して意欲的に学ぶ子どもも大勢います。学習の流れを掲示しておくこともよい方法です。
3 子どもたちが活動できるようにする
子どもたちが交流し合って学べるようにしなくてはいけません。楽しさや充実感、所属感をもたせることがとても大切です。例えば、
(1)課題を書く
(2)教科書の問題を1問解く
(3)解き方を話し合わせる
1 ペアで解き方を確認する(5分)
2 班で解き方を話し合う(3分)
3 全員で解き方を話し合う(5分)
(4)解き方について確認し、まとめを書く
(5)問題を解く
活動を(3)のように細分化して、交流して動いたり、話したりする機会をふやすようにすると子どもたちの取り組みは活性化されます。
自由に歩いて学び合うといった方法もあります。
学習者にただ耐えるだけということを強いていると学習に対するマイナスイメージしかもてません。
4 教師は自分の声の使い方を意識する
教師にとって声は最大の武器である。
声や表情の使い方を意識するようにと先輩教師に教えてもらったことがありました。
声の5つの要素「大きさ」「高さ」「速さ」「間」「声色」に気をつけて話します。
教師であれば「速さ」「間」にこだわることはとても大切です。
声の高さを意識する教師は少ないでしょう。例えば、
「日常の声」は少し低い声、「本音の声」は一番低い声、「建前の声」はより高い声
と使い分け、効果的に働いているか意識しましょう。
声は教師にとって一番大切な道具であり、効果的な指導をする時に武器にもなります。声の力を磨いてほしい。
(長瀬拓也:1981年岐阜県生まれ、横浜市立・岐阜県公立小学校教師を経て岐阜県公立中学校教師。2004年に「第40回わたしの教育記録」で新採・新人賞を受賞。「授業づくりネットワーク」理事、教育サークル「未来の扉」代表代行、『教師になるには』編集代表、クラス・マネジメント研究会代表)
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