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反抗期の私の心を救ってもらったK先生は日本一の先生だ

 私が14歳の頃、思春期で心が荒れていた時期があった。親や先生に反抗して閉口させていた。
 そんな時に出会った英語のK先生に、揺れ動く心を救っていただいた。
 自作の面白い英語漫画や紙芝居を作ってこられる。それまでの英文法中心の堅苦しい授業にうんざりしていた私にとって新鮮な感じがした。
 私の母が塾の英語の先生で反発していて、英語の成績はさんさんたるものだった。
 ところがK先生に変わってから、魅力ある面白い授業にひきつけられて、英語が大好きになり、成績も上がっていった。
 授業が夢のように楽しい。英語のジョークもたくさんあって、教室は爆笑の渦だった。
 だけど、先生は面白いだけの先生ではなかった。生徒のことをいつも真剣に考えて、思いやり深い方だった。
 中学2年の2学期の初めに、クラスのAくんが不登校になった。担任のA先生は辛抱強く家庭訪問をし、登校するよう説得されていた。
 そんな時、A先生オリジナルの英語の詩を勉強した。その詩は非常に印象深く、20年以上たった今も大切に持っている。その詩は、
Don’t say “Good-bye”
“さよなら”は言わないで
Don’t say “Good-bye”
“さよなら”は言わないで
The word “Good-bye”is too sad.
“さよなら”という言葉は、あまりにも悲しい。
Let’s say“See you again”
“また、会おうね“と言おう。
When you have trouble and difficulties,take a rest.
きみに悩みや困難があるなら、ゆっくり休みなさい。
Please remember that you are loved by your parents, your friens, and your teachers.
きみは、きみの両親や、きみの友だち、きみの先生に愛されていることを思い出しなさい。
If you are too tired, take a rest.
もしもきみがあまりにも疲れたなら、ゆっくり休みなさい。
But never give up.
ても、決してやめてはいけない。
I can console you.
私は、きみを慰めることができる。
I can encourage you.
私は、きみを勇気づけることができる。
Even if you are far away,
たとえきみが遠くにいても、
I never forget you.
私は、決してきみの事を忘れない。
because we see the same sky every day.
なぜなら、私たちは毎日、同じ空を見ているから。
We’ll wait for you until you come back.
きみが帰ってくるまで、私たちはずっときみのことを待っているよ。
 何人かの女子生徒が泣きだした。
 ともすれば、自分のことしか考えられなくて、Aくんのことなんか、忘れがちになっていた私の心にも先生の思いがひしひしと伝わってきた。
 それから、クラス全員がAくんに英語でメッセージを書くことになった。つたない英語であったが、私も心を込めて書いた。
 その後もK先生は、毎日のようにAくんの家を訪問された。私たちもAくんが戻ってくれるように祈り続けた。
 そのかいがあってか、心を閉ざしていたAくんも、徐々にK先生には心を打ちあけるようになった。
 3学期の始業式の日、私たちはクラス全員でAくんを迎えにいった。皆の呼びかけに応じて心の扉を開いてくれて、3ケ月ぶりに学校に戻ってくることができたのである。
 今、私自身は塾の英語講師となり、生徒たちに英語を教えている。
 私もただ機械的に英文法を教えるのではなく、あの時のK先生のように、心の教育を身をもって実践していきたいと思う。
 もうK先生はこの世にいない、きっと天国から、私たち教え子に無限の愛を注いでくださっていることだろう。
(橋田明呼(大阪府 塾講師)

 

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