保護者から「通知表に納得がいきません」とクレームがあったとき、どうすればよいか
「今日いただいた通知表について説明してください」
「国語の評価について保護者に分かるように説明してください」
「これまでの授業からして今回の評価は納得がいきません」
などと、保護者からクレームが寄せられたとき、基本的には次のような対応が求められるでしょう。
(1)保護者の申し出をまず受け止める。
(2)「何に問題がある」と考えているか理解する。
(3)言い訳や説得をしようとする態度はとらない。
(4)学級担任一人での対応にならないにする。
(5)成績処理の仕方について整理し、日頃の授業の方法や成績に対する根拠を具体的に説明できるようにしておく。
通知表に対する保護者の思いは、学級担任が悩んで評価しているのと同じように、子どもへの心配と期待からきているのです。
その評価に納得がいかないとなれば、担任への相談、苦情があるのも当然のことです。
通知表を、これまでの授業評価を振り返る場とし、所見と評価が一貫性をもったものになるように心がけましょう。
子どもにとっても、通知表は学びの証となる宝であり、いつまでも大切に扱うものです。
その意味でも、保護者に誠実に対応し、
(1)評価に対する説明責任を果たそう。
通知表はテストの点数はもちんのこと、製作物、実技、日頃の授業への参画態度、関心、意欲にいたるまでを積み重ねて評価してものです。
その根拠を明確に示して、具体的な例をあげて説明できるようにしておきましょう。
保護者には、学期のはじめに評価の仕方を伝えておき、学期末の保護者会では、改めて評価の見方を知らせましょう。
オープンにできることはオープンにし、保護者に分かるように説明責任を果たすことが大事です。
(2)評価の根拠となる資料を日頃から蓄積しておこう。
(釼持 勉:東京都公立高校・小学校教師、教育庁、小学校長を経て、帝京大学教育学部教授、帝京科学大学教授)
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