中学教師は過重のストレスがかかる?
私の周囲にはストレスでばたばたと脱落してく教師がいる。
教師という仕事には、過重のストレスがかかるとは疑いのない事実だ。
時間的には、部活動と保護者相手の夜の会議。何よりも、教師の第一の仕事は授業。
ただし、教材研究する時間は勤務時間中にはない。
学級担任は学級通信で学級の様子を家庭に伝えることによって、学校と家庭との連携をもつ努力をしなければならないとされるが、やはり勤務時間中に学級通信なんかを書いているゆったりとした時間はない。
そうした時間は帰宅後の深夜に及ぶ。
若かった頃はまだ良かったよ。私も40歳を過ぎてから、がっくりと体力が低下してきた。
次の日にまで疲れが確実に残る。そういうのを累積疲労って言うんだって。これ、本当に危ないらしいよ。
私の場合、バレーボール部の顧問をしているんだけど、生徒相手に1日に何百発ものボールを打ち込むもんだから、肩、腰、膝は職業病になっている。
それだけじゃないよ。帰宅しても、いつ保護者から電話がかかってくるかわかりゃしない。
いつだったかな、夜の11時頃に電話がかかってきたことがある。酒を飲んでろれつのまわらなくなった声でしゃべるので家内は電話を切ってしまった。
その後、クラスの子の父親だとわかって「家内が大変失礼しました」と謝るよりほかはなかった。
心の中では「酔っぱらって夜中に電話をよこすんじゃねぇーっ」と言いたかったんだけどね。
こうした状況の中で、仲間の教師たちはうつ病や心身症、神経症などを発症して、戦線を離脱して病休をとったり、休職したりしてその回復に努めているというのが実情だ。
教育委員会とか、共済、互助会からも、教師のメンタルヘルスに関する冊子がひっきりなしに配布されている。
だけどね、まずはこの勤務実態を変えなきゃ駄目だよ。
(山屋敷一:公立中学校に勤務する国語教師。教職歴は約20年)
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