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トークのうまい人は、聞き手をひきつけるトークができる、そのテクニックとは?

 トークのうまい人は、聞き手をひきつけるトークができます。
 演劇の世界に大きな影響を与えたロシアの有名な演劇の演出家スタニスラフスキーが提唱した考えに次のような「3つの輪」というのがあります。
1 第一の輪(一人)
 一人の状態、独り言です。
 演劇で言えば、舞台に一人で立ってスポットライトに当たっている状態です。
 自分自身に向って話している状態です。
2 第二の輪(二人)
 舞台には二人しかいない状態です。相手に話す為の輪です。
 目の前にいる人を意識した話し方になります。
 自分の話ばかりしてしまって相手を見ていないというのは、目の前に相手がいたとしても独り言を話しているようなもので、第一の輪のシーンをやってしまっている。
 相手をもっと意識しましょう。具体的には「相手の話を聴きましょう」ということです。
 相手の話題と自分の話題を繋げていけるように意識するだけで、ただの自分語りは相手との共通の話題になっていきます。
3 第三の輪(三人以上)
 三人以上が入っています。みんなに向って話す為の輪です。
 舞台にいる役者やお客さんに向って話しかけます。
 スタニスラフスキーの「3つの輪」を意識すると、聞き手をひきつけるトークをすることができます。
 演劇界のレジェンド、スタニスラフスキー氏の提唱した「3つの輪」から私が学んだことは、「話しかける対象を意識して話しなさい」ということです。
 実は、これ、話し上手な先生なら、みんな使っている極意の一つです。
 その極意を意識することによって、誰でも話し上手にぐっと近づくことができます。
 今まで無意識だったことを意識することによって、自分の話し方が変わってきます。
 私も、この「3つの輪」というキーワードを得たことによって、場面によって、意識して言葉を使うことができるようになってきました。
 当たり外れが少なくなり、平均打率が高くなったのです。
 では、具体的に説明します。夏休み明けの2学期の全校朝会でのお話です。
「みなさん、おはようございます」(第三の輪)
「元気なみなさんと会えて、とてもうれしいです」(第三の輪)
「楽しい夏休みでしたか?」(第三の輪)
 と、最初は第三の輪で全校生に向って話しかけます。
 子どもたちの集中力が少しずつなくなってくると、トークのうまい校長は、すかさず、第二の輪に切り替えます。
「ところで、小林くん、すごく焼けているけど、夏休みプールにいっぱい行ったのかな?」(第二の輪)
 と、目の前にいた小林くんに話しかけ(第二の輪)、場の空気を変えてしまうのです。
 一瞬、話に間が空きます。
 そして、周りの視線と意識が校長と小林くんに向ったら(第二の輪)、また全体の場に向けて話し始める(第三の輪)、というようなことをするのです。
 時には、第一の輪も使います。
「校長先生の夏休みはねぇー」(第一の輪) 
 そして、また子どもたちの視線が校長に集中したら(第一の輪)、全体に向って話しかけるのです。
「みなさんも、教室に帰ったら、担任の先生に楽しかった思い出をいっぱい話してくださいね」(第三の輪)
 全校朝会で、全校生に話をするのですから、常に「第三の輪」の言葉で話をしているということになります。
 しかし、最初から最後まで「第三の輪」で話をしていると、よほどの話術がない限り、単調で平坦な流れになっていきます。
 トークのうまい校長は、時には「第一の輪」になったり、「第二の輪」になったりして話を続けます。
 実際に置かれている状況と言葉をわざとずらすというテクニックを使っています。
 これを読んでいるあなたは、これからは意識して行えるようになるはずです。
(俵原正仁:1963年生まれ、兵庫県公立小学校校長。笑顔の教師が笑顔の子どもを育てる実践はマスコミにもとりあげられた)

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