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95歳の医師が明かす、4歳から10歳ごろまでの脳の育て方・鍛え方

 外部の世界と対面して人間としての対応を身につける時期です。
 外部の世界と対面したときの驚きが「好奇心」であり、好奇心の行動的表現が「遊び」であり、得心の行くまでの繰り返しが「模倣」という行為となります。
 この時期は、これらの心の成長過程において、子どもを人間に育てるための訓練の責任を負う時期ということになります。
 好奇心は遊びに連動し、遊びは模倣に徹します。稽古事、訓練に熱中します。
 幼児が興味を示すのは尊敬する大人の行動や仕草で、これを真似します。
 安心して真似させたい者を子どもの周囲においておくことは賢明なことです。
 幼児期では簡単なことの繰り返し教育が効果を上げます。
 漢字の書き取りなどの反復練習です。特に名文の反復音読です。
 計算の基盤になる9・9、百人一首のカルタとり、百マス計算などの反復訓練は、模倣という生物的特徴に従った行為なので、努力感がなく、遊戯感覚で、自然のうちに身につき一生記憶に残ります。
 童話で善悪の道徳を教えます。善人はいじめられ虐げられますが、最後に悪人が滅ぼされるというものが多い。
 善が栄え、悪が滅びるという道徳の原型のようなものが子どもの心にセットされます。
 幼児期では「いけないことはいけない」と「キチッと叱る」こと。理屈抜きでよいのです。なぜと聞いてきたら「今にわかる」だけでよいのです。
 幼児期の子どもは、読書に夢中になり、感性を育てます。
 きれいな日本語の文章を音読させることは文章力をつけるのに役立ち、文章を読み取る勘を養います。
 文章に興味を引かれて読書に夢中になることは「概念をまとめる能力」と「集中的思考」が得られます。
 基礎学力は、模倣という幼年期の趨性から培われます。
 この時期は、善き人になるための基本をしつける時期です。信頼する大人によって、しつけられて、自分の価値観となるものです。
 大人の勤勉な日常の後ろ姿を見せる時期です。幼児期の子どもに見せるのは重要なことです。子どもは社会生活のポイントを勘でつかみます。
 子どもはなぜ学校に行かねばならないのでしょうか。私は次のように考えます。
 人間は社会に出たら公に尽くさなければならない。そのために自分を修養し、堅実な家庭をつくらなければならない。
 身を修めること(修身)は一人ではできない。
 学校で先生から教えられ、友だちと切磋琢磨して初めてできるものです。
 だから学校に行かなければならないのです。
 身を修める(修身)とは、
1 人の心の痛みを知る
2 物事の筋を通す
3 社会の習慣には敬意を払う
4 よく考える
5 人をあざむいてはならぬ
 ことを身につけることです。
 これらのことを身につけた人は、私は直観でわかります。
 大人がこのような子育ての理念を持っていることを子どもが知ったら、子どもは大人を尊敬します。子どもは自分と向き合うようになるはずです。
(井口 潔:1921年福岡県生まれ、九州大学名誉教授、医学・理学博士、日本外科学会名誉会長)

 

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