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仕事で重要なことは「フットワークの軽さ」、忙しくとも心に余裕もって仕事をするにはどうすればよいか

 仕事はためないことが大原則です。
 頼まれ仕事が舞い込んできたら、とにかくすぐに行動開始することです。
 依頼してきた相手の気持ちを考えれば、できる限り早くするようにします。
 時間をかけて準備をしてからと考えず、とりあえず迅速に行動を起こすことが重要です。
 素早く行動する姿を見た依頼主は「本気でやってくれるのだ」という安心感と「こんなに早くやってくれるのだ」という信頼感をもってみてくれるようになります。
 反対に、仕事を頼んでから、三日たっても動かなければ、相手は「いつになったら、やってくれるの?」と不満をもちます。
 仕事を終えても、時間を置いてしまえば「やっと、遅いわよ」となってしまい、相手に感謝の気持ちは生まれません。
 もしも、途中で他の仕事が舞い込んできたら、素早く順位をつけ、そのときやっている仕事を続けるのか、その仕事は一時切り上げて新しい仕事に着手するのかを決めてしまいます。
 提出期限に余裕のある仕事がやって来たとき、「まだ余裕があるから」と、そのままにしておくのは、大変危険です。いつ何時、トラブルがやって来るか分かりません。
 ですから、たとえ提出期限まで余裕のある仕事であっても、手元にやって来た瞬間に着手するようにしましょう。
 他のやり残しの仕事に時間をとられ、その日は、ほんのわずかしか時間がとれなかったとしても、その日のうちに、10分間だけでも手を付けておくことをお勧めします。
 必ずやらなくてはならない仕事はいくらでもあります。いつ何時、急を要する仕事に変わるかもしれません。
 そのようなときに限って、他の仕事がどんどん舞い込んでくるものです。
 仕事がたくさん重なって、時間にも心にも余裕がない状態で仕事をすると、必ずと言ってよいほどミスをし、それを取り戻すために、さらに時間と労力を要し、苦しい状況に陥ってしまいます。
 わずかな「すき間時間」をも無駄にせず、コツコツと仕事を進めておく習慣を身につけましょう。
 ダラダラと時間をつぶせば、後で苦しむのは自分だと心して仕事に臨みましょう。
 貴重な時間を大切に使うために、通勤の電車の中で、その日の仕事をイメージしながら、気分を徐々に仕事モードに切り替えていきましょう。
 また、前日帰宅まえに、つぎの日の仕事をメモしておけば、出勤してすぐに仕事に取りかかることができます。
 1日、気持ちよく仕事をするためには、朝一番のスタートが非常に大切です。得意な仕事から始めるに限ります。
 すんなり入ることができ、仕事もはかどりますから、気分ものって状態で、次の仕事に取りかかることができます。
 仕事内容や精神状態によって、どうしても仕事がはかどらないときがあります。
 今ははかどらないと感じたら、きりのよいところで早々に切り上げて中断するに限ります。そして、身体を動かす仕事をするなど、気分転換をしましょう。
 同じ仕事をしても「忙しい感」は人によってまちまちです。大変な仕事でも何食わぬ顔で、ひょうひょうとこなす姿を見せると信頼を得ます。
 忙し感を漂わせないためには、無理にでも忙しいとは思わないように努力します。
 忙し感は自分の気持ちの持ち方次第で変化するので、仕事を忙しいと思わない努力を重ねることで、心の余裕を生み出すことが可能になります。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校校長。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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