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親として難しいのが子どものしつけ、どうすればよいのでしょうか

 親が子どもをしつけるには「親がしっかりとした生きる姿勢を持ち、人生観を確立する」ことが、子どものしつけに十分な説得力も生まれてくると思います。
「親になるのはやさしいが、親であることはむずかしい」という言葉を聞いたことがあります。
 その親として、むずかしい最たるものが、子どものしつけ、教育というものではないでしょうか。
 人が一人前の立派な人間として成長していくためには、生まれてから大人になるまでに、人間として大切なことを、しっかりしつけられ教えられるということが、どうしても必要です。
 人間としての生き方というものは、だれからも導かれずして、自然に養われるというものではありません。
 どのような人であろうと、やはり子どものうちに、人間としての正しい方向づけがなされる必要があるわけで、大人全体が果たすべき役割であるといえましょう。
 しかし、直接的にはやはり、日々子どもに接している親が、いちばん大きな責任を担っています。
 親であるかぎり、子どもに対するしつけ、教育という形で果たしていかなければなりません。 これがなかなか難しい。 
 私自身も、一人の父親として、その役割を担う立場にあったのですが、ふり返ってみると、自分の仕事に専念してきた結果、子どものしつけ、教育については、すべて家内にまかせきりだったというのが正直なところです。
 したがって、あれこれ言う資格はないように感じますが、あえて、述べてみたいと思います。
 子どものしつけのためには、親自身が一つの人生観なり社会観というものをしっかりもつということです。
 親が直接、子どもに「こうしなさい」「こうしたらいけない」と、教えたり、躾けたりすることはきわめて大切だと私は思います。
 しかし、それとともに、あるいはそれ以上に必要なのが、親自身が一つの人生観なり社会観というものをしっかりもつということです。
 親にそういうものがあれば、それが信念となって、知らずしらずのうちにその言動に現われ、それが子どもに対する無言の教育になっていくでしょう。
 そういうものをもたずして、いくら口先だけで「ああしなさい」「こうしなさい」と言ったとしても、それは、何も言わないよりもいいにしても、十分な効果があるかどうかは疑問だという感じがするのです。
 ですから、親となった以上は、何らかの人生観、社会観を自ら求め生み出さなくてはいけないと思います。
 そのことは、もちろん、父親、母親のどちらについてもいえると思いますが、どちらにより必要性が強いかといえば、父親の方ではないでしょうか。
 父親は、私と同様、子どもに接する機会が少ない人が多いようですが、そういう場合でも、父親に人生についてのそれなりの信念があれば、母親もそれに準じたものをもつようになってくると思います。
 母親にも信念がないと、単なる感情的な愛情によって子どもを育てるといった面が強くなるでしょう。
 もちろん、母親としてそういった愛情も大事でしょうが、それだけでは、子どもも教えられるところが少ないため、欲望が善導されないままに成長してしまうということになりやすいと思います。
 昨今の世の中を見ていますと、どうも、この人生観に弱いものがあり、親自身が迷っている。
 そこに青少年の好ましからざる姿が起こる一因もあるように思えてなりません。
 価値観多様化の時代といわれ、それぞれの人生観を確立しにくい時代ではあっても、やはり親自身が日々、自らの生き方を求め、生み出していかなければならない。
 そこに、子どもをしつけ、教育するという、親としての責任を果たす出発点がある。
 またそこに、親自ら、よりよく生きる道があると思うのです。
( 松下幸之助:1894-1989年、パナソニック(旧名:松下電器産業)創業者。経営の神様と呼ばれた日本を代表する経営者)

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