授業や子どもの記録は写真で残すのがよい、学級のルールは文章と写真で掲示する
授業終了時の板書や、子どものノート、図工の時間に作った作品など、写真で撮影して残しておくと記録にも評価にも使える。
記録はなるべく残した方がいいとは、誰もが思うでしょう。
でも、手間がかかる上に、保存場所も必要だということを考えると、どうしても尻込みをしてしまいがちです。
しかし、スマホやデジタルカメラを使うと、手軽にかさばらずに記録を残すことができます。たとえば、
(1)板書の記録
これは授業が終わったときに黒板をスマホやデジタルカメラで撮影しておくだけです。簡単な授業記録にもなります。解像度はそれほど高くなくても十分に読めます。
(2)子どもたちのノート
接写モードにするか、離れた所からズームアップして撮影します。後で授業記録をまとめたり評価に使ったりできます。
(3)図工の作品を撮影しておきます。
粘土や工作物はいずれ形がくずれてしまいますので、写真に撮って残しておくといつでも見られます。印刷して子どもたちに渡しても喜ばれます。
(4)学級のルールは文章と写真で掲示する
学級にはいくつかのルールがある。子どもにルールが浸透するまでは、ルールを文字と映像で掲示するのが効果的です。
たとえば「次の時間の勉強道具を準備してから休みにします」というように、新学期には、このようなルールを何度も確認することになります。
しかし、言葉というものは送り手と受け手との間で、違う意味に取られていることがあります。
これをなるべく避けるためには、言葉と共に画像を子どもたちに示すようするとよい。
画像で示すことで、言葉では伝え切れない多くのことを伝えることができます。
「次の時間の勉強道具を準備してから休みにします」のように勉強道具を準備するというルールだったら、机の上に教科書とノートを広げ、筆記用具を出した状態の写真を撮ります。
この写真をA4の大きさで印刷し、画面下部に「休み時間の前に準備」とゴシック体で目立つように書きます。
これを黒板や掲示板に貼っておけば、何をすべきか一目瞭然です。
文字と画像でルールを掲示するのが最も効果的です。
(5)このほかにもいろんな場面を撮影しておくといいと思います。
(「できる教師のすごい習慣」山中 伸之著 学陽書房 2008年)
(山中伸之:1958年生まれ、小・中学校勤務を経て栃木県小学校教師。「渡瀬にこにこサークル」代表、実感道徳研究会会長、日本基礎学習ゲーム研究会研究部長、日本群読教育の会常任委員。多くの教師の悩みに応える活動を行っている)
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