学級でゲームを楽しむためのうまい展開の仕方とは
学級活動の時間に学級でゲームをして楽しもうとするとき、子どもたちが喜びそうなゲームをただやみくもにおこなうだけでは、教室がさわがしくなったり、学級全員が楽しめなかったりして、うまくいかないことがよくある。
授業と同じように、時間配分とゲームの展開構想を次のようにしっかりもっておこなうことが大切である。
1 導入
始めは、子どもたちのからだをほぐし、学級全員を楽しいゲームの世界に引き込むようなものを持ってくる。
パートナーを必要としない、一人で踊ったりするゲームや同じ動作をくり返して楽しむゲームが適している。
例:「落ちた落ちた」「アブラハムの子」「大工のきつつきさん」
2 展開
子どもたちがゲームの世界に乗ってきたところで、体と体をぶつけ合い、競い合うようなゲームを行い、子どもたちを夢中にさせる。
(1)友だちといっしょに遊ぶ
「ジャンケン列車」「ジェンカジャンケン」、
(2)ペアを組んで遊ぶ
「おちゃらかホイ」「アルプス一万尺」、
(3)グループ対抗で遊ぶ
「子とり鬼」「人間知恵の輪」「集団ジャンケン」
3 山場
学級全員で1つの輪をつくって遊び、学級全員が心を1つにして楽しめるようにする。
例:「震源地」「フルーツバスケット」「ゴロゴロドカン」
4 おわり
最後は、拍手遊びやかけ声遊びをして学級全員の心を1つにしてまとめたり、燃えた気持ちを静めるようなゲームをおこなったりする。
(1)学級全員の心を1つにするような
「団結コール」「拍手遊び」「かけ声遊び」
(2)燃えた気持ちを静めるような
「知能テスト」(目を閉じて時間をあてるゲーム)
5 ゲームとゲームのつなぎ
ゲームとゲームのつなぎもゲームでつないでいけると、集中がとぎれず、時間も有効に使うことができる。
例えば、展開のゲームで「ジャンケン列車」「ジェンカジャンケン」で長い1つの列ができたら、先頭の子どもを誘導して学級全員で1つの輪をつくる。この大きな輪を使って、山場の「震源地」「ゴロゴロドカン」などを行う。
(加藤辰雄:1951年生まれ 名古屋市立小学校教師定年退職後、愛知県立大学非常勤講師、「読み」の授業研究会運営委員)
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