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子どもたちと担任が一緒に遊ぶと、遊び通じて子どもたちは人間関係を学ぶようになります

 昼休みや放課後、子どもたちと一緒になって運動場を駆け回っています。
 ドッジボールや、野球に似たキックベース、リレー走など、みんなが参加できるゲームを楽しんでいます。
 子どもはゲームの中で「喜びと悔しさ」を味わい、「チームワーク」の大切さを学び、「人間関係」を築いていくのです。
 キックベースは、投手がマウンドから転がしたサッカーボールをけり、ベースを回り、得点を競うゲーム。
 一学期は毎日のようにキックベースをしていたので、校長から「またキックベースですか」とよく笑われました。
 私自身は幼いころ、休み時間に担任と遊んだ経験がありません。
 それが当たり前と思っていましたが、教育実習をした長崎市内の小学校では、子どもと担任が毎日のようにキックベースをしていました。
 笑顔いっぱいの姿を見て「先生になったら私も始めよう」と、心に決めました。
 私の事務作業などは後回しにしても、とにかく子どもと一緒に遊ぶことを優先し、クラス全員でゲームを楽しみます。
 私にしかられたり、友達とのささいなトラブルで、落ち込んでいたりした子どもも、遊びが楽しければ一日を終えたときに「きょうも楽しかった」と思えるものです。
 しかし「何となく元気がないな」と感じるときは、子どもの異変を知らせるサインです。
 遊びを通じて、子どもの感情の変化を肌で感じ、心の成長を知ることもできます。
 ある男の子は一学期のとき、ほかの子がミスをするたびに不満げな顔をしていましたが、三学期になると誰より先に「ドンマイ」と声を掛けるようになりました。
 遊びながら、他人を思いやる心が育っていった例だと思います。
 最近の子どもは習い事が増え、大勢で遊ぶ機会が少なくなりました。
 遊びの中で子どもたちがつながり、支え合い、人を信じる気持ちをはぐくんでほしい。
 そう願いながら「キックベースをしようよ」と呼び掛けています。
 中山先生は、長崎歴史文化博物館を利用した授業の実践で、小学校中学年の活用の仕方として、博物館の「施設や公共性」に着目した「公共のマナーについて学ぶ」「バリアフリーについて学ぶ」という実践をおこないました。
 同じく博物館を利用した中山先生の実践として、社会科見学で博物館の周辺施設の見学時に、博物館を昼食会場として利用し、見学の時間を確保している。これも新たな博物館の利用方法の一つであると思う。
(中山美加:長崎市立小学校教師を経て長崎県公立小学校教頭) 

 

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