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面白くて、わかる教材「学習ゲーム」というのは、どのようにして生まれたか

 横山験也さんは「学習ゲーム」という新しい分野を創り出した人だ。
 横山さんが学習にパズルやゲームを取り入れた理由を次のように述べています。
 まじめに授業すると、子どもたちののりが悪い。
 それで、常に笑いをとるような授業したんです。
 そしたら、子どもたちが食いついてきた。
 また、パズルやゲームといった楽しみを取り入れたら、ものすごい喜びよう。
 やる気とは「楽しみをまぶすことで、引き出されるものかもしれない」と思って、パズルを作り始めたんです。
 つまり「わかる=おもしろい」というのが、それまでの教師の方程式だったけれど、横山さんは「おもしろい=わかる」を目指して教材開発をした。
 面白くて、楽しくて子どもが「もっとやろう」と言う活動を通して勉強ができるようにするのは簡単なことではない。
 面白いだけなら「エンタの神様」に出てくる人の方が圧倒的に面白いだろう。横山さんの場合は「おもしろい」仕掛けを学習の中に入れているのだ。
 横山さんの活動が全国区になったのは、小学館の学年誌がきっかけでした。
 横山さんが、ひょんなことで会った小学館の編集の人に、授業にパズルなどを取り入れていることを話したら「ぜひうちの雑誌にも!」といわれました。
「小学一年生」などに載せてもらったら、これが大好評。授業中の楽しみが、家庭でも受け入れられることがわかりました。
 それから、ゲームを絡めた家庭学習用のパソコンソフトやクイズ中心の児童書を作ったら、なんとすべて大当たりでした。
 そのころ、算数の学力向上にはパソコン教材が有効だと気付いたときだったので、大好きな算数のために、僕もなにかできるかもしれないと退職。
 退職したのは、伊能忠敬に感動したからです。
 横山さんが40代半ばに、江戸の測量家・伊能忠敬について知る機会がありました。
 50歳で天文学を勉強し、生涯かけて実測し日本地図を作った人。年をとってもやればできるんだって感動しました。
「デジタル算数の祖」といわれることが、横山さんの夢になりました。
 横山さんは「誰にでも分かって貰える教え方をみつけたい」「算数で泣いている子を算数好きにしたい」との思いから、自作教材などを作り続け、パソコンと出会う。
 コンピュータの持つ表現能力、高速な演算処理力で、横山さんの表現領域は一気に開花。
 自らプログラミングを学び「わかりやすい教材を自分の手でつくる」ことを続けて、開発したソフトは1700本を越えた。
 横山さんの教材を使っている教師は次のようにのべている。
 初めの出会いは書籍だった。教室ツーウェイの別冊で「楽しい学習ゲーム」というのが出ていた。その編集長をしていたのが横山さんだった。
 パズルやゲームを通じて学習を進めるという方法は面白い視点だと思った。
 教材が出る度にコピーして教室に行くと、いつも子どもが集中した。
 その子どもたちの姿を見ながら、これなら教科力がなくてもできるかもしれないと思ってしまった。
 私もいろいろ自作してみたけれど、上手くいかない。
 きちんと教材・教科を分析する力が無ければ、楽しくて学力のつくものなどできないのだった。
(横山験也:1954年生まれ、千葉市立小学校教師(24年間)を経て、教育ソフト開発研究所代表取締役、さくら社代表取締役。算数ソフト開発の第一人者。ICT算数研究会会長)

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