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学級内でいじめが発覚したとき、担任はどう対処すればよいか

 いじめが発覚したら、担任はすぐに生徒指導と学年主任に報告します。
 学年主任・担任・教育相談担当・養護教諭・スクールカウンセラー等のチーム体制で対応を取ります。
 学級全体の指導は学年主任と相談しなから実施します。
 いじめが発覚すると、いじめられた親は怒りとわが子を不憫に思う気持ちで学校を責めます。
 いじめ被害者の安全をはかることを最優先にします。同時に実態の解明をすすめます。
 いじめ指導の鉄則は「被害者支援を最優先する」ことです。
「絶対に守る」との強い姿勢と「つらい気持ちを受け止める」温かい心が何よりも大切です。傷ついた心を癒すのは担任の真剣なかかわりです。
 いじめ被害者の安全確保は、直接の声かけ・メール・手紙・電話などを活用する。
 休み時間のパトロール・登下校の見守り・同級生による言葉かけ・メール等に書き込まれた誹謗や中傷の削除を行うようにします。
 このような学校の取り組みを、いじめられている子どもの保護者に適宜伝えていきます。
 また、保護者との連絡を緊密に行い、連携して守ることが大切です。
 いじめ被害者の生徒が帰宅したら、電話でその日の様子を尋ねたり、休み時間に教師がパトロールするなど「目に見える具体的な対応」を行う必要があります。
 保護者との緊密な連携や校内での組織的取り組みを通して、早期解決をめざす必要があります。
 いじめの実体解明は、
(1)いじめの型(遊びふざけ型・攻撃型・犯罪型)
(2)被害の状況(時・場所・頻度)
(3)いじめ加害者(メンバー・構造)
(4)学級内の様子(同調者・強要)
 等です。
 いじめの構造(被害者と加害グループとの関係、周囲の子どもの様子等)が把握できたら、その中のキーパーソン(問題解決に重要な役割を果たすと考えられる子ども)と面接します。
 いじめの非に気づかせようと、いきなり叱責したのでは元も子もありません。穏やかな口調で、いじめに苦しむ子のことを告げ、いじめの原因について聞き出します。
 キーパーソンとの関係が培われたら、いじめグループのグループ面接を行います。
 いじめ加害者が判明すれば、加害者にいじめられた子どものつらい気持ちを理解させ、逆の立場になればどう感じるかを問い、いま何ができるかを考えさせ、心より謝罪するよう指導を行います。
 その加害者の子どもの保護者との連携を同時にすすめます。責任のみを追及するのではなく、保護者の悩みを共有する姿勢で接すると解決の力になるでしょう。
 ロール・レタリング(加害者が被害者の立場になって、自分自身に手紙を書き出して、届けられてからその手紙を読むことによって、自分自身を客観的に眺めようという技法である)等の手法を取り入れたりすると効果的です。
 最終的には被害者を交えた話し合いをもつことになりますが、タイミングはベテランの教師に相談するとよいでしょう。
 いじめで学校が責任を問われるのは、子どもの心身の安全を守る「安全保持義務」の違反が大半を占めます。
 その他に「いじめの本質の解明義務」「結果の予見義務」「問題の防止義務」「保護者への報告義務」「保護者との連携義務」等の違反を問われることがあります。
(嶋﨑政男:東京都公立中学校教師、東京都立教育研究所指導主事、公立中学校長等を経て神田外語大学客員教授。日本教育相談学会事務局長、上級教育カウンセラー)

 

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