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子どもたちに受け入れられる教師の対応法とは

 学校で、子どもたちのふだんのようすが
・教師が一生懸命に授業をしていても、聞き流している子どもが多い
・教師が活動の指示を出しても、反抗的な態度をとる子どもがいる
・教師が子どものためを思って注意をしているのに、うとまれてしまう
・教師が話しかけても、別にといって、かかわるきっかけがもてない
 などということはないでしょうか。
「今の子どもたちは仕方がない」と、あきらめてしまっては、教師と子どもの関係は発展しません。
 そういう教師と子どもたちとの人間関係が気になっている教師がぜひとも学んでおきたい技術があります。それが、ソーシャル・スキルです。
 ソーシャル・スキルとは、対人関係を営む技術、すなわち人間関係を良好に展開するためのコツです。
 次の三つが、対人関係を良好にする技術、つまりソーシャル・スキルのポイントなのです。
(1)相手がどのような人かを理解する。
(2)自分の思いを、相手が理解できるような言葉や態度をする。
(3)適切に相手に伝える。
 ソーシャル・スキルの考え方は、学校における教師と子どもたちとの関係においてもあてはまります。
 日常での子どもたちとのかかわり方、授業の進め方、指示の出し方や注意の仕方、などです。
 先生方が、自分の考えや思いを、子どもたちに誤解されず、理解されやすいように、伝える工夫できたら、教師と子どもたちとの関係は、より良好になることでしょう。
 今までのやり方がすべて悪いのではなく、対応のどこかに、現代の子どもたちに受け入れられない部分があるのです。
 それを明らかにして、ほんの少しかかわり方を修正することで、子どもたちとの関係は、かなり変化すると思います。
 私は「相手の気持ちを察する」ということができにくくなったのが現代社会ではないかと思います。
 相手の気持ちを察するには、相手と似たような生活体験や感情体験を、経験していることが必要です。
 人々の生活の仕方も多種多様になってきました。
「相手の気持ちを察する」という、日本の伝統的なコミュニケーションは、現在はほとんど機能していない状態になっていると思います。
 学校社会の教師と子どもは、違う世代の者同士で、互いに察しあうということが苦手です。
 今までどおりやっていても、うまくいかないのが当然です。
 子どもたちが教師の気持ちを察してくれる、ということを前提にしてはいけないと思います。教師は、
「自分の思いは子どもたちに理解されるように、しっかり言葉で伝える」
 これが必要になってきたのです。これは、現代社会の前提になるのです。
 だから、今の学校では、教師は、
「相手がどのような人かを理解して、自分の思いを、相手が理解できるような言葉や態度にして伝える」というソーシャル・スキルの考え方で子どもに接することが、必要条件になってきたのではないでしょうか。
 それと、子どもに影響を与える教師の能力があります。
 小学生の場合、簡単に言えば、小学生が先生を好きだと思う「教師の魅力」です。
 発達的に幼い分、小学生は教師に、より人間的な部分を求めています。
 小学生は、教師の人間的な部分と授業の教え方とが一緒になっている点が重要です。
 したがって、どんなに教え方がうまくかつ熱心でも、親しみや明るさ、悩みを聴いてくれる対応や雰囲気がないと、その教師に対して魅力を感じてくれず、授業にものってこないのです。
(河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

 

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