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学級経営が優れていると言われている、先生のやり方とは

 学級経営が優れていると言われているT先生が、こんなことを話してくました。
「以前私は、学級全体が一つの目標をもち、いつも、その目標に向かって一生懸命に努力していく目標づくりをめざしていました。しかし、それは統制であり、競争であったようです」
「いまは、個人の目標を大切にして、一人ひとりの違いを認め合い、助け合い、励まし合う学級づくりをめざしています」
「それは、学習や生活という面より、心の奥まで知ろうとする立体的なものといえるかもしれません」
「私は、子どもたち全員と、連絡ノートを毎日のように交換しあっています」
「グループごとのグループ日誌も書かせていますが、書くことによって、考えを深めることができてきたようです」
「日記は、親にも読んでもらって書いてもらってもよいことになっていますから、ときどき親の考えも分かることがあり、非常に参考になっています」
「私は、いつでもプラス思考でいます」
「いまの子どもたちは多くの問題点をかかえ、要注意の子もかなりいます」
「しかし、私は、どの子に対しても、将来に希望を持っています」
「30人の子どもたちが、一人ひとりが違った生き方をし、それぞれにうまくいくのだと確信をもって子どもたちにも話しています」
「だって、私のようなものでも先生という仕事をさせていただいているんですから」
 いつまでも助け合う友だちであれというT先生の期待が、一人ひとりの個性を伸ばしているようです。
 また、A先生は、30センチの近くから子どもを見るようにしています。
 30センチの近くから子どもの目を見たり、口元を見たりしていると、ああ、この子の言いたいのは、こういうことなのだ。
 この子は、うまく言葉に言い出せないけれど、いま一生懸命に考えて、よい言葉の湧き出るのを待っているんだな、ということが分かると言います。
 A先生は、一時間の授業の中で、4~5人、一日では全員に、必ずこういう向き合うやり方をとっています。
 このやり方をとっていますと、子どもたちは、ウソを言わなくなり、A先生と素直に顔を合わせて、私の言うことをなんとか理解しようとつとめたり、自分の言葉で考えて、表情をつくっていくのです。真剣になっていきますね。
 A先生も、心をこめて子どもと向き合いますから、子どものことがよく分かってくるようです。
 この近さですと、怒ったり、バカにしたり、相手を無視したりということは絶対にできません。そして、いつの間にか、子どもとの一体感がうまれるのです。
 A先生は、休み時間になると、運動場に出て、子どもたちと遊んでいます。
(下村 哲夫:1935年-2004年、高知県生まれ、香川大学助教授、東京教育大学助教授、筑波大学教授、名誉教授、早稲田大学教授在職中に死去。専門は教育法制学)

 

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