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軽度発達障害児童とは、どうすればよいか

 軽度発達障害は、脳など中枢神経の微細な損傷による障害といわれている。
 学習障害(LD)とは「聞く・話す」「読む・書く」あるいは「計算・推論」が困難な症状だ。
 多動性障害(ADHD)は「注意を維持できない」「会話に集中できない」「我慢ができない」「考える前に行動してしまう」「順番が待てない」など行動に障害があって、集団行動が極端に苦手だったりする。
 高機能自閉症は「場の空気を読めない」「言葉どおりにしか受け取れない」「変更や変化を嫌がる」など他人との関係を結ぶのが困難な症状である。
 本人に悪気はないし、簡単に治療もできない。
 これら軽度発達障害の子どもの割合は、約6%といわれており、一クラスに1~3人はいることになります。一定の年齢にならないと表面化しないこともある。
 また、発達障害の子どもは、事件が起きると、何かと被害者になることが多いのが特徴だ。
 学級崩壊の原因、イジメの対象になるなど、教師に意味もなく嫌われることもある。
 ADHDなど行動に障害がみられる子どもは、教室のなかでも落ち着かない。
 教師の話を無視して遊んだり、我慢できずに暴れだしたりする。
 教室を飛び出すこともある。教師が追いかけていると、授業が中断されて、支障が出てしまう。
 予算のある市町村では、特別予算をくんで、小学校に常時2人の補助員を置いている。しかし、予算が乏しいところでは、それもままならない。
 実際に軽度発達障害の子どもに適切に対応できずに、不登校や学級崩壊などの問題を引き起こすケースが後を絶たない。
 親も軽度発達障害のことを知らないため、
「なんでこの子は他の子のようにうまくできないの」
「なんで何度も叱ってもわからないの」
 と、ついキツく叱ったり、体罰や虐待にいたってしまう場合もある。
 ADHDの子どもの日々のサポートでは、お子さんがどのような場面が苦手かをよく理解し、人とのかかわり方や社会のルールを教えながら、
1 スモールステップの目標を作り、できたら褒める
2 少しでも指示を聞けたら褒める
3 少しでも我慢できたら褒める
 などの工夫で、行動や情緒を自分でコントロールする力を養うように支援してあげましょう。
 その際は、本人が興味をもってワクワクした気持ちで取り組める状況をつくると、効果が高まりやすくなります。
 何か達成できたときにシールや代用貨幣(貯まったら何かと交換できるようなもの)などを用い、本人ができたことを分かりやすくすることも有効です。
 逆に、失敗したり聞き逃したりしたときに怒ると、急速に取り組みへの興味が薄れてしまいますので注意してください。
 また、危険なことをする場合などは禁止の指示が必要ですし、興奮が収まらないときは静かな場所でクールダウンをしましょう。
 本人の努力を褒めるとともに、得意なことを見出して自信を育てることも大切です。
 そうすることで、成人後にADHDの特徴が残っても、それが個性として生かされ、伸び伸びと生きる支えになります。
 ADHDの子どもは興味のあることに熱中することがあります。
 ある教師は1年生の担任の時ADHDのM君と出会った。
 知恵の輪を与えると、けっこう気にいって熱中してくれた。それをきっかけに少しずつ授業に参加するようになった。
 ADHDは小学校高学年くらいになれば減少するという。
(「ザ・小学校教師 別冊宝島」)
(石﨑 朝世:発達協会 王子クリニック院長)

 

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