教室は、教え合う学習を通して、子どもたちは学習をより深く理解し、お互いを輝かせていくところ
親たちは子どもに「ゆっくりでいいよ。まちがってもいいよ」なんて一度だって言ったことはない。
「早くしなさい、まちがわないで」と言い続けてきたと思います。
小学校4年生でわり算の学習をします。
算数が苦手だった村井君が言うのです。
「3年生のときぼくは、算数がわからなくて、かなしかったです」
「家に帰って何回も練習してもわかりませんでした」
「4年になって、ぼくは、算数が好きになってきました」
「なんでって『わかりません』って言うたら『えらい』ってほめられる」
「まちがってもおこられへん」
「まちがったら、それは、みんなの宝物やって先生が言うて、黒板で説明してくれる」
「友だちが『夏樹式』とか『聖也式』とか言って、いろいろやり方を教えてくれる」
「わり算がわかるようになって、めっちゃうれしいです」
教室は、競い合わせて、差をつけて、傷つけ合うのではない。
教え合うという共同の学習を通して、子どもたちは学習をより深く理解するだけでなく人格を高め合ってお互いを輝かせていきます。
(土佐いく子:元大阪市の小学校教師。退職後、作文の会の活動、大学非常勤講師)
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