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優秀な教師の子どもとのつきあい方とは

 子どもを相手に働くときには、こちらが賢くなければならない。一般的に、つぎの普遍的真理があると考えられる。
1 子どもはシステムを好み、必要としている
 子どもたちは安心感を求める。威厳をもって自分たちを管理監督してくれる人物を求めている。
 クラスのなかにきちんとしたシステムをつくりあげ、明確なルールをつくって、子どもたちが安心感と、居心地のよさを感じられるようにしなければならない。
 子どもたちに好かれたいから、あまり厳しくしない教師は、最初のうちは子どもたちに好かれるが、最終的にはそういう教師を子どもたちは尊敬するようにならないようだ。
2 子どもは、ひとりの人間としてあなた(教師)が好きなら、あなたのために一生懸命に努力する
 クラス内にすぐれた規律を打ちたてることができれば、子どもたちの尊敬を集めることはできる。
 しかし、必ずしも子どもたちがあなたを好きになるわけではない。
 子どもに好かれるために私は
1 新年度がはじまる前に、私という人間について知ってもらうために、受けもつ予定の子ども全員に手紙を出すことにしている。
 手紙には、私がワクワクすることや楽しいことをするのが好きだとわかる写真をたくさん添える。
 新学年の初日には、私自身や私が旅したことのあるさまざまな場所の写真を使って、簡単なスライド・ショーをする。
 わたしが子どもたちと同じ年ごろだったときの写真も披露する。
 早く私になじんでもらいたい、たんなる担任ではなく、それ以上の存在であることを知ってもらいたいからだ。
2 子どもたちの関心を引くためにどんなことでもしてみることだ
 子どもたちの前で、ガードをゆるめる。
 ばかげたことでも、ばつの悪いことでも、羞恥心をかなぐり捨てる。
 子どもたちを味方に引きいれたいなら、威厳にこだわってなどいられない。
3 初日につぎのような話をする
「きみたちが私を好きになってくれるかどうかなんて、私にはどうでもいいことだ。好きになってくれなくても、ちっともかまわない」
「私がここにいるのは、きみたちに勉強をさせるためだから」
「私自身はきみたちの一人ひとりのことを気にかけているし、きみたちにできるかぎり最高の教育をするために全力を尽くすつもりだ」
「そのために必要なことはなんでもするつもりだということを、きみたちは知っておいてもらいたい」
 と話をする。
 少し厳しい言い方だと思われるが、重要な話だ。理由は、
(1) そういっておくことによって、ばかな行動をすれば大目に見てもらえないということを知らせると同時に、私が子どもたちのことを気にかけていて、熱意にあふれていることを知らせることができる。
(2) 子どもたちに私が何を優先しているかを知らせ、これからの1年の土台をつくることができる。
 ただし、そのじつ、子どもたちに好かれる教師になろうと、スライド・ショーをし、踊り、椅子の上に立ち、歌い、演じと、ありとあらゆることをする。
 子どもたちが私を好いてくれようがくれまいがそんなことはどうでもいいというのは、こちらが優位に立つということなのだ。
 子どもに規律を教えて愛さずにいることはありえないし、子どもを愛しているのに規律を教えないということもありえない。
 規律と愛はワンセットでなければならない。
(3)子どもは自分に何を期待されているかを知りたがる
 子どもたちが自動的にあなたの望みどおりの行動をすると期待するのは、非現実的だ。
子どもはあくまでも子どもだから、大人が常識と思えることの多くが、子どもたちにはなじみのないものと映る。
 私が経験から学んだのは、教師が子どもたちに何を期待しているのか、どういう行動をとってほしいと思っているかを正確に説明しさえすれば、最善の努力をするということだ。
 問題を起こした子どもはよく「ぼくが何をした?」といい方をする。
 どこがいけないかを理解していないだけなのだ。
 私は、子どもたちと一対一で話し合う。
 その場合、まず、
「何がいけなかったと思うか、話してくれないか」あるいは
「どうして私が怒っていると思うのか、その理由を教えてくれないかな」
 という言葉で話し合いをはじめる。
 子どもが問題をどうとらえているかを聞くのは、どんなときにもきわめて有用だからだ。
 ほとんどの場合、子どもは大人と問題のとらえ方がまったく異なっているものだ。
 そのため、理由をちゃんと説明してやらなければ、罰を受けたことへの怒りをいつまでももちつづけるだろう。
 子どもたちは、まちがいなく、自分に何が求められているかを知りたがっている。それを説明してやるのが大切だ。
(4)子どもは自分が愛されていることを知りたがっている
 私が子どもたちのことを気にかけ、愛していることを知りたがっている。
 教師が喜んで子どもを買う気があるかどうかをしりたがっている。
 それができれば、それ以降の子どもたちとの関係ははるかにやさしく、より生産的で意味深いものになるはずだ。
(ロン・クラーク:米国の小学校教師。各地を冒険旅行したのち、小学校の教師となる。ハーレムの底辺学校から優秀児を排出し、目覚ましい成果をあげる。2001年28歳のとき全米最優秀教師賞を受賞)

 

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