子どもたちが元気になり、勇気がわいてくるには、どうすればよいか
人は笑顔、励まし、まなざしの中で元気とか勇気が湧いてくる。
学校は、自信と達成感と居場所が子どもたちにあることだ。
そのためには、授業、友だち、給食の三つが必要条件になる。
この三つをきちっと指導できる教師がプロである。
なかでも、授業は要になる。
的確な発問に子どもが元気よく答える。
子どもどうしのうなずきや問い返し、共感や支持など、学び合い支え合う学習集団があるかどうかである。
真剣に学ぶ規律ある教室の空気が子どもの落ち着きをつくりだし、学びを深める。
「学習が遅れがちな子」「家庭に課題のある子」「心身に障害のある子」といった課題のある子どもたちを底上げすれば、できる子どもをさらに伸ばし、全体の高まりの中で個人も伸び、学習集団全体が高まる。
学習が理解できること、心身にハンディがあっても、みんなの輪の中で生きていけること。
家庭に課題があっても「そんなことは、あなたの責任や努力とは関係のないこと」と支えられる教育環境があれば、子どもたちは明日に希望がもてる。
机に向かっている子どもは、みんな同じように見えるが、家庭や地域の暮らしの中に、子どもの教育課題が隠れている。
見ようとしないと見えてこない。
学校外の暮らしに心を寄せないと、本当の子どもの姿が見えない。
学校で教科指導しているときだけが教師の仕事ではない。
教師の人間性・人格そのものがお手本である。
その意味で教育は奥が深いし、教師の責任は非常に重い。
「先生に出会ったおかげで、今の自分がある」と、教え子に言ってもらえたら、教師冥利に尽きる。
(明石一郎:大阪府公立小学校教師、全国同和教育研究協議会事務局長、大阪府教育委員会指導主事、貝塚市立小学校校長を経て関西外国語大学教授)
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