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教師の力に依存しない漢字指導「マッキーノ」とは

 漢字マッキーノは、漢字を使ったビンゴですが、創作者の教師牧野氏の名前にちなんで、こう呼ばれています。
 ゲームなのに、漢字小テストよりも効果があるという優れものです。もちろん漢字小テストよりもずっと子どもたちに喜ばれます。
 このマッキーノという方法の面白さは、「ビンゴゲーム」を繰り返し遊ぶうちに、何度も何度も漢字を書いて、その結果として、気がついたら漢字を覚えてしまったというところにあります。
 このビンゴゲームを遊ぶには漢字を書く必要性があるということです。
 また、その面白さを倍増させるために、普通のビンゴゲームでの「勝利」である「早上がり賞」の他に「最多列賞」「ゼロ列賞」というような「賞」を設定した点が凄いです。
 特に、「ゼロ列賞」は秀逸です。ビンゴゲームの本来からすれば「ビンゴ」が完成しなかったわけですから「負け」になるところを、逆転の発想で「賞」にしてしまっています。
 この逆転の発想の背景にはきっと「詰め込み式」とは異なる教育観があります。
1 用意するもの
 漢字を書くカード(八つ切り画用紙を四分の一にしたもの)22枚(低学年は15枚)。
 たて4マス・横4マスの計16マス(低学年はたて3マス・横3マス)を印刷した紙を人数分
2 やり方
(1)カードに学習した漢字を書きます。(高学年22文字・低学年15文字)
(2)カードを黒板に貼ります。
(3)マッキーノの用紙を配り、22文字の中から16文字(低学年の場合は15文字の中から9文字)選ばせてマスの中に書かせます。
(4)全員書けたら漢字カードを黒板からはずし、カードをよくきってから、1枚ずつ読み上げます。
(5)読まれた漢字があったらマッキーノ用紙に印を付けていきます。
(6)たて・横・ななめどこでも3つ(低学年は2つ)そろったら、「リーチ」といって手を上げさせます。
(7)たて・横・ななめどこでも1列そろったら、「マッキーノ」または「ビンゴ」と声と手を上げさせます。
(8)16枚(低学年は9枚)読み上げたところで終了です。
3 各賞
(1)早いで賞・・・一番早くビンゴした人にあげます。
(2)多いで賞・・・一番たくさんの列がそろった人にあげます。
(3)0で賞・・・・一列もできなかった人にあげます。
賞ではないですが
○究極リーチ・・・3枚目でリーチになることです。結構出ます。
○究極ビンゴ・・・4枚目で早いで賞を取ることです。たまに出ます。
○パーフェクト・・・10列そろうことです。毎日やっても、1年に1回出るか出ないかです。
 これを応用したものとして、
 ひらがなマッキーノ・カタカナマッキーノ・ローマ字マッキーノ・都道府県マッキーノ・地名マッキーノなどがあります。いろいろ工夫してやってみましょう!
(牧野英一 愛知県の中学教諭)
(上條晴夫:小学校教師(10年)の後、jrノンフィクション作家、教育ライターを経て、東北福祉大学准教授。NPO法人「授業づくりネットワーク」理事長。お笑い教師同盟代表。専門は教育方法学・表現教育)

 

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