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子どもの潜在能力を引き出すモンテッソーリ教育で学ぶ楽しさを知る

 人間は生まれたときから、生得的に学ぼうとする働きがあります。
 子どもは興味・関心を持ったものに集中し何度もくり返します。
 集中すると充実感、生きる喜びが生まれます。
 モンテッソーリ教育は子どもが興味・関心をもつことから活動を始め、学ぶ楽しさを体験し、なおかつ子どもに心の傷がある場合は癒え、最後にはきちんと力がつくような教育方法です。
 日本でもモンテッソーリ教育を取り入れている幼児教育施設では、興味・関心のあることを毎日同じことをくり返す姿が見られます。
 ある程度の能力がつくと別の興味に引き継がれていきます。
 日本ではモンテッソーリ教育を自由に小学校に導入できませんが、欧米では小学校から大学まであります。
 モンテッソーリ学級では、発達段階に合った幅広い教具や教材が準備され、教師によってその使い方を子どもに示し、子ども一人ひとりの興味・関心に応じて子どもが教具を選び、子どもが納得のいくまで活動し学んでいきます。
 そのとき達成感や満足感が子どもに生まれます。
 教師が子どもの行動をよく観察して、興味・関心を瞬間的に察知して、援助をすることがモンテッソーリ教育をおこなう教師にとってはとても重要な役割となります。
 人間の能力がよく育つ時期があり、6歳までがその時期です。
 その時期が過ぎると、よい成果は得られません。
 たとえば3歳までは話し言葉に敏感になり日本語を話す能力を獲得します。
 幼児は親の家庭生活のまねをします。
 まねをすることによって幼児の身体の動きが発達し全身をコントロールする力がついてきます。
 注ぐ・つまむ・はるなどの家庭生活のまねができるよう、モンテッソーリ教育では子どもの身体のサイズにあった教具を準備します。
 幼児期に学ぶことの楽しさを知り成長した子どもは、小学校に入学すると、わくわくした気持ちで意欲を持って授業に取り組むようになります。
「○〇しなさい」と押し付けるのではなく、子どもの興味・関心により主体的に選ぶ。
 好きなことを気が済むまで繰り返すと、満足感・達成感(生の躍動感)が得られる。
 結果的に様々な能力が見につく。
 主体性・意欲・自己選択力・自信・自己肯定感・挑戦力などが育まれる。
 これらの基本となるものは「愛着」(最も基本的な非認知能力)である。
 愛着は生得的な力である。まず、これを育てることが重要。
 育て方は、愛着の敏感期である1歳半くらいまでは、出来るだけ抱いてあげる。ありのままを受け止める。一貫性を持つ。
 そして、親から離れたりくっついたりし、応答的に接していると、愛着が発達し、3歳になると、内在化され、もう母親が側にいなくても「心の安全基地」が出来上がる。
 ここで気を付けなければいけないことは「自由」が絶対に必要だという事です。
 選択の自由を与え、その子の興味・関心をくみ取ること(待つこと)。
 子どもに教具・教材の提示をし、やり方を伝える事。
 もしこれがうまくいかない場合、子どもは反抗したりする。又、いい子になり、自分を捨てる場合がある。
 子どもが必要としていることは、教えることが必要。その後、子どもの中で熟成するのを待つこと。
 また選択・時間・場所・質問の自由など。自由の保障がないと自由の裏の「規律」は育たない。
 他人を怒らせたり、傷つけたりする行動を全て止める。無作法で粗野な行動も止める。
 その積み重ねで「受動的規律」が育つ。
 次に、自由の中で、自分の考えや行動を選択する。それに対しての責任を持つ、ことで「能動的規律」が育つ。
 国によって自由のとらえ方が異なるので、子どもと向き合って考えなさい。
(佐々木 信一郎 :1958年福島県生まれ、ドイツでモンテッソーリ教育の免状を取得。こじか「子どもの家」発達支援センター園長)

 

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