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担任を受け持ったとき、学級が荒れ、崩壊しないようにするにはどうすればよいか

 新しいクラスを受け持った最初の一週間は、担任と子どもの見合いの時期なんです。
「どこまで許してくれるのか」
「何を大切にしているのか」
 子どもが担任を試すんです。
 子どもたちは、管理的な担任に対しては黙って従いながら、反抗の時期をうかがっているのです。
 荒れる要因のひとつは担任の言葉が多くなることです。
 子どもたちができないから、担任が繰り返し注意して、言葉で子どもを支配しようとするため言葉が多くなるのです。
 そうするのではなく、最初の一週間で「楽しい担任なんだよ」ということを子どもたちにメッセージしていく。
 担任の遊び心が試されていると思うんです。
 子どもたちが反抗したとき、担任が怖がり一歩引いてしまうと、子どもたちの甘えと反抗が担任にぶっつけられるようになります。
 子どもたちは、安心できる、優しい、受けとめてくれる担任に反抗する。
 つまりいじめと同じところがあります。
 トラブルには必ずわけがある。
 わかってもらいたいことがあるということです。
 わかってあげないとトラブルを繰り返す。
 そういう時に「なぜ」こだわること。
 管理的に押さえつける指導を続けるとエスカレートし、やがて爆発します。
 もちろん、例えば、きちんと並ばせる指導をしなければならないような管理的な指導もある。
 そこは腹をくくるしかない。子どものためには。
 そして、子どもの世界に入ってみる。
 そこで子どもたちとつながる何かが見つかるかもしれない。
 生意気な言い方や暴言をどう教師が切り返していくか。例えば、
「うるせえ」と言ったら、「あなたはいま反抗期ですか?」
「つまんねぇ」と言ったら、「ごめんね、つまんなくて」
「くそばば」と言ったら、「よかったあ、くそじじいじゃなくて」
 とか、そんなことでは傷つかないよというメッセージを送り、子どもの挑発にのらないように言葉を返してあげる。
 おもしろく、冗談で突っ込んだりしながら、子どもとの関係をつくっていけたらいいんですが。
 「おめえなんか、死んじまえ!」
 と、言われれば、私に「死ね」って言っているんではなくて、背景に何かがあって、それに向かって叫んでいる。
 そう思うと気が楽になるし、背景のわけがわかるまで、まあ何を言われてもいいっかと思うようになった。
 教師が子どもを抑えられなければ、学級は正義を失うわけです。
 教師の抑える力がないと、子どもたちは安心してクラスの中で過ごせなくなる。
 そうなれば子ども同志が注意しなくなるし、荒れる子どもは自分を客観視できないので勝手なふるまいを続けていくことになります。
 子どもとの関係がこわれてしまっているとき、関係を取り戻すのは決めてむつかしいが、ほめ続けることです。
 ほめることは、見捨てないよ、大事にするよというメッセージです。
 いろんなケースを想定して、多様なほめ言葉を用意しておく。
 例えば、ものを運んだりする仕事をいっぱい用意してほめる材料をつくる。
 子どもが活動すると、ほめることが出てくる。
 特にトラブルを起こす子どもに作業をさせて成功すると、保護者に電話してほめる。
 そうして、子どもや保護者とつながりをつくっていく。
 もうひとつは子どもと遊ぶことです。遊べば、ほめることがいっぱいできます。
 教師の遊び心が子どもとの距離を縮める。
 例えば、教師が一週間、教室に入る入り方を全部変えたりして、子どもたちの遊び心につき合ってあげます。
 掃除が早く終わったら「五分で読める怖い話」を読んであげる。
 そんなふうに、ありとあらゆる方法を打って打ちまくる。
 何かが出てくる。
 子どもたちも傷ついたりしている。
 楽しい遊びをすると、教師にも余裕が出てくるし、子どもとの距離を縮めてくれる。
(斎藤 修:1953年福島県生まれ、元千葉県公立小学校教師、全国生活指導研究協議会常任委員)
(篠崎純子:神奈川県公立小学校教師 全国生活指導研究協議会常任委員)

 

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