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国語科:「大造じいさんとガン」

 「大造じいさんとガン」の授業について、阿部 昇は編者としてつぎのようにまとめています。
 子どもたちは、この作品を大造じいさんと残雪の戦いの物語だと考えがちです。
 しかし、この物語は大造じいさんが残雪をどう見ているかという大造じいさんの内面のドラマが核になっています。
 大造じいさんの残雪に対する見方の変化が主要な筋を作りだしています。
 大造じいさんのなかで残雪が鳥として見下ろす対象から、尊敬すべき対象へと変化します。
 その内面の変化が作品の魅力です。
 そういった物語の筋の展開のしかけ、そのおもしろさを子どもたちに気づかせたいと思います。
 また、クライマックスである「大造じいさんは、強く心を打たれて、ただの鳥に対しているような気がしませんでした」に向かってさまざまな設定や展開のしかけが用意されています。
 特に物語後半には、細やかで感動的な描写がちりばめられています。
 残雪は、ただ群れを守るために頭領として生きているのです。
 大造じいさんから見れば、残雪は大きな敵となりますが、残雪にとって大造じいさんは、ガンの群れの脅威の一つにすぎません。
 自然のなかで生きぬくことのたいへんさ、群れを守り続けることの難しさ、それを背負って生きている残雪の生きざまに大造じいさんは強く感動します。
 単なる勝ち負けの物語ではなく、自然に生きる生き物たちの厳しさを大造じいさんの目をとおして描いた物語であることに気づかせたいと思います。
 学習指導計画(8H)
(1)読みの準備段階(3H)
 範読を聞く。感想を書く。味調べ。漢字練習。音読練習。
(2)構成・構造の読み取り(1H)
 導入・展開・山場・終結を把握する。クライマックスを決め、筋の流れを把握する。
(3)人物設定の読み取り(1H)
 大造じいさん・残雪という名前から人物設定を読む。導入に書かれている二者の関係を明らかにする。
(4)大造じいさんと残雪の関係の読み取り(1H)
 「ううむ」と「ううん」のちがいから、関係を読む
(5)大造じいさんの残雪への見方の変化の読み取り(1H)
 銃をおろした大造じいさんの思いを読む。関係の変化を明らかにする。
(6)終結の読み取り(1H)
 大造じいさんが、傷ついた残雪をどう扱ったかを読む。
(阿部 昇:1954年東京都生まれ、茗溪学園中学校・高等学校教諭を経て秋田大学教授。専門は国語科教育学。秋田県内の小中学校を多数訪問し、教育現場とその地域の事情に精通し、全国学力テストの好成績について分析を行う)

 

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