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かならず成功する「本の読みきかせ」の方法とは

 子どもに読み聞かせをするときには、子どもの喜ぶ本を選んであげてほしいと思います。
 逆にいえば、読み手が「必要な本」「良い本」と感じる本は選ばないようにすることです。
 なぜなら、子どもに本を読んであげる一番大きな目的は、子どもを幸福にすること。
 そして、もうひとつの目的は、子どもに本を好きになってもらうこと。
 だから、楽しくないけど必要な本を読むのは、もっと子どもが大きくなって本を好きになってからでもじゅうぶん間に合います。
 子どもに本を選ぶときには、「この本を読んでもらいたい」ではなく「これを見せたらあの子がどんなに喜ぶか」を基準にしてください。
 子どもたちに本を読んであげるのは「子どもたちに幸福な気持ちになってもらいたい」からです。
 おもしろい本を読んでもらって、笑ったり、興奮したり、わくわくしたりすると、子どもたちは幸福な気持ちになります。
 子どもたちに幸福な時間をすごしてもらうために本を読むのです。
 また、子どもたちの光り輝いた顔を見ると自分も幸福になるから子どもに本を読むのです。
 小学校の教室で本を読む場合を考えます。
 魅力的なお話を選ぶことが絶対に必要な条件になります。
 どのような本を選べばよいかは、赤木かん子著作本を参考にしてください。
 大切なことは、自分が読んでやりたい本を選ばないこと。
 声に合わせて本を選びます。
「シンデレラ」を声の低い男性に朗読されると怖いホラーになってしまいます。
 声の質が合わないと別のお話になってしまいます。
 人の声には「ナレーター・タイプ」(淡々とした話に向く)と「キャラクター・タイプ」(跳んだりはねたりする話に向く)の2つのタイプがあります。
 その本が要求するように表現しなければなりません。
 たいてい人はどちらかが不得意です。得意でないことはやらないでください。
 教室で本を読むときは、教室の後ろまで声が届かないので、机をかたづけて子どもたちは前に座ってもらいます。
 そのとき可能ならば子どもたちはじゅうたんが大好きなので「お話のじゅうたんです」と言うと、子どもたちは大喜びで乗ってきます。
 最初に、指人形をさっと出して「はじまるよ!」と人形に叫んでもらうと子どもたちは静かになります。
 話す姿勢は、おなかを立てて、肩とあご、舌の力を抜きます。
 おなかがへこむまで息を吐き、力を抜くとたくさんの息が入ります。
 そうすると長く息が続いて長い文章を読むことができます。
 声は、一番後ろに座っている子どもの頭を越すように低めに、そおっと出します。
 声は放物線を描いて落ちていきます。
 そのためには、声の出し始めは小さく、だんだんと大きくしていくようにするとできるようになります。
 声は「よく透る声」を使います。
 大きく声を張りあげてはいけません。
 割れた声はなにを言っているのかわかりません。
 本を朗読するためには、先ずは内容を理解する。
 それが、子どもたちに伝わるように表現することです。
 どちらか欠けると伝わりません。
 どうやったら伝わるか、考えて演出をします。
 ただ、登場人物になりきって読む場合、子どもたちが夢中になって楽しんでいるのならよいのですが、楽しんでいるのは読み手だけになって、聴き手は迷惑している場合が多いので気をつけましょう。
 途中でみんなが飽きてしまったら、「ごめんね」といってやめて、別の本にしてください。
 もう今日はだめだと思ったときは「なが~い、おはなのぶたさん」は爆笑ものなので用意しておくのもよいでしょう。
(赤木かん子:長野県生まれ、児童文学評論家。1984年に「本の探偵」としてデビュー、児童文学の世界に入る。児童文学に関する評論、子供の文化の研究など幅広く活躍している。図書館を中心に日本各地での講演活動。本への深い愛情から図書館の改善運動にも積極的で、特に小中学校の図書館の活性化に努めている)

 

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