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叱るとき、子どもを「怒らない」で指導する方法とは

 斎藤 修は、子どもは失敗から学んでいくものだと考えています。
 子どもは、友だちの失敗からどう学ぶかということがすごく大事だと思っています。
 ですから斎藤は、子どもが失敗したとき、子どもたちに問い返します。
「○○くんのやったことをどう思いますか?」
 そうすると「そういうやり方は間違っている」とか、いろんな意見が出てきます。
 教師が直接その子を注意するのではなく、子どもの話し合いに返していく。
 そうすることで、学級の他の子どもたちも学ぶことができます。
 問題を子どもたちに返していくというこのスタイルを身につけると、子どもたちを怒らなくてよくなります。
「どう思う?」
 と、子どもたちに返すことで、子どもたちが正しい答えを出してくれるのです。
 子どもを直接怒ると、どうしても反抗や対立を生み出すことになります。
 そこで、どうしても子どもを呼んで注意しなければならないときは、間に必ずもう一人子どもを入れます。
 そうするのは、子どもと教師の対立関係をつくらないためです。
 叱るときに念頭においてほしいのは「注意は、ほめて終わる」という原則です。
 例えば、
「○○くん、姿勢が悪いよ、ちゃんとしよう」
 と、注意したとします。
 そうしたら次は、
「直ったね、よくなったね」
 と、ほめることで、その指導が初めて終わる。
 そんなふうに、最後に子どもはほめられて終わる。
 それが叱るときの基本的なあり方であろうと思うのです。
(斎藤 修:1953年福島県生まれ、元千葉県公立小学校教師、全国生活指導研究協議会常任委員)

 

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