子どもが言うことを聴いてくれる対話の方法とは
子どものふさいだ気持ちをただ認めてやるだけで、その子を慰めることができます。
気持ちを受け入れられ、尊重された子どもは、自分の感情と問題を十分に処理することができるのです。
例えば「どうして泣いているの? 泣くほどのことではないでしょう」などと言うかわりに、「涙が出るほど、ひどく悲しい気持ちなのね」と、子どもの気持ちを認めればいいのです。
ただし「きみの気持ちはわかるよ」と言うのは問題点があり、その言葉を信じない子は、「いいや、わかってないよ」と答えるでしょう。
そのときは、子どもの悩みを具体的に言ってやれば、あなたが本当にわかっているのだということが、子どもにもわかるはずです。
たとえ、それが間違っていても、子どもの気持ちを理解しようとする努力は子どもに評価してもらえるものです。
子どもの気持ちを受け入れてやると、子どもは自分の行動を制限することができるようなります。
それが、自己鍛錬の第一歩です。
子どもが問題を抱えているときに、すぐにアドバイスしてはいけません。
安易に教えてやったりすると、自分で問題と格闘するという経験を奪ってしまうことになります。
すぐにアドバイスを与えてしまうと、子どもは「どうして思いつかなかったんだろう?」と自分が愚かだと感じるか、「私のことなんだから、指図しないでよ!」と怒るか、「私だってそんなことぐらいわかってるわよ」といらいらするかのどれかでしょう。
どうしたいのかを自分で考えだしたとき、子どもは確実に成長します。
また、自分の決断に責任を持とうとするのです。
問題を抱えている子どもに、考えや気持ちが混乱している点を、はっきりさせるのを助けてあげることや、問題を質問の形で言い表してあげること、また、情報源を教えてあげることもできます。
子どもが自分の考えや気持ちについて時間をかけて探り、つかめた後でなら、あなたの考えを冷静に聴くことができるでしょう。
そのようなときは「・・・・・というのはどう思う?」といった表現を使って提案するといいでしょう。
ただし「それはあなたの問題でしょう。自分でなんとかしなさい」と、問題を親に無視されると、傷つき、見捨てられたような気持になります。
(アデル・フェイバ&エレイン・マズリッシュ:大人と子どものコミュニケーションに関するラジオ及びテレビの出演や全米で公演を行う人気作家でそれぞれ3児の母)
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