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子どもたちに結果を求めすぎない   新牧賢三郎

 若かりし教師のころ、新牧賢三郎は、
「このクラスを学校でいちばんいいクラスにしてやろう」
 と教材や問題を工夫し、プリントを作って、というようにものすごくがんばりました。
 ところが、私はこれだけやっているのに、なぜ子どもたちは応えてくれないのだろうと思うようになりました。
 隣のクラスと比べても、いろいろな点で負けているように感じていました。
 そして、だんだん子どもたちにつらくあたるようになりました。
 お説教の時間が長くなり、感情的な言葉を口にするようになりました。
 その結果、だんだん子どもたちは私の言うことを聞かなくなりました。
 おどしや罰で子どもたちに言うことを聞かせる方法しかなくなり、子どもたちとの信頼関係は崩れていきました。
 とてもつらい時期でした。
 このときの経験が私に多くのことを教えてくれました。
 一言で言うと、私は結果を求めすぎていたのです。
 結果を求めるとき「子どもに対する要求」という形になってしまうのです。
 教育で結果を求めるとき、それは子どもがどれだけ伸びたかということを問われるのです。
 主役は子どもなのです。
 教師がどれほどがんばっても、子どもが伸びていなければ意味がないということになるのです。
 私はつらいなかで、考えました。
 私は自分がいいと思う方へ、その子どもが向かうように働きかける。
 でも、変わるか変わらないかは、その子どもの在りようがあり、私の思うように変えることはできない。
 結果は自分の手の中にはない。
 自分にできることを精いっぱいやり、結果は天に任せる。51%の結果でよしとする。
 と私は考えました。
 すると、とても気持ちが楽になりました。
 そして、その苦しい一年が終わり、私は別の学校に転勤しました。
 新しい学校で心機一転、一から自分の仕事のやり方を見つめ直しました。
 このときが、私の教師としての仕切り直しでした。
(新牧賢三郎:1953年生まれ、元東京都公立小学校教師・月刊「教育トークライン」編集長)

 

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