子どもたちに「授業のふりかえり」を書かせるには、どうすればよいか 俵原正仁
子どもたちに「授業のふりかえり」を書かせる方法について俵原正仁はつぎのように述べています。
私は、討論のような発表が主体の授業の後には、子どもたちに必ず授業のふりかえりを書かせるようにしています。
楽しかったけれど結局なんの勉強をしたのかわからない。
自分の言いたいことだけを言ってわかった気になってしまう。
授業中、黙って聞いていて何の活動もしなかった。
子どもがいるかもしれません。
だから、授業の最後に書く活動を行い、学んだことや、わからなかったことなどを振り返らす必要があるのです。
「授業のふりかえり」を書くことを、討論の前に、あらかじめ予告しておきます。
そうすると、授業に対する真剣度や「聞く」意識が高くなります。
書くことによって「聞く力」が伸びていくのです。
何も教えないでいると「授業のふりかえり」が全く書けない子どもが出てきたりします。
だから、私は「こういう感じで書いたらいいんですよ」とつぎのような例をあげます。
(1)今の自分の考え
(2)その時間の学び
(3)その時間にわかったこと
(4)友だちの発表ですごいなぁと思った意見
(5)発表しようと思ったけど、発表できなかった意見
(6)先生に対する質問、意見
(7)今日学んだことをどう生かしていくのか
すべての項目を書かなくても、1つか2つ書ければいいのです。
ただし、子どもたちに聞く力を伸ばしたいなぁと私が考えているときは、
「必ず(4)のことは書くんですよ」
というように指定する場合はあります。
(俵原正仁:1963年兵庫県生まれ、兵庫県公立小学校校長。教材・授業開発研究所「笑育部会」代表)
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