大人のずるさを敏感にキッャチし、押しつけを嫌がる小学校高学年の子どもに、人間のすごさを伝える
体も心も変化する小学校の高学年の時期に、人間のほんもののすごさを伝えると子どもたちの背筋がシャンとなる。
小学校高学年の子どもは体も心も変化する時期です。
伝えたいのは人間のすごさです。
この時期の子どもは、ほんもの志向です。
大人は本気で子どもと向き合うことが要求されます。
大人のなかにあるずるさやウソを敏感にキャッチし、大人の権威を押しつけられるのを嫌います。
ほんものの大人にであったときの子どもの受けとめかたはすばらしいものがあります。
私の学校では、そば職人といっしょにそばをつくる授業をします。
職人のあざやかな技や、そばにかける職人の情熱をまのあたりにした子どもたちは、職業観を新たにします。
以前、ホスピス(末期のがんなど治癒の困難な疾患にかかった患者とその家族に対して、快適な生活を送れるように支援およびケアを提供する)活動されている人を招いて子どもたちに語ってもらいました。
私は子どもたちに死を教えるということに、不安がありました。
しかし、患者が精いっぱい生きる姿を語られることによって、子どもたちは生きていることのすばらしさをしっかりと受けとめました。
人間がシャンとする、というか、子どもの背筋がピンと伸びたような時間になりました。
(行田稔彦:1947年新潟県生まれ、和光小学校・和光鶴川小学校校長、日本生活教育連盟委員長)
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