子どもたちが授業に飽きていることに気づけますか、どうすれば授業のマンネリを防げるか
ワンパターンの授業が続き、授業がマンネリ化すると、子どもたちは授業に集中できなくなり、違うことに面白さを求めるようになる。
時には、それが問題行動であったり、他者へのいじめであったりもする。
あなたは、子どもたちが授業に飽きていることに気づけますか。
授業をしながら、常に子どもを観察し、子どもの表情や動作などから、授業を子どもたちがどう感じているかを読むことができますか。
授業がワンパターンになっていると、子どもたちはストレスをためる。
常に「教え込み一辺倒」や常に「子どもの考え主体の授業」だと、嫌気がさしたり、手遊びを始めたりする。
また「教え込み」と「練習」を繰り返す授業では、子どもは飽きてくる。
子どもたちが授業に集中できずに、落書きを始めたり、足を動かしたり、勝手におしゃべりを始めたりする状況になると、もう子どもたちはあき始めていることになる。
これを無視して教師本位の授業をしていくと、子どもたちは教師の話を聞かなくなり、学級崩壊のきっかけとなる可能性がある。
常に子どもは変化のある授業を望んでいる。
ある時は「教え込みの授業」と「練習」、またある時は「子どもの考え主体の授業」というように、さまざまに組み合わさっている授業だと、子どもは授業に引き込まれ興味を示す。
このことがわかっていないと「私は子どもたちの考えを生かして授業をしているのに・・・・・」と言いながら、だんだん学級が荒れてくることがある。
それは、子どもがマンネリを嫌っていることに気づいていない教師だからだ。
だからこそ、子どもの動きに気を配れる教師である必要がある。そのためには、
(1)子どもの視線を読めること
(2)子どもの手の動きを読めること
(3)子どもが今、何をするべきかをわかっているかを読めること
学級全員の考えを集結して「できた!」と実感できる授業。
友だちの考えを聞いて「わかった」と言える授業。
「できた!」という喜びを学級で実感できる授業をときおり行うようにする。
この学びが成立する学級の子どもたちは、学習することが好きで、考えることが好きになる。
子どもたち一人ひとりのよさを引き出し、よさを語ってあげることも大切だ。
学級の子どもの反応のよかった授業はどんな授業であったかを分析する。
子どもたち一人ひとりを逃がさずに、しっかりと「ねらい」にもっていく手だてを常に考える教師でありたい。
授業のマンネリを防ぐ努力は、教師が子どもたちから信頼されるために必須のことである。
「子どもってすばらしい、面白い!」と思わない教師は、授業のマンネリ化の危険がある。
(成瀬 仁:新潟県公立小学校教師。国立大学教育学部非常勤講師、オーストラリア公立小学校での勤務経験がある。また、幼稚園の経験もあり、多彩な教職経験を生かし、子どもと環境、教師の雰囲気を考えている)
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