朝の会や帰りの会で集中しないときどうすればよいか 重水健介
朝の会や帰りの会で集中しないときどうすればよいか重水健介はつぎのように述べています。
私語やよそ見をする子どもが多く、集中して話を聞いていないときは、担任の指導や子ども同士の働きかけによって集中を取り戻し、規律ある状態の定着をめざします。
私は司会者の子に発言を求め、
「司会の人は時間がかかってたいへんだと思うが、全員が静かに聞くまで会を進行しないでください」
と言った。
多くの子は、はっとしたように姿勢を正し、私の方を見た。
「3班はすぐに全員静かになった」
と言うと、子ども同士で「シーっ」と私語を制する姿が見られた。
その後は、静かに進行できた。
係が教科の連絡をしていたときは、私は会を一時中止するように告げ、全員に
「明日の数学の持参品は?」
と聞いた。
半数近くの子はわからず、気まずそうにしていた。
「聞いていないからそうなる」
と言い、正面を向く、必要事項はメモをすることなどを再確認した。
私は会の終わりに、
「聞いていない人がいるなかで帰りの会をすることは、司会や係を無視していることなんだ」
「『みんなで支え合う』という学級目標に近づいているといえるだろうか」
「騒がしくなったら、お互いに注意しあって会を進めよう」
と話した。
私語している子どもを個別に注意するのは、時間がかかるうえに、その間、周りは騒がしい状態になるので効果的ではない。
ときには、きつく叱る場面があってもよいと思うが、それが続くと、子どもは「またか」とマンネリ化して、聞こうとしなくなる。
(重水健介:1958年長崎県生まれ、長崎県内の公立中学校で数学担当として約30年間務めたあと、著述、講演活動に入る。日本群読教育の会事務局長)
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