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教師は子どもたちと信頼感のある人間関係を築き自己変革を求め続ける生き方を   近藤昭一

 子どもの変容を図るには、まずもって教師は自ら子どもとの関係を、深い相互理解に支えられた互いに認め合う信頼感に満ちたものにしていく必要があります。
 教師と子どもとの間に信頼関係ができると、子どもに自信を与え、友人関係など他の人間関係に対しても有益な作用力をもたらします。
 こうした信頼感のある人間関係を教師と子どもの間に少しずつつくりあげ、積み重ねることによって、子どもは自己の尊さを再認識して、自分づくりを始める力を得ていくのです。
 まさに、この自分づくりこそ、生徒指導の目的なのです。
 しかし、教師と子どもの間の深い相互理解に支えられた信頼関係は、そう簡単に築けるものではないことはよくおわかりのことと思います。
 教師はそのためには、どうあるべきなのか。
 そのためには教師は人格の完成を求めて、常に自己変革をし続ける必要があります。
 問題行動を起こす子どもたちを内心で嫌い避け、良くない子どもと評価することは教育ではありません。
 子どもたちの問題行動が発生して学級が混乱に陥るような場面こそ、大きな教育チャンスのはずです。
 これまで教師が子どもたちと築いてきた人間関係を試され、その人間性が問われることにほかなりません。
 教師という職業は、自己の不適応を自覚できず、他人の状況が理解できず、他人の気持ちや考えを受け入れられない傾向が見られます。
 そして、自分の得意な範囲に子どもを合わせさせて、自己の有能感を感じようとする傾向が見られます。
 こうした傾向は、自分で殻をつくり、その殻を固くして閉じこもり、狭い範囲を完全と思い込んでしまう、いびつな姿といえます。
 このような姿は、教師が人格の完成を求め、常に自己変革をし続ける存在からかけ離れてしまっています。
 教師は、子どもたちの葛藤や悩みをむしろ歓迎する姿勢が必要です。それを貴重な教育機会として生かすことが重要です。
 今の時代は、関係性の希薄さ、コミュニケーションの乏しさ、客観的な自己認識が形成されにくい状況が広く見られます。
 教師は子どもたちとの関係性が子どもの人格の形成を支えていることを自覚して、日々、子どもとの関係性や社会とのかかわりにおいて、自己の人間性を鍛え、自己変革を求め続ける生き方を貫いてほしいと私は考えています。
(近藤昭一:1951年生まれ、22年間横浜市立中学校教師、同校長、教育委員会部長、横浜市教育センター所長、玉川大学客員教授を経て神奈川大学特任教授)





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