本当にいい教師とは 諸富祥彦
諸富祥彦が出会ってきた「本当にいい教師」は、常に弱者の味方でした。
スクールカウンセラーをしている諸富のもとには、子どもたちから真実の言葉が届けられます。
一見、周囲の教師や管理職から「できると評価される教師」は職員室や教室の空気を読むのにたけ、クラスのリーダー格の子どもを優先視しがちです。
諸富の出会った本当にいい教師は、みな少数派の子どもたちから絶大なる信頼をえていました。
「本当にいい教師」とは、
1 人間関係のプロ
どの子どもとも、瞬時にして、ふれあいの関係を積極的につくることができる。
常に子どもを信頼し、期待しているから、子どもも教師の期待と信頼に応えようとして、子どもは自分の力を伸ばしていくことができる。
2 「ルールとふれあい」のある学級づくり、対話のある授業づくりができる
子どもたち一人ひとりが自分の個性や能力を発揮し、自分の個性を認められた上で、ルールを守り、秩序が保たれている学級づくりです。
最低限守るべき基本のルールは「人を傷つけることをしない、言わない」「ほかの人が話している間は、その人の話を最後まで聞く」です。
3 小数者の子どもに寄り添い守ることができる
不登校の子、いじめられている子、発達の問題を抱えた子などの少数派の子どもたちを守ることができる。
決して見捨てない姿勢をとり続けることができる。
そのためには、ほかの教師と対決することもいとわない。
4 教師としての強い使命感と情熱をもっている
教師の仕事は子ども一人ひとりの人生に大きな影響を与える特別な仕事であるという自覚があり、人生を捧げるに値するに値する仕事だと思っている。
(諸富祥彦:1963年福岡県生まれ、 明治大学文学部教授。「現場教師の作戦参謀」として、抽象的ではない実際に役立つアドバイスを先生方に与えている。「教師を支える会」代表)
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