カテゴリー「学級崩壊」の記事

学級崩壊を起こす教師、起こさない教師とは

 東京成徳大学の深谷昌志名誉教授は、
「教師にだって問題はあるのです」
「学級崩壊を引き起こしてしまった先生に言えるのは、几帳面で内気で、表現の下手な先生が多いのです」
「私は、昭和期の名門校長である島村小学校斎藤喜博校長が『先生は役者であれ』と言ったように、教室は舞台であって、教師は魅力的に演じてほしい」と述べています。
 学校の教育現場の校長(奈良県公立小学校長)からは、
「教師の力量が荒れにからんでいる」
「力量のある先生は学級崩壊を起こすことが少ないと思います」
「子ども一人ひとりの気持ちがわかる先生、子どもとの集団活動に力量のある先生は学級崩壊させることが少ない」
「教師にとって、子どもの扱いというものは名人芸的なところがあって、ときどきの名人芸でこうやればという、ひらめきが要求される」
「あるやり方で、そのとき、やってうまくいけるときと、そうでないときがある」
「そういう意味で、われわれ教師にとっては、力量をある程度育ててきても、どんな場合でも学級崩壊を起こさないかといったら、そうではない」
「子どもたち一人ひとりのフォローができている学校は荒れないという話しがある」
「荒れてない学校では、圧倒的に包み込むというか、母性的な教師が多い」
 という。たとえば、
(1)小学校高学年
 小学校高学年の子どもの反抗は、担任に対する甘えともとれます。
 子どもが反抗期に、一番ものの言いやすい母親に反抗するのと似ていて、やさしい学級の先生に反発していき、担任にみせつけていく。
(2)中学校
 中学校の荒れは、教科によって違っていて、やさしい教科での荒れがひどくて、こわい先生のときは、一応荒れない。
 教育社会学の視点から、秦 政春大阪大学教授は、
「子どもたちが、よってたかって教師をいじめる。これが学級崩壊だと思います」
「授業妨害があったら、まわりの子どもも授業妨害をした子どもに同調していく」
「子どもたちは、今、非常に疲れている。そういうものがなにかのきっかけで、噴き出してしまう危険性がかなりある。教師を標的に噴出してしまうことが少なくない」
 臨床心理学の視点から、深谷和子東京成徳大学教授は、
「子どもはリーダーへの『尊敬と愛着と信頼』がなければ、子どもはリーダーについていかない」
「でも、教師が学級の子どもたちから『尊敬と愛着と信頼』をかちうることはすごくたいへんなことだと思います」
「ただ、心理臨床から言いますと、人間は『自分を愛してくれる人、それから、自分の気持ちを分かってくれる人』に、愛着や信頼感を抱くと言われています」
 いかに子どもたちの気持ちを理解することができるかが、これからの「教師の力量」として大事ではないでしょうか。
(深谷 昌志:1933年東京都生まれ、教育学者、東京成徳大学名誉教授。奈良教育大学教授、放送大学教授。静岡大学教授、東京成徳大学教授を経て現職)

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学級崩壊になったクラスを何回か任されて分かった学級が崩れる要因と、対応の「ツボ」とは

 私は何回か学級崩壊に陥ってしまったクラスを任されたことがある。
 そこで、子どもたちと格闘しながら分かったことがある。
 それは、次のような、「学級が崩れやすくなる時や要因がある」(難所がある)ということ。そして、それに対応するさいの「つぼ」があるということである。
1 学級が崩れやすくなる時や要因がある」(難所がある)
(1) クラスの子どもに問題がある
 クラスの子どもの側に問題がある場合は次の二つのパターンがある。
(イ)暴れん坊の子どもが数人いるとき
 力量のある教師でも学級経営が難しくなる。原因となる子が明らかな場合は急所がはっきりしているので、その子に何らかの手を打てばよいのである。
(ロ)原因となる子どもがはっきりせず、どうしてあの子がと思われる子まで荒れてしまう場合
 この場合は簡単にいかない。原因が何か、一つ一つ解明する必要があり、急所はつかみづらい。
(2) 担任が原因となる
 担任が原因となる場合も少なくない。
 担任が難所の原因である場合は、担任する学級が毎年同じようなトラブルが起きているはずである。
 そこを分析すれば「急所」は明らかになる。
(3) 保護者が遠因となる
 学級崩壊の遠因となるのは保護者である。
 担任にとって一番の味方にもなり、敵にもなるのが保護者である。
 是非とも味方にして共通の歩調で課題にあたりたい。
2 学級崩壊に対応するさいの「つぼ」
 学級崩壊を攻略するためには、子どもの思考に沿った対応が必要になる。
 子どもの思考は柔軟で、あらゆる方向に向かっていくが、その方向の幅を決めなくてはならない。
「だめなことはだめ」と、きっちり教え、その後に自主的な活動を促すようにすることが肝心である。
 攻略の手順は
(1)「押しつけ」は「しつけ」の第一歩
 子どもは時には残酷である。
「絶対に許されないこと」(安全や人権)は初めにしっかりと示すことが大切である。
 これは納得させるものではない。「だめなものはだめ」と問答無用でしっかり押し付けるのである。
(2)子どもの声に耳を傾ける
「だめなものはだめ」としっかり押し付けて子どもに「これはまずい」ということを分からせたら、次はじっくり子どもの言い分に耳を傾けよう。
 問題を起こす当事者は「子ども」である。当事者の意見が一番重視されるはずである。
 どんなに一方的なトラブルがあったとしてもきちんと話を聞くということ。これは「急所」である。
(3)子どもを信じて任せる
 トラブルをそのまま放置してしまったらとんでもない結果となる。
 しかし、真の問題解決は、子どもたちが自分たちの力でやるしかない。
 教師は、手助けができるだけである。
 しっかり押し付けるべきものを押し付け、子どもの話をじっくり聞いたうえで解決する方法を考えたら、後は子どもを信じて任せるべきである。
 もちろん、任せっぱなしではなく、要所、要所での指導は必要である。
 学級崩壊の対応例を次に示します。
 私は2学期から、いわゆる学級崩壊をした6年生の学級を受け持ちました。
 私は、子どもと接するときに最も大切にしてきたことは、丸ごと受け入れ、何がしたいか引き出すことです。
 まず子どもたが何をしたいのか、その声に耳を傾けました。しかし、子どもたちの目線はバラバラで宙をさまよっていた。
 そこで、毎日1時間、授業時間に机を教室の後ろに寄せて車座になり、どんな学級にしたいかを話し合わせました。
 子どもが何を考えているのかを引き出し、自分に何が出来るのかを探ろうとしたのです。
 子どもたちは、 始めは「協力する」「仲良くする」と表面的な言葉ばかり言いました。
 私は「本当にそう思っているのか」と何度も問い返すと、次第に思いを口にしていきました。
 最終的に学級のめざす姿を決めることになり、「チャーハン」と「ミックスジュース」のどちらかを、学級の目指す姿に決めることになりました。
 それぞれへの支持が拮抗する中、ある子が「チャーハンは元の材料がよく分かる。でも、ミックスジュースは元が何か分からないから嫌だな」と発言。途端に、満場一致で「チャーハン」に決まったのです。
 話し合いを重ねるうちに、学級が更に一体感を持つようになりました。
「チャーハン」という目標から「集まろう、一粒、一粒おいしいクラス」とキャッチフレーズが決まり、授業にも落ち着いて取り組むようになりました。
 子どもたちはやりたいことがわからない苛立ちを発散させていたのだろうと思います。
 子どもに寄り添い、何をしたいのかを引き出し、その実現を支えることが教師の役割なのだなと、改めて感じました。
 生身の子どもたちが何十人も集まる学級である。子どもにとっては実社会そのものなのだ。
 学級は、何事もなく一年が過ぎるはずがない。難所があって当然なのである。
 要はその難所とどう向き合い、どう対応するかである。
 難所は子どもたちにとっては「最も踏ん張らなくてはならないところ」、「最も教師を必要としているところ」なのだ。そこを学級経営に生かさぬ手はない。
 子どもを導く者の第一は教師である。教師が正しく難所を認識し、急所を適切につかんで対応すればほぼ9割方解決することができるはずである。
 難所はどのクラスにも確実にある。そしてその難所は学級が飛躍する大きなチャンスにもなるのである。
(今村信哉:埼玉県さいたま市立小学校長、教育委員会課長を経て共栄大学客員教授)

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学級の崩壊の前兆を見逃さず、学級を立て直すには、どうすればよいか

 学級づくりや生徒指導について学ぶ教師が増えています。
 その教師の多くが、自らの身に学級崩壊の危機が訪れた時に、はじめて本気で学び始めたと言っています。
 私自身も、著名な先生方の話を聞き、教育書を読み、全国さまざまな実践を参考にしながら、教師に必要な力量を高めるため学びました。
 ピンチはチャンスと言います。クラスがまとまりに欠ける、指導がスムーズに通らないといった状況にある場合、その時にこそ、学級経営や授業について真剣に学ぶチャンスです。
 学級が崩壊してしまってからでは、立て直しは非常に難しくなりますから、前兆を見逃さず、早い段階で手を打たなければなりません。
 例えば、授業に真剣に参加しない。平気で忘れ物をする。宿題を怠る。学校のきまりを破る。時間にルーズになる。掃除を真剣にしない。
 そのような子どもが増えてきたら、学級が乱れている証拠です。崩壊の前兆と考えて、すぐに次のように対応しましょう。
1 まずは授業規律を立て直す
 授業に集中できない子が増えてきたと感じたら、努めて子どもを引きつける授業づくりの工夫をしなくてはなりません。
 子どもの興味・関心を引く題材や教材を準備して、子どもが意欲的に参加できる楽しい授業を行います。
 その中で、話を聞く態度や授業を受ける姿勢、挙手の仕方や発言のきまりといった授業規律を丁寧に指導して、教師の指示通りに活動できるようにしていきます。
2 子どもと触れ合う機会を増やす
 学級の統率がとれていないと、子どもとの関係がしっくりいかなくなってきます。
 子どもたちが教師を敬遠するようになり、指導を受け入れなくなります。「しっくりこないな」と感じたら、子どもと触れ合う機会を増やすようにしましょう。
 休み時間に子どもたちと一緒に身体を動かしたり、会話を交わしたり、教師から子どもに近づく努力が必要です。
 一緒に遊び、話をするうちに、互いに知らなかった一面に気づき、親しみを感じるようになります。
3 当たり前にできていることに目を向ける
 学級に落ち着きがなくなると、悪いところばかりに教師の目がいきがちです。
 当たり前にできていることにも目を向けるようにしましょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校校長。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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学級に反抗的な態度をとる子どもが数名いて学級が崩壊しそうです、どうすればよいか

 学級がうまく機能しない状況に陥ってしまう直接的な要因は、
(1)子どもたちの集団生活や人間関係の未熟さの問題
(2)特別な教育的配慮や支援を必要とする子どもへの対応の問題
(3)学級担任の指導力不足の問題
があります。
 注目すべき点は、教師の指導力不足とされた事例が全体の7割だったことです。
 問題は、反抗的な態度をとる子どもたちの悪影響を止められずにいる状況をどうみるかです。
 反抗的な子どもたちの未熟さを学級に適応させる方針をとったら、それは誤りです。悪化の一途をたどることになります。
 担任が指導方法に不満を持つ子どもがいる事実に正対し、その克服、つまり「指導力の向上」を自らに課して頑張ることです。
 担任が力をつけ打開しようとすることが大切です。この方向で教職員が支援し支えることです。取り組みとしては、
1 応急的には、
(1)子どもたちの不満の正体(内容)に向き合います。アンケートや作文がよいでしょう。
 学級生活に不満な子どもやトラブルに遭っている子どもが発見できます。
 この事実に向き合うことが第一歩になります。現状打開への歩み出しをつくることです。
(2)担任を1人にせず、応援チームをつくることです。
 学年主任、教頭、生徒指導主事、養護教諭などで知恵を出し合い助けることです。
(3)とくに工夫したいのが「ルールづくり・秩序づくり」と「楽しい生活づくり」です。
「ルールづくり」と「夢中になって全員で何か楽しみ、達成感、連帯感をつくる」の両方を同時進行で試みることです。
(4)学年チームと応援チームの協力の下で授業改善の態勢をつくります。
 楽しい授業・分かる授業、操作活動や体験学習のある授業などの工夫を積んでいきます。
 担任には得がたい研修になります。
(5)休み時間に子どもたちと一緒に大いに遊んで汗をかくように仕向けます。
 効果は大きいはずです。
(6)建設的な言動を取り上げ、学級集団の前で大いにほめることです。
 これも効きます。
2 根本的には
 反抗的な子どもたちは、担任に学級づくりの改善を求めていると捉えます。
 これを担任だけの課題とせず、学校全体の課題ととらえ、教職員の研修を充実させていきたいものです。
 つぎの点について、教職員の理解を深めることをねらい、学級づくりを語り合う場をつくります。
(1)学級のなかに「子どもの世界」をつくり、広げてあげる。
 自分たちの思いや願いを出し合い、これはというものを特別活動で自分たちの手で具現する。
 反抗的な子どもたち以上に影響力を行使できるリーダーを学級活動などで育てたい。
(2) 母性原理と父性原理をふまえた子どもとのかかわり方を自覚する
 母性原理(あなたがこの学級にいるだけでうれしい)を土台に父性原理(だめなことはだめ。大切なことはこれ)という順番を踏まえた子どもとの関わりかたをする。
(3)反抗的な子どもは自尊感情が低く自信がない子どもです。
 学校行事等で感動したり、自分や友だちを再発見したりするなど、生き方につながる体験を与えたいものです。
 教師自らが、話を聞かせる技術、子どもに伝える技術、わかりやすい授業づくりの技術、一時間の授業を通して向上したことを確認させる技術など、自らの指導技術の向上をはかり、管理職が支援することも重要です。 
(橋本定男:元上越教育大学教授)

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学級崩壊させないための教師のふるまいとは何か

 学級崩壊を防ぐのも、崩壊した学級を立て直すのも、担任の力量によるとろこが大きい。
 学級崩壊をさせない教師のふるまいとは、
1 教師には君主のふるまいが必要
 どの子どもも残酷で醜い面を持っているということを意識して、日頃から
「先生にはかなわない」「先生の言うことを聞くしかない」
と思わせるような関係づくりに努めましょう。
2 教師は口より目を使え
 子どもと目を合わせなくては、教師の思いや指導の意図を伝えることも、人間関係を築くこともできません。
 口やかましい指導は効き目はありません。
 子どもが騒がしくしているとき、大声で指導するのではなく、じっと黙って子どもたちを見つめ返してみてください。しばらくすると、自然に静かになっていきます。
 子どもの気になる言動は見逃さないよう、常に神経を研ぎ澄ませておきましょう。
3 安心して一人でいられる学級にする
 一人になってしまっている子どもを発見したら、すぐに指導して、独りになる子ゼロの学級づくりに努めましょう。
 安心して一人で行動することができなくては、自分をさらけ出し、本音を出すことができません。
 友だちと一緒にいることに神経をすり減らさなければならない学級では、いじめなどのトラブルが起きる危険があります。
 子どもたちが触れ合う機会を多くつくり、安心して一人になることができる雰囲気づくりをしましょう。
4 子どもとは適切な距離をとれ
 いくら親しみを感じさせる教師であっても、ここぞという時は、叱らなくてはならない場合もあります。
 子どもに疎まれることもあるでしょう。しかし、学級を導くリーダーとしての立場をわすれずに、子どもと接しましょう。
 子どもと遊んだり、楽しく会話する時などは、教師に対してあらたまった態度を子どもにとらせる必要はないと思います。
 しかし、授業中や生活指導中には、目線をしっかり合わせて、敬語を使って教師に話をするなど、場に応じた態度を教える必要があります。
 場に応じた態度の指導が、教師と子どもとの適度な距離を保つことになり、学級を引き締めることにつながります。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校校長。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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笑いいっぱいの教室にすると学級崩壊の予防になります、どうすれば笑いが起きるのでしょうか

 教師の笑顔は子どもたちを安心させ、教室を安定させます。教師は、いつも笑顔でいることを心がけましょう。
 また、笑いを大切にすることは、学級崩壊の予防になります。
 私は荒れた学校に勤務し、崩壊した学級へのサポートも毎日のように行きました。
 そんな中で、崩壊した学級にはいくつかの共通点があることにきづきました。
「教室が汚い」「動きが遅く何をやっても時間がかかる」「ゲームが成り立たない」などです。
 また「笑いがない」というのがあります。崩壊した学級には、クラスみんなでドッと笑う瞬間がありません。あるのは、妙な薄ら笑いだけです。
 つぎのような、笑いのネタを使って、教室に笑いを起こしてください。笑いいっぱいの教室にすることは、学級崩壊の予防になります。
1 朝イチから笑う
 朝イチから笑って、その日1日を楽しく元気に過ごしたい。朝から笑いの花を咲かせましょう。
 あいさつは、自分から先に元気よく。
 教師が「毎朝、どちらが先にあいさつを元気にできるか勝負しよう」とふっかけ、子どもたちとあいさつ勝負をしましょう。
 隠れて、いきなりあいさつをすると、子どもたちは驚き、朝から笑顔になります。子どもたちも不意打ちあいさつをすれば、教師は「うぎゃー、やられたぁ」と大げさにアクションをする。
 子どもたちと一緒に隠れて、後から来る子にあいさつをするのも楽しい。
 朝のあいさつに一言ツッコミを加えましょう。たとえば、猛ダッシュで来た子に「今の距離だけで世界新記録が出たぞ!」と。ツッコまれた子は、思わず笑顔になる。
 黒板に子どもたちが登校する前にアンケートを書いておくだけで、子どもたちの会話が弾む。
 例えば「嵐の中で好きなのは誰?」と書いておくと、教室に入ってきた子は、アンケートの答えを考え、友だちが来たら、話し始める。朝の会でアンケートの答えと理由を紹介しあうと盛り上がる。
 黒板に「二択の問題」書いて置く。
 例えば「落ちていて拾うならどっち? A:1万円が当たっている宝くじ、B:当たりがわからない宝くじ100枚」。子どもたちは黒板のどちらかの選択肢にネームプレートを貼る。
 朝の会で、選んだ理由をペアトークする。ネットを参考にすると面白いネタがたくさん出てくる。
2 授業だからこそ笑う
 授業時間が楽しいかどうか、子どもたちにとっては死活問題です。
 授業だからこそ、笑いましょう。子どもたちにとって、学校を楽しい場所にしましょう。
(1)指し棒が選べる
 授業で前に出て発表する子に「指し棒が選べます」と言う。例えば「割りばし」「孫の手」「ハリーポッターの杖」を出し選ばせると、意外な指し棒に子どもたちは笑顔になります。
「つまようじ」「針」も楽しい。子どもたちは「見えません」とツッコミながら笑顔になる。
(2)文章問題の登場人物を変える
 教科書やドリルに載っている文章問題。なかなかやる気になりません。
 子どもたちにとって身近な人物を登場させ、文章問題を楽しみながら取り組めるようにしましょう。
 例えば「あきらくんは、家から駅まで3km歩きました」とあった時、教師は「さんまさんは、家から駅まで3km歩きました」と名前を変えて読む。
 子どもたちは「さんまさんじゃないし」とツッコみながらも笑顔になる。
 教師は「さんまさんは、分速何mで歩いたでしょう?」と、最後まで「さんまさん」と名前を変えたまま出題する。
 他にも、教師、クラスの子、芸能人、マンガのキャラクターなどの名前に変えるとよい。
(3)コーラス音読
 高音と低音で絶妙なハーモニーで音読すれば、みんな笑顔になります。
 クラスの座席の右半分の子を高音、左半分の子を低音の担当にする。
 教師が右手を挙げたら、高音の担当が精一杯、音読すると、笑いが起きる。
 教師が左手を挙げたら、低音の担当が、思いきり低音で音読すると、笑いが起きる。
 最後は、教師が両手を挙げると、高音と低音が音読して、絶妙なハーモニーになり、子どもたちは爆笑する。
(4)だるまさんがころんだ
 教師は板書した後、いきなり「だるまさんがころんだ」と言って、ふり返る。
 子どもたちは動きを止める。動いた子がいたら、教師が「はい、動いた!」と言って、その子を指名する。
 楽しく子どもたちを集中させることができます。
「ノートがない人、当-てる」「きょ-科書ない人、し-名(めい)」と、楽しく注意することもできる。
 子どもたちは先生が次に何を言うか、集中して話を聞くようになる。
(5)先生の指まね
 教室がざわざわしている時、教師の「指まね」をさせましょう。「うるさい」と怒鳴らなくても、子どもたちを静かにさせることができます。
 教室がざわざわしている時、教師は「先生のマネをします」と言う。
 教師は人差し指を1本だして、手を高く挙げる。気づいた子どもたちは、マネをする。
 指を2本にしたり、4本にしたり、ランダムに本数を変える。すると、マネをする子どもたちが、どんどん増えてくる。
 8割ぐらいがマネをし始めたら、2本指にして「カトちゃんペ」のポーズをすると、子どもたちもマネして笑顔。
 最後に、1本にして「シー(黙って)のポーズ。子どもたちは口を閉じる。
 5本指で「アイーン」、OKの形を頬に当てて「たこ焼き」など、バリエーションがあると飽きない。
(中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属。笑いとフォローをいかした教育実践は各方面で高い評価を受けている。 また、若手教師を育てることに力を入れ講演も行っている)

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教師にとって声は財産である、はっきりと自信を持った声で話すことで学級崩壊が防げる

 教師にとって声は財産である。
 学校の教師は一人で大勢の子どもに教える。教える子ども一人ひとりに平等に声が届くこと、平等に理解させることに努力するのは当然のことである。
 声が小さい教師だと、子どもは先生が何を言っているのかわからない。
 真面目な子どもならば、聞こうと思う。そのために体中の神経を集中させる。全身を耳にするという表現がピッタリの状態である。
 聞くことに精神を集中させるために、グッタリしてしまう。このような状態に子どもを置いてはならない。余分な神経を使わせてはならない。
 子どもがリラックスしている状態で、教師の話が聞ける、というのに十分な声量が教師には必要である。
 声量と同時に、全員に話を聞かせる気配りも必要である。
 本気でほめて、本気で叱るようにする。
 小学校の時、先生からほめられたことを大人になっても覚えていて、あの時のあの一言が自分を支えてくれた、と感謝の気持ちを表したりしてくれることがある。
 反対に、あの一言が自分をダメにしたという話をよく聞く。それほど、学校の先生の一言というのは大きい。
 ほめ方で大事なのは、小さいことでいいからほめること。
 子どもは未完成なのだから、大人の尺度で見ているとほめることはない。
 昨日と比べて少しでも良くなったこと、ゴミを拾ったとか、挙手して発表したとか、少しの変化を見逃さずにほめることが大切である。また、人柄もほめる。
 そして、担任がとてもうれしいという感情を示すことも大切である。「よかった。うれしい」といって本気でほめることである。
 本気でほめられれば、子どもにとってこんなうれしいことはない。
 叱り方で大事なのは、行為だけを叱り、人格を傷つけるようなことを言わないことである。また、他の子どもと比べて叱らない。
 また、一貫性をもつことが大切である。一人の先生がいつも同じでないと、何を信じていいのかわからない。
 なぜいけないのか理由を説明し、不服があるか耳を傾ける。
 叱る時は、ぴしゃりと制止の声を発し、その声で子どもがハッとするように、声はしゃんとして、しかものびやかにする。
 騒いでいる子どもがいたり、作業中の子どもがいたら、いったんやめさせるのが教師の仕事でである。
 特に、やって良いこと、悪いことは、はっきりとした声で子どもにしっかり伝わらなければならない。
 事前に、こういうことをしてはよい、した方がよい。こういうことはしてはいけない、しない方がよい等を人間性の未発達な子どもに伝えれば、子どもに方向性が見えてくる。
 こういうことをすればほめられる、ああいうことをすれば叱られる、といったことを事前に子どもたちに伝えておく。
 わかっていれば、子どもなりに先生にほめてもらおうと努力する子もいるだろう。
 なるほど人間として生きていく上で、ああいうふうにすることが大切なんだな、家では誰も言ってくれないが、世の中ではみんなそう考えているのか、と思う子どももいるだろう。
 そうやって人間としての生き方、学習の仕方を身につけていくのが学校なのである。
 はっきりと自信を持った声で、何が良くて、何が悪いかを教師が話すことで、学級崩壊が防げる。
(飛田貞子:元東京都の公立小学校校長)

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生徒指導の絶えない、落ち着きのない学級を立ち直らせるには、どうすればよいか

 教師が学級経営で苦しいと感じてしまう大きな理由は「学級が自分の思うようにコントロールできない」と感じているからです。だったら
「教師の思うようには、子どもたちも学級もコントロールできないものである」
と割り切ってしまえば、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。
 教師になりたての頃の私は、教師の決めたルールを守っていない子どもたちには厳しくビシッと叱らなければならないと考えていました。
 でも、叱れば叱るほど、子どもたちとの関係が悪化してしまい、学級の状態も悪くなり、結局、その年、学級が立ち直ることはありませんでした。
 私自身にまだまだ厳しさが足りなかったからだと、私は考えていました。
 しかし、その考えが180度かわることになります。
 それは、生徒指導の絶えない、落ち着いて授業を受けるのが著しく困難な学級を担任したことがきっかけでした。
 そんな状態の学級なので、教師の決めたルールなんて守るわけもなく、厳しい指導をすると逆ギレされてしまう始末でした。そこで私は思い切って、
「注意するが深追いしない」
「ビシッとはさせ過ぎず、最低限のルールだけを守らせ、学級を崩れないようにする」
 この2点を意識して、学級経営を見直しすることにしました。
 これが功を奏して、その学級は多少ルーズな状態でしたが、ルールを著しく逸脱する子どももいなくなり、1年間で随分学級は落ち着きました。
 多少ガチャガチャしてても大丈夫なんだと、教師が子どもの問題行動を受け流す余裕を持てば、子どもも学級も大崩れしてしまうことは防げるのでは、と私は考えています。
 教師の思い込みが「気になる子ども」をつくってしまい、教師にとってストレスになってしまうのです。
 子どもが問題を起こしても、本当は何に悩んでいるのかを考えるきっかけにすれば、目くじらを立てて指導しなくても大丈夫なんだ、といったことに気づけるのではないでしょうか。
 子どもたちが教師を好きになってくれれば、学級崩壊する危険は減ります。
 そのためには、子どもたちと遊びながらたくさんコミュニケーションをとり続けることが大切なのです。
 子どもたちの輪の中に入っていくことが苦手な教師は、自分の得意なことを活かして、子どもたちの輪のなかに思い切って入ってみる。
 例えば、絵が得意な教師は絵を利用して、子どもたちとの会話を広げるとよい。
 荒れた学級を何度か担任をしましたが、共通することは「教室が汚い」ということです。
 汚い教室だと、少しぐらいゴミを捨ててもいいかな、と子どもたちの気持ちもゆるみを生んでしまい、日常生活がルーズになってしまい、それが荒れにつながってしまうのです。
 それを断ち切るために、教師が毎日教室のそうじをして、教室をきれいにして、子どもたちの小さなゆるみを取り除いていくことが大切なのです。
 まずは、小さなゆるみから正していくことがとても有効なのです。
(小野領一:1984年奈良県生まれ、奈良県公立小学校教師。「かれ笑いす」代表)

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学級崩壊にならないような説教の仕方とは

 小学校高学年を中心に、いろいろな学校でしんどい状況が残念ですが生まれています。
 いろんな批判があるとは思いますが学級崩壊を防ぐための説教の仕方について私の考え方や方法を次に述べてみたいと思います。
1 押しつ付けてはいけない、きつい押し付けは教師不信のもと
 例えば
「勉強したら将来必ず役にたちます」
「つまらない話でもきちんと聞けるのがいい子です」
「そんなことをしていたらダメな人間になります」
ということを何度も話す教師がいます。
 小学校低学年に対する説教としは効果があるでしょうが、社会の矛盾に気づきはじめている高学年の子どもには通用しないのです。
 子どもも人間として、理想的なことであっても、きつく押し付けられると嫌になります。続けていくと学級崩壊につながっていきます。
2 価値ある話は聞いてもらえる
 本当に「ああ、先生に教えてもらったことが、役に立った」と思ってもらえるような教材を用意したり「聞いてみたら、興味深い話だった」という話をする必要があります。
 特に「これは子どもたちに伝えておきたい」という気持ちが教師にあり、その中身が「子どもたちに共感できるもの」であれば、子どもたちはその価値を分かってくれ、静かに聞いてくれます。
 騒がしくて、本当に腹が立ったときには怒鳴っても良いと思います。
 その後で聞こえてきた話が「価値ある」ものであれば、次のときからは静かに聞いてくれます。
3 I「アイ」メッセージ
 例えば、落ち着きのない6年生を叱る場合
「あんな行動をしたら高学年らしくないと思われるでしょう」
と善悪の判断を他人にまかせるような言い方で言うよりも
「もう少し落ち着いた行動をとった方がよかったと、私は思います」
と「私は」という言葉を入れて、自分の気持ちを話す方が伝わりやすい。
 他の例をあげると
「早く準備をしなさい!」と言うよりも、
「手際よく準備をしてくれると先生は助かるなあ」
と、自分の思いを正直に言ったりする。
 これはアドラー心理学で「アイ、セッセージ」と言います。
 今はこのような言い方ができなくても、気をつけて使うようにしていると、だんだんと自然に身についてきます。
4 YOU「ユー」メッセージ
 相手の立場に立ったメッセージを言ってあげたほうが、子どもたちは「私の気持ちを分かってくれている」と感じてくれて、話を聞いてくれます。
 例えば、 
「雨が降ってプールに入れないなんて嫌だ!」と駄々をこねる子どもに対して
「天候の問題なのだから仕方ないでしょう」と言うよりも、
「そんなにプールを楽しみにしていたのか。今日は残念だね」
「今日に限って雨が降るのかなあ」
「あきらめないと、しかたがないのかなあ」
「でも、予備日っていうのもあるよ」
と言う方が、子どもの気持ちにそった言い方になるでしょう。
 そんな先生のクラスの子どもたちは、元気なままでいることが多いので、がちゃがちゃしているように見えるのですが、先生と楽しく元気に学校生活を送っているに違いありません。
(東垣 淳:兵庫県公立小学校教師。兵庫仮説実験授業研究会)

 

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遊べない教師は子どもに反発され、学級崩壊を起こす恐れがある、遊び心を持ち子どもと同調し共鳴する力が教師に必要である

 私は教職経験も長くなり、その間、たくさんの教師を見てきました。
 その結果、これだけは言えるなということは「遊べない教師は、だめだな」ということです。
「遊ぶときには、とことん遊べる教師が良い教師になる」と言ったほうが良いかもしれません。
 遊べるということは、物事の楽しみ方を知っているということです。
 遊べるということは、どんな人とも、どんな場所でも、おもしろさを発見し、心から楽しむことができる、ということです。
 このことが、教室で生かされる、ということです。
 子どもは、おもしろいことが大好きです。遊びの中で人間関係の機微を学びます。
 子どもたちと毎日接しているのに、教師が日常生活の中に楽しみを見い出せないと、子どもたちがかわいそうです。
 一緒に笑ってくれる教師、子どもたちのいたずらを叱りながらも、そのおもしろさに共感してくれる教師、ときには、ボケて、ツッコミを入れてくれる教師、そういう教師こそが、子どもたちを育てていくのだろうと思います。
 遊べるということは、相手に共鳴し、合わせる能力が高いということです。一緒に遊んでいる仲間と楽しむ、その場を楽しめることです。
 授業力が高いとか指導力があるとかいったこととは、別の能力なのだと思います。
 学級崩壊を起こす教師、子どもに反発される教師を見ていると、子どもたちと同調し共鳴する力が低いことが実感されます。
 教師が発していることが1つだけで、子どもたちの発していることに対して共鳴できない。そういう教師は、子どもたちとミニケーションが成立しないのです。
 教師が子どもたちとの、いろいろな場面で、即座に同調し、共鳴する力がなによりも必要なのではないでしょうか。教師が子どもと接するときは、こうした判断の連続です。
 学級崩壊を頻繁に起こす教師、子どもたちとのコミニケーションが下手な教師というのは、実はこれができないのです。
 気の合わない人、知らない人とも遊んでみる、そこに楽しみを見つけてみるというのが、同調し、共鳴する力をける近道であるように思います。
(堀 裕嗣:1966年北海道生まれ、札幌市立中学の国語科教師。92年、国語教育研究サークル「研究集団ことのは」代表、「教師力BRUSH-UPセミナー」代表。文学教育と言語技術教育との融合を旗印に長く国語科授業の研究を続けている)

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