カテゴリー「学級崩壊」の記事

生徒指導の絶えない、落ち着きのない学級を立ち直らせるには、どうすればよいか

 教師が学級経営で苦しいと感じてしまう大きな理由は「学級が自分の思うようにコントロールできない」と感じているからです。だったら
「教師の思うようには、子どもたちも学級もコントロールできないものである」
と割り切ってしまえば、少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。
 教師になりたての頃の私は、教師の決めたルールを守っていない子どもたちには厳しくビシッと叱らなければならないと考えていました。
 でも、叱れば叱るほど、子どもたちとの関係が悪化してしまい、学級の状態も悪くなり、結局、その年、学級が立ち直ることはありませんでした。
 私自身にまだまだ厳しさが足りなかったからだと、私は考えていました。
 しかし、その考えが180度かわることになります。
 それは、生徒指導の絶えない、落ち着いて授業を受けるのが著しく困難な学級を担任したことがきっかけでした。
 そんな状態の学級なので、教師の決めたルールなんて守るわけもなく、厳しい指導をすると逆ギレされてしまう始末でした。そこで私は思い切って、
「注意するが深追いしない」
「ビシッとはさせ過ぎず、最低限のルールだけを守らせ、学級を崩れないようにする」
 この2点を意識して、学級経営を見直しすることにしました。
 これが功を奏して、その学級は多少ルーズな状態でしたが、ルールを著しく逸脱する子どももいなくなり、1年間で随分学級は落ち着きました。
 多少ガチャガチャしてても大丈夫なんだと、教師が子どもの問題行動を受け流す余裕を持てば、子どもも学級も大崩れしてしまうことは防げるのでは、と私は考えています。
 教師の思い込みが「気になる子ども」をつくってしまい、教師にとってストレスになってしまうのです。
 子どもが問題を起こしても、本当は何に悩んでいるのかを考えるきっかけにすれば、目くじらを立てて指導しなくても大丈夫なんだ、といったことに気づけるのではないでしょうか。
 子どもたちが教師を好きになってくれれば、学級崩壊する危険は減ります。
 そのためには、子どもたちと遊びながらたくさんコミュニケーションをとり続けることが大切なのです。
 子どもたちの輪の中に入っていくことが苦手な教師は、自分の得意なことを活かして、子どもたちの輪のなかに思い切って入ってみる。
 例えば、絵が得意な教師は絵を利用して、子どもたちとの会話を広げるとよい。
 荒れた学級を何度か担任をしましたが、共通することは「教室が汚い」ということです。
 汚い教室だと、少しぐらいゴミを捨ててもいいかな、と子どもたちの気持ちもゆるみを生んでしまい、日常生活がルーズになってしまい、それが荒れにつながってしまうのです。
 それを断ち切るために、教師が毎日教室のそうじをして、教室をきれいにして、子どもたちの小さなゆるみを取り除いていくことが大切なのです。
 まずは、小さなゆるみから正していくことがとても有効なのです。
(小野領一:1984年奈良県生まれ、奈良県公立小学校教師。「かれ笑いす」代表)

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学級崩壊にならないような説教の仕方とは

 小学校高学年を中心に、いろいろな学校でしんどい状況が残念ですが生まれています。
 いろんな批判があるとは思いますが学級崩壊を防ぐための説教の仕方について私の考え方や方法を次に述べてみたいと思います。
1 押しつ付けてはいけない、きつい押し付けは教師不信のもと
 例えば
「勉強したら将来必ず役にたちます」
「つまらない話でもきちんと聞けるのがいい子です」
「そんなことをしていたらダメな人間になります」
ということを何度も話す教師がいます。
 小学校低学年に対する説教としは効果があるでしょうが、社会の矛盾に気づきはじめている高学年の子どもには通用しないのです。
 子どもも人間として、理想的なことであっても、きつく押し付けられると嫌になります。続けていくと学級崩壊につながっていきます。
2 価値ある話は聞いてもらえる
 本当に「ああ、先生に教えてもらったことが、役に立った」と思ってもらえるような教材を用意したり「聞いてみたら、興味深い話だった」という話をする必要があります。
 特に「これは子どもたちに伝えておきたい」という気持ちが教師にあり、その中身が「子どもたちに共感できるもの」であれば、子どもたちはその価値を分かってくれ、静かに聞いてくれます。
 騒がしくて、本当に腹が立ったときには怒鳴っても良いと思います。
 その後で聞こえてきた話が「価値ある」ものであれば、次のときからは静かに聞いてくれます。
3 I「アイ」メッセージ
 例えば、落ち着きのない6年生を叱る場合
「あんな行動をしたら高学年らしくないと思われるでしょう」
と善悪の判断を他人にまかせるような言い方で言うよりも
「もう少し落ち着いた行動をとった方がよかったと、私は思います」
と「私は」という言葉を入れて、自分の気持ちを話す方が伝わりやすい。
 他の例をあげると
「早く準備をしなさい!」と言うよりも、
「手際よく準備をしてくれると先生は助かるなあ」
と、自分の思いを正直に言ったりする。
 これはアドラー心理学で「アイ、セッセージ」と言います。
 今はこのような言い方ができなくても、気をつけて使うようにしていると、だんだんと自然に身についてきます。
4 YOU「ユー」メッセージ
 相手の立場に立ったメッセージを言ってあげたほうが、子どもたちは「私の気持ちを分かってくれている」と感じてくれて、話を聞いてくれます。
 例えば、 
「雨が降ってプールに入れないなんて嫌だ!」と駄々をこねる子どもに対して
「天候の問題なのだから仕方ないでしょう」と言うよりも、
「そんなにプールを楽しみにしていたのか。今日は残念だね」
「今日に限って雨が降るのかなあ」
「あきらめないと、しかたがないのかなあ」
「でも、予備日っていうのもあるよ」
と言う方が、子どもの気持ちにそった言い方になるでしょう。
 そんな先生のクラスの子どもたちは、元気なままでいることが多いので、がちゃがちゃしているように見えるのですが、先生と楽しく元気に学校生活を送っているに違いありません。
(東垣 淳:兵庫県公立小学校教師。兵庫仮説実験授業研究会)

 

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遊べない教師は子どもに反発され、学級崩壊を起こす恐れがある、遊び心を持ち子どもと同調し共鳴する力が教師に必要である

 私は教職経験も長くなり、その間、たくさんの教師を見てきました。
 その結果、これだけは言えるなということは「遊べない教師は、だめだな」ということです。
「遊ぶときには、とことん遊べる教師が良い教師になる」と言ったほうが良いかもしれません。
 遊べるということは、物事の楽しみ方を知っているということです。
 遊べるということは、どんな人とも、どんな場所でも、おもしろさを発見し、心から楽しむことができる、ということです。
 このことが、教室で生かされる、ということです。
 子どもは、おもしろいことが大好きです。遊びの中で人間関係の機微を学びます。
 子どもたちと毎日接しているのに、教師が日常生活の中に楽しみを見い出せないと、子どもたちがかわいそうです。
 一緒に笑ってくれる教師、子どもたちのいたずらを叱りながらも、そのおもしろさに共感してくれる教師、ときには、ボケて、ツッコミを入れてくれる教師、そういう教師こそが、子どもたちを育てていくのだろうと思います。
 遊べるということは、相手に共鳴し、合わせる能力が高いということです。一緒に遊んでいる仲間と楽しむ、その場を楽しめることです。
 授業力が高いとか指導力があるとかいったこととは、別の能力なのだと思います。
 学級崩壊を起こす教師、子どもに反発される教師を見ていると、子どもたちと同調し共鳴する力が低いことが実感されます。
 教師が発していることが1つだけで、子どもたちの発していることに対して共鳴できない。そういう教師は、子どもたちとミニケーションが成立しないのです。
 教師が子どもたちとの、いろいろな場面で、即座に同調し、共鳴する力がなによりも必要なのではないでしょうか。教師が子どもと接するときは、こうした判断の連続です。
 学級崩壊を頻繁に起こす教師、子どもたちとのコミニケーションが下手な教師というのは、実はこれができないのです。
 気の合わない人、知らない人とも遊んでみる、そこに楽しみを見つけてみるというのが、同調し、共鳴する力をける近道であるように思います。
(堀 裕嗣:1966年北海道生まれ、札幌市立中学の国語科教師。92年、国語教育研究サークル「研究集団ことのは」代表、「教師力BRUSH-UPセミナー」代表。文学教育と言語技術教育との融合を旗印に長く国語科授業の研究を続けている)

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生徒や同僚と関わる喜びを支えに、崩壊した学級を立て直した

 私は45歳、教師歴23年の中学校、理科の女性教師です。
 私の性格はじっとしていることができず、いつもあくせくと働いています。人に何か頼まれると嫌とは言えず、人に頼ったりすることが苦手なタイプです。
 私は、生徒たちと共に成長していけることに喜びを感じています。
 若い頃は保護者からの協力も得られ、支えられてきましたが、異動先の学校の保護者からの匿名の中傷のはがきが原因で人間不信になってしまいました。
 最近では、保護者からの教師に対する批判も多く、一生懸命やっても満たされない思いが残ります。
 初任の学校では、ほとんどの時間を理科の準備室で過ごしました。先生方からは、実験の準備やコツなどたくさん教えていただきました。
 生徒も休み時間のたびに準備室を訪れ、話をしていきました。
 生徒の対応で困ったとき、よく相談にのってもらったのが体育の女性教師です。
 私は教師になれたら結婚しないつもりでいました。思う存分に生徒と過ごす時間を使いたかったからです。
 しかし恋の病には勝てませんでした。相手の一言で一喜一憂する恋愛による心の不安定さで、仕事に影響を及ぼすことは避けたいと、あまり深く考えずに、新採の年度末にあっさりと結婚してしまいました。
 夫と同じ職場にはいられないということで異動することになりました。異動先の学校は私が太刀打ちできない、毎日が運動会のような荒れた学校でした。
 そんななか私は突然、妊娠による貧血で倒れ入院してしまいました。私が産休に入るには代替の教員を探さなくてはなりません。
 女性教頭に「自分で代替の教員を探しなさい」と言われ、出身大学を訪れ後輩が来てくれることになりました。私はこういう教頭のような冷たい人になりたくないと思いました。
 学年主任は、年配の先生でとても感性豊かな方でした。出産祝いに生徒全員のメッセージを病院に届けてくれました。「これからは教育相談を勉強したほうがいい」と勧めてくれました。
 私の子どもは実家の母が自分の仕事を辞めて見てくれました。母は「あなた教員になったとき、協力するために仕事を辞める決心をしていた」と、後で聞かされました。
 出産後も学校は相変わらず荒れていました。
 一学期が終わろうとしていたある日、1年の女性担任が相談にきて、学級が崩壊し生徒の前に立つのが怖くなって退職するというのです。
 二学期からは、念願がなって初めての担任となりました。ただし、学級崩壊しているクラスです。
 二学期の始業式の日、教室では、一人の子をめがけて、給食の白衣が飛び交っていました。いじめで不登校になりかかっている生徒もいました。
 早速、緊急保護者会を開き、現状を訴え、混乱している子どもたちに、健全な教育をしてあげたいことを力説しました。
 そして、何よりも、このクラスの担任になれたことに感謝し、うれしく思っていることを伝えました。このとき、本当に心からそう思えたのです。
 実は、今までに、このクラスの卒業生の結婚招待状が一番多く届いています。彼らは思い出話を語り、僕たちの恩師と呼べるのは先生だけですと言ってくれます。
 学級通信を1日おきに発行し、生徒ノート(生徒と担任との交換日記)も準備しました。
 運動会のクラス対抗リレーでは、最後は担任が走るのが慣例になっていました。私のクラスが優勝し、閉会式の後、私のもとにクラスの生徒がいっせいに駆け寄り胴上げをしてくれました。
 教師冥利につきる瞬間でした。このような感動を一度でも味わってしまったら、教師はやめられなくなるでしょう。
(佐藤恵子(仮名):中学校教師、河村茂雄編:1959年生まれ、早稲田大学教育学部教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

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学級崩壊予防の生命線は保護者、保護者と関係を良好に保つことが重要です

 保護者は決して教師の敵ではありません。子どもの成長のために協力し合うべきパートナーです。
 特に、低学年の子どもへの学習習慣に関する指導は、保護者の協力なしには効果があがりません。
 また、高学年の子どもへの指導は、たとえ、子どもとの関係がうまくいってなかったとしても、保護者からの信頼を得ていれば、思い切った指導をすることも可能になります。
「子どもを伸ばすためにがんばります」「子どもを伸ばすために、ご協力が必要です」と、日頃から保護者につたえるようにしましょう。
 保護者の教師への理解度によって、子どもに対する指導だけでなく、学級づくりにおいても、効果が大きく異なります。
 学級経営の最強のパートナーを得るために、保護者との関係を良好に保つことが重要です。
 子どもに厳しく指導した場合「なぜ、厳しくする必要があるか」「どのような考え方で指導しているのか」を、保護者に理解してもらわないと、不信感を与え、トラブルに発展する危険性があります。
 日常の授業や子どもへの指導を、教師自身どのような思いで行っているのかを、保護者に伝えることが重要です。
 保護者は、教師の考えを理解することができれば、教師の指導に納得してくれます。
 考えを理解してもらうためには、学級通信や保護者会、連絡帳へのコメントなど、あらゆる機会を利用して、具体的なエピソードを取り上げながら伝えるように努めなくてはなりません。
 学校の苦情を申し立てる保護者に対して「自分勝手だ」「他の子どものことも考えるべき」などと思ってしまうこともあるでしょう。
 しかし、わが子が痛い目にあえば、自分の身を切るような思いをするのが保護者というものです。
 わが子を思う保護者の気持ちを考えれば、常識はずれの行動も理解できないわけではありません。
「自分勝手」と考える前に、保護者の気持ちに寄り添う努力が必要です。そこから、教師と保護者との信頼関係がスタートします。
 活動的な子どもが集まる学校は、トラブルの火薬庫です。ほんの些細な一つのトラブルが、大きな問題に発展することは、日常茶飯事です。
 大きな問題が起きないようにするためには、些細なトラブルでも「大きな問題の火種」ととらえて、全力で対応し、解決することが重要です。
 保護者に事実が正確に伝わらなかったり、誤解を与えたりすると、大きなトラブルに発展しかねません。
 例えば、子どものケンカやケガなどは「この程度なら」などと軽く考えてそのまま放っておくと、誤解や偏見を与えてしまうこともあります。
 初期対応の時点で、保護者に事情を説明して、理解を得ることは、それほど大きな労力を必要としません。
 むしろ、保護者は「そんな些細なことまで、申し訳ない」と、感謝さえしてくれます。
 初期対応での保護者への連絡は肝心、かなめです。
 どの保護者も、わが子が担任から目をかけられることを望んでいます。
 なんらかのトラブルが起きて、子どもを指導するような場合でも、その子のよさや、その子に対する期待を保護者に伝え、その子が「大好き」というメッセージを受け取ってもらえるように努めましょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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小学校高学年の学級経営で勘違いしていることはありませんか?

 高学年の子どもにとって、教師はもはや圧倒的な存在ではありません。
 子どもたちは教師を1人の人間として、冷静に観察しています。
 高学年の担任として大切なことは
(1)教師の統率権を意識する
 子どもの考えを大切にする姿勢は必要ですが、何かトラブルが起きた時に、解決を子どもに任せっきりにしておくと、教師は「頼りない存在」と認識されてしまいます。
 そうならないように、例えば、何か起き、子どもたちが教師にどうすればよいか聞きにきたときは、
「なぜそうなったか、事実を確かめさせてね」
「その上で、先生に何ができるか、しっかり考えます」
と、子どもたちの頼りになる教師の役割を果たすようにするとよい。
 また、生活面や学習面の指導についても、時には有無を言わさないくらいの迫力を見せなければ「うまく、ごまかせば、言いなりになる教師」と思われてしまいます。
 教師の威厳が失われれば、一気に崩壊に向かってしまうのが高学年です。
(2)子どものメンツを大切にする
 高学年の子どもは、メンツにこだわる傾向があります。
 頭では理解していても、特に友だちの見ている前で、自分の非を素直に認めることができません。
 そうした思春期特有の子どもの精神状態を考慮しながら、慎重に対応しなくてはなりません。
 一度、人間関係が壊れると、修復が困難になってしまいます。
 高学年の場合、一人の子どもとの人間関係のもつれが、他の子どもたちとの関係にまでひびき、学級経営に支障をきたす危険さえあります。
(3)必要以上の厳しい指導は、静かな学級崩壊を招く
 教師の威厳や統率権を守るために、必要以上に厳しい指導をする教師がいます。
 あまりにも強圧的な指導を続けると、表向きは素直に指導に従っているようにみえても、教師と子どもとの距離は離れていきます。
 そして、まったく教師の指導を無視する「静かな学級崩壊」が始まります。
 高学年になると、ある程度「大人の事情」も理解できます。時には、子どもたちに、本音の部分を見せることも必要です。   
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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学級崩壊しないようにするには、崩壊学級の特徴をださないことだ、どうすればよいか

 私の学級も、いつ学級崩壊という現実になってもおかしくないと思っている。私は学級崩壊が怖い。だから学級崩壊しない学級づくりを全力で行っている。
 最近、気をつけているのが、崩壊学級の特徴をださないことだ。
 数々の崩壊学級を見てきた。それらの学級には共通した点が多くあることに気がついた。その特徴さえ出さなければ、学級崩壊をある程度防げるということだ。例えば
(1)教室が汚い
 崩壊学級では、多くのゴミ、プリントなどが散乱している。
 汚れた教室だと、子どもたちは汚すことを躊躇しない。ゴミは捨て放題である。あっという間に教室は荒れていく。
 だから、私が掃除をする。整理整頓する。教師がそこまでしてでも、崩壊学級の特徴は絶対に出してはいけない。
(2)子どもたちの動きが遅い
 崩壊学級の子どもたちは、動きが遅い。給食の準備だけでも30分かかる。帰りの会を始めるのにも10分以上かかる。
 だから、私は時間にうるさい。いろいろなことに目標タイムを設定し、キッチンタイマーで時間を管理している。
 目標タイムさえ設定できれば、子どもたちはがんばるものだ。
 私のクラスでは給食準備は10分以内。帰りの会前にランドセルを片付ける時間は2分以内。それが当たり前になっている。
 動きの素早いクラスは崩壊しない。スピード感を大切にしよう。
(3)ゲームが成り立たない
 崩壊学級では、教師の指示が通らない。子どもたちはルールを守らない。ゲームが成り立つはずがない。
 だから、私のクラスでは、どんどんゲームをする。そして、教師の指示に従うこと、ルールを守ることを教えているのだ。
 私はゲームが大好きである。授業の最初に、合間に、最後に時間を見つけてはクラスみんなでゲームを楽しんでいる。
 楽しんでゲームをすれば、子どもたちの仲が良くなる。ゲームは子どもたち同士を、つなげる。
 ゲームが成り立つのは、学級が崩壊していない証拠である。どんどんクラスでゲームをしよう。
(中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属。笑いとフォローをいかした教育実践は各方面で高い評価を受けている。 また、若手教師を育てることに力を入れ講演も行っている)

 

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大変な子どもたちがいる学級が荒れないようにする授業づくり、学級づくりとは

 今、子どもたちが荒れたり、学級崩壊をするクラスが多くなっています。
 どのクラスも崩壊してもおかしくない状況になっているように思うのです。
 そうしたとき、教師は「なんとかしよう」と強権的な手段に出ることがあります。
 しかし、子どもたちは「自分の思いを聴いてもらえない」と思っているのですから、逆効果にしかなりません。
 そんなときのヒントになる実践を紹介します。例えば、次の詩を取り上げます。
「一ばん、みじかい抒情詩」
「なみだは」
「にんげんのつくることのできる」
「一ばん小さな」
「海です」
 この詩で、子どもたちを変える授業の工夫をつぎのように行います。
(1)最後の「海です」のところを「水たまりです」と変えて提示します。
(2)題名から「一ばん小さな」までの4行は、模造紙に書いておく。
(3)最後の1行は「水たまりです」と「海です」の2枚用意する。模造紙に書いて磁石で貼れるようにする。
(4)最初に「水たまり」を提示したときに、子どもたちは「アレ?」と思って「おかしいよ!」「ちがうじゃん!」といろいろ言ってくるから、
「おかしくないよ」と言って、水たまりから、考えられるイメージを言わせていくようにする。
(5)「水たまり」だと、「きたない」「小さい」「すごく浅い」などと出てくるはず。
(6)それと比較させるように、「水たまり」を入れ替えて「海です」を提示して、海のイメージを考えさせる。
(7)「きれい」「青い」「魚がいる」「広い」「深い」「大きい」などと出てくるはず。
(8)出てきた海のイメージの中で「なみだ」とつながるものを考えさせる。
(9)その後、海となみだをつなげてイメージを広げていくようにする。
 子どもが「思いを聴いてもらえていない」と思っていたり、教え込むだけの授業をしていたりすると、子どもの不満が高まり、授業が成立しなくなったり、学級崩壊につながる可能性があります。
 そのような状況になると、子どもたちは授業の中で「いちゃもん」をつけたくて仕方がなくなります。何かしら文句を言って、授業の邪魔をするのです。いわば「私的ないちゃもん」です。
 荒れたクラスであったとしても、大変な子どもたちをいかに引き入れるかを考えることが大切なのです。
「私的ないちゃもん」を「水たまりです」という言葉を使うことによって、
「おかしいよ!」「間違っているんじゃない」などという、
「公的ないちゃもん」に位置付けてあげることが、授業の邪魔をする子どもたちを引き入れる大きなポイントなのです。
 そうして授業の中に引き入れていきながら「水たまりじゃいけないの?」とわざと開きなおり、
「水たまりだと、どんなイメージ?」と問いかけることで授業にのめり込ませていくことができるのです。
 子どもの実態を考えながら「いちゃもん」に対するアプローチを考え、学習課題に向わせていく。
 これは「授業づくり」と「学級づくり」の両方を視野に入れた「学級マネジメント」といってはよいのではないでしょうか。
(増田修治:1958年埼玉県生まれ、埼玉県公立小学校教師(28年間)、白梅学園大学教授。「ユーモア詩」を通じた学級づくりを進めた。2002年にNHKにんげんドキュメント「詩が踊る教室」放映。小学校教師を対象にした研修に力を注ぐ)  

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4月から始める学級崩壊しないクラスづくりとは

 新学期がスタートする4月には、教師の誰もが自分のクラスが学級崩壊するとは思ってもいません。
 しかし、現在では、どのクラスも崩壊する危険性をはらんでいます。
 担任のリーダー意識の希薄さが崩壊を招きます。
 日常の些細な指導から逃げておきながら、学級が乱れはじめて「やめなさい」「言うことをききなさい」と目をつりあげて言ったところで「今さら何を言っているの」となってしまいます。
 教師は、子どもを指導する立場にあります。担任はクラスのリーダーなのです。教えるべきことは教えなければなりません。それが人を育てる者の責任です。
 子どもは、リーダーだと認める人の言葉には素直に耳を傾けます。
 反対に、教師にリーダー意識が希薄だと、子どもは教師をリーダーと認めることはなく、教師の発した言葉を軽く受け流すようになります。
 これが、学級崩壊の原因になることは間違いありません。
 前年度のクラスでうまくいった方法も、今年度のクラスではまったく通用しないということがよくあります。
 教師が「ねらい」を達成するためには、方法をたくさん持つことです。
 選択肢が広がり、より効果的な方法でねらいに迫ることが可能になります。
 学級づくりでも授業づくりでも、多くの実践の知識をもつことで、子どもの実態や場の状況に応じて対応することができます。
 特に若いうちは、特定の団体や人物の実践に固執せず、さまざまなところから幅広く学んで多くの実践を知り、多様な教育論や主張に触れることが必要です。
 自分とは考え方や方法が異なることこそ、大切にする必要があります。そこから学ぶことが視野を広げ、力量を高めるのです。
 表面的な技術を真似するだけでは、クラスは荒れます。
 実際に子どもを指導するためには、子どもの実態に応じた方法であることはもちろん、自分に合った方法で行うことが必要です。
 完全に崩壊してしまってからでは、立て直しは非常に難しくなりますから、崩壊の前兆を見逃さず、早い段階で手を打たなければなりません。
 例えば、授業に真剣に参加しない、平気で忘れ物をする、宿題を怠る、学校のきまりを破る、時間にルーズになる、掃除を真剣にしない・・・・・。
 そのような子どもが増えてきたら、クラスの統率が乱れている証拠です。すぐに対応しましょう。
 クラスに落ち着きがなくなると、悪いところばかりに目がいきがちです。「当たり前」にできていることにも目を向けるようにしましょう。
 統率がとれていないと、子どもとの関係がしっくりいかなくなってきます。
 子どもたちが教師を敬遠するようになり、指導を受け入れなくなります。
「しっくりこないな」と感じたら、子どもと触れ合う機会を増やすようにしましょう。
 休み時間に一緒に身体を動かしたり、会話を交わしたり、教師から子どもに近づく努力が必要です。
 一緒に遊び、話をするうちに、互いに知らなかった一面に気付き、親しみを感じるようになります。
 授業に集中できない子が増えてきたと感じたら、努めて子どもを引き付ける授業づくりの工夫をしなくてはなりません。
 子どもの興味・関心を引く題材や教材を準備して、子どもが意欲的に参加できる楽しい授業を行います。
 その中で、話を聞く態度や授業を受ける姿勢、挙手の仕方や発言のきまりといった授業規律を丁寧に指導して、教師の指示通りに活動できるようにしていきます。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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小学校の学級崩壊のようすを目のあたりにして、何がいけないのか感じ取ったこととは

 埼玉のある小学校で学級崩壊のようすを目の当たりにしました。
 1年生のクラスです。30歳代の男性教師の国語の授業でした。
 教師は教科書のページを指定して、そのページを読んで、気がついたことをノートに書くように指示しました。
 その後は、教師による個別指導です。
 何とか授業は5分間はもちました。しかし、すぐに教室のあちらこちらから、おしゃべりが聞こえてきました。
 そして、立ち歩きです。子どもたちは「消しゴムを落とした」「トイレに行きたい」など、さまざまな理由をつけて、教室の中をふらふらと歩き回ります。
 いつもの、普通の教室の風景のようでした。授業がまったくコントロールできていません。
 実は私は、この授業を教員養成大学の学生数人と見ていました。
 初めて学級崩壊を目撃した学生はフリーズしていました。
 後で学生たちと、この授業のことで話し合いました。
 学生は「もっと面白い授業をすべきだ」と、さかんに言いました。「あれじゃ、子どもたちが立ち歩きをしても、しかたがないような気がします」と。
 私も同意しました。しかし、授業の面白さだけでこの混乱を改善するのは難しいだろうと話しました。
 私は教室には子どもたちが気持ちく過ごすことのできるルールが必要だろうと考えたからです。
 一斉授業では、最低2つのルールが必要だと話しました。
 1つは、教師に許可なく席を立たない。もう一つは、発言は教師の指名を待ってする。
 私の話に学生もうなずいてくれました。
 ルールは教室の子どもたちが居心地よく学習するためのルールです。
 1980年代までは、いきなり「ルールづくり」をすることが多かったようです。
 しかし、子どもたちの個人主義的な傾向が強まってきた1990年代以降は、最初に「子どもと教師」「子どもと子ども」の関係づくりの作業が必要になりました。
 最初の1カ月ぐらいは、教室内が仲良しになるための工夫が必要なようです。
 教室の基本的なルールづくりは、4月に集中して行うことが多い。
 単にルールを提示するだけではありません。
 なぜそのルールが必要か説明し、実際にそのルール通りに動けるかどうか試してみます。
 そして、そのルールが実際に運用できるかどうか見守ります。
(上條晴夫:1957年山梨県生まれ、小学校教師(10年)、作家、教育ライターを経て東北福祉大学教授。お笑い教師同盟代表、専門は教師教育学、教育方法学、ワークショップ)


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