カテゴリー「さまざまな子どもの指導」の記事

授業にやる気のない子どもには、どう対応し、話しかければよいか

 授業が始まっても、机には授業の用意ができていない。
 授業中、手をあげて発表しようとしない。
 ノートもていねいに書こうとしない。
 など、その子なりの理由はあるのでしょうが、クラスの中には、教師から見れば、やる気の感じられない子どもがいることがあります。
 そのような意欲的に取り組むことが難しい子どもには、どのように対応すればよいのでしょうか。
 私が子どもたちを評価する一番の基準は「伸びたか、伸びてないか」です。
 理由が、単に「今日は気分が乗らない」とだらけている子どもがいたとします。
 このように「伸びよう」としない子どもには、毅然とした態度で注意します。たとえば、
「姿勢が悪いです」
「分かっているのに、なぜ発表しようとしないのですか」
「その聞き方は、発表している人に対して失礼です」
 ただ、昨年度、その子が
「教室にすら入っていなかった」
「学校や担任に対して反抗的な態度をとっていた」
 など、気になる行動をしていた子どもについては、多少、対応の仕方が変わってきます。
 というのは、昨年度、「教室に入っていなかった」子どもが、今年は「教室に入っている」だけで、「伸びている」と言えるからです。
 もちろん、クラスの他の子どもも、私の評価基準を知っていますので、「あいつだけに、甘い」と言われることはありません。
 このような子どもは、教師のわざとらしい言動には敏感です。だから、
「うわぁ、〇〇くん、きちんと座っているね」
 というような如何にも、とにかくほめればいいんだろう、というような言葉がけは、かえって逆効果になります。無理やりほめなくてもいいのです。
 休み時間に、向こうから寄っても来ていないのに、教師自ら近づいて声をかけることも、わざとらしさを感じます。
 だから、授業中に、声をかけるようにします。
 授業中に近づいていくことは、わざとらしさは感じません。
 教材を通じて、その子と距離を近づけるのです。たとえば、
「まずは、日にちを書いてください」
「次は、〇〇くんです」
 教師の言葉がけに対して、プラスの反応が返ってこなくても、そこはスルー。
 物理的な距離を縮めていくことによって、心理的な距離も、そのうち縮まり、そのうち向こうから話しかけてくれるようになります。
(俵原正仁:1963年生まれ、兵庫県公立小学校校長。笑顔の教師が笑顔の子どもを育てる実践はマスコミにもとりあげられた)

| | コメント (0)

キレる子どものタイプと、キレる子どもにどう対応すればよいか

 キレやすい子どもには、コミュニケーション能力が未発達であったり、気持ちをうまく表現できないために行動を起す子どもや、ADHDやLDなど特定の傾向をもった子どももいます。
 そこで、感情の発達過程で、自分の怒りに対する理解を深め、適切な表現の方法を教えていくことによって、暴力やいじめ等を減少させようという、キレにくい子に成長させる予防教育ができました。
1 キレる子どものタイプとその対応
1) 激情型の子ども
 突然怒りがこみ上げて爆発するタイプです。周囲の人はいつ怒り出すか不安で、怒らせないようにいつも気をつかっているのです。
(1)放出タイプ
 暴言や暴力などで怒りを放出したあとは、さっぱりしてしまう。
 彼らをキレにくくするためには、まず「きっかけはずし」や「リラクゼーション法」(注)を行います。
 その後、「怒りの記録」などを用いて、日ごろのストレスや自分がキレるまでのきっかけを認知的に理解させると同時に、感情の分化をうながして、一気に感情を爆発させるのではなく、適切な感情を適切なレベルで表現できるように援助していきます。
 彼らが自分の「怒り」に対する「背景」「きっかけ」「結果」を理解できるように援助します。
(2)ためこむタイプ
 爆発しそうな感情を飲み込みますので、自律神経のバランスを壊しがちです。
 このタイプの場合には、「怒りは、自然な感情であるから適切に表現することができる」ことを認知的に理解させることが大切です。
2) 慢性型
 ネガティブな思考が常にあり、くよくよと悲観的に考えがちで、いつも不快感を感じています。
(1)放出タイプ
 一度怒り始めると止めるのが難しくなり、自分や他者に向かって執拗に暴言や暴力をふるい続け、追いつめていくことがあります。
 次々とターゲットを変えて、「いじめ」を繰り返す子どもはこのタイプです。
 彼らに対する対応は、溜まっている感情が渦巻いているため本人も何に対して怒っているかわからない。
 行った行為について話しをしながら、怒りを感じている相手は、「誰なのか、どの行為が不快なのか」など、感情の整理をすることから始めます。
 同時に適切な表現方法を獲得することが大切です。
(2)ためこむタイプ
 怒りに対してネガティブな印象を持っている。
 怒りは家族や友だちを傷つけ、自分から離れてしまうことを恐れています。
 まずは、「怒りは自然な感情である」ことを受け入れることから始め、適切な表現方法を獲得できるように援助していきます。
2 キレやすい子に対する対応
 キレやすい子は、直感的、自己中心的です。
 そして、状況判断が主観的で感情や対応方法が少ない。
 感情の受け皿が少ないのは、発達過程で十分な快刺激を受けず弁別能力が発達せず、感情が未分化なままだからです。
 自分の感情を的確に理解するには、客観的な思考能力を発達させる必要があります。
 状況を的確に理解するには、「全体を見通す力」と、「状況を予測する力」が必要になります。
 特に全体を見通すさいには、相手の視点にたって状況を理解することも必要です。
 直感的な思考の子どもは、自分の具体的な体験を通してのみ理解しているため、体験していないことは理解できません。
 ですから、子どもが体験している事実を把握し、正しい現実理解を与える必要があります。
 他者の観点や立場を考えない自己中心的思考です。
「キレにくい子」にするためには、多方面からのものの見方、考え方、感じ方を発達させる必要があるのです。
 そのためには、どんな受け取り方があるのか、例をあげてシュレーションしてみることから始めるとよいでしょう。
 また、他者の立場に立って考えるようにするには、役割交換をして相手の立場に立った「具体的な体験」(ロールプレイングなど)を行うことで理解を促すと効果的です。
(注)「リラクゼーション法」の例
1 深呼吸(腹式呼吸): 緊張したときによく行われる、最も手軽な方法。呼吸を深くゆっくり行うことで、副交感神経を優位にし、リラックス状態を促します。
2 自律訓練法:決められた言語公式を頭の中で繰り返すことで、心身を緊張状態から弛緩状態へと誘導することを目的とした技法です。例:両手両足が重たい・温かい、心臓が静に規則正しく脈打っている、楽に呼吸している、お腹が温かい、額が快く涼しい。
3 イメージ療法:イメージを用い心身をリラックス状態に促します。
 例:南の島の静かなビーチの木陰で、気持ちよく寝ている。そよ風がとても気持ちいい。といった簡単なイメージを浮かべるだけでも気持ちが落ち着いてくる。
4 汗をかく程度の運動(またはストレッチ)をする
(本田恵子:私立中学・高校教師、米国留学、カウンセラー、玉川大学助教授を経て早稲田大学教授)

| | コメント (0)

LD(学習しょうがい)などの子どもへの対応はどうすればよいか

 LD(学習しょうがい)やAD/HD(注意欠陥/多動性しょうがい)の子どもとのかかわりや対応について、とくに注意しなければならない点はどのようなものがあるのでしょうか。
 一口にLD(学習しょうがい)と言ってもさまざまなものがあります。
 たとえば、簡単な文字を写すのにもひどく苦労したり、計算のやり方だけ覚えてはすぐに忘れることを繰り返すなどがあります。
 こうした気になることがある一方で、他のことはよくできるということもあります。
 もし、気になる子どもがいたら、この子はLDだと勝手に判断し、対応を図るのではなく、まず担任教師によく聞くことです。
 基本的なことは、子どもたち同士が互いに支え合えるような学級にすることです。
 そのためには、子どもたちの差別的な言動に対して、教師は毅然とした態度をとることです。
 差別的な言葉が出たときには、どんなに人を傷つけるかを説明することです。
 また、その子が、今どんなことに困っているかを説明してあげましょう。
 そして、誰にも、できないことがあったこと。
 でも、まわりの人の支えでできるようになってきたことを話してあげましょう。
 低学年の子どもの中には、教師が特別扱いをしていると思い、
「なんで〇〇さんだけ?」
 と、聞いてくることがあります。
「今、一生懸命がんばっているんだよ。応援してあげようね」
 と、話してあげるのもよいでしょう。
(梅沢 実:鳴門教育大学、帝京科学大学教授を経て埼玉学園大学教授)

 

| | コメント (0)

学校で、どうしても苦手だと思う子どもに、あなたはどのように接していますか

 授業中、勝手に変なことで盛り上がって、私の方を向かず、話を聞いてくれない子どもは苦手です。
 そういう子どもは「かまってちゃん」が多いので、うまくかかわったりとか、フレンドリーにしていると
「あ、この先生は心を開いていいんだな」
と思われて、その子のおかげで授業がやりやすくなったということはあります。
 テストで、採点基準を設けて記述問題を採点して答案を返却すると、
「なんで、これがダメなんだ。こういう見方もあるから1点足して」
と言って、すっごく食い下がってくる子どもが苦手です。勉強熱心で評価してあげたくはあるんですけれど。
 子どもの中でも、とくに大変な子は、私が一人でいい方向に向けていくことができないので、他の先生方との連携や相談が必要になります。
 私にとってはコントロールするのが大変な子でも、別の先生に話を聞くと、
「あの子は単純だよ、こうやればいいんだよ」と教えてくれたりすることがある。
 先生によって、子どもと関係を築きにくい子どもも、他の先生方と話し合うと、けっこううまくいくかなと思っています。
 同じやり方一辺倒では難しいので、何か工夫をしないといけないような子は中にいます。
 部活動の顧問をしていると、教室の中で見ている子どもの顔とは違う顔が見られる。
 子どもも教師によって、見えてくる顔とか雰囲気は変わってくるので、いろいろな視点から子どもを多角的に見れば、苦手に思うことは少なくなるのではないかという気がします。
 教師が子どもの態度をうかがうようでは、子どもも教師をうかがうんだろうなと思う。 あえて問題視していないふりをすると、子どももしおらしくなってくることがある。
「困った子は、困っている子」と言うじゃないですか。普通に接する中で、何かその子が訴えかけることがあれば、それに対応すればいいのかなって気もします。
 子どもの話を聞いて受容するだけでは、子どもが甘えてしまうと思う。毅然と指導もしなければならない。ただ、その受容と突き放しのバランスがいちばん難しいと思っています。
 子どもたちに、ルールがあるところに自分が参加しているという感覚を持ってもらいたいと思っています。
 だったら、自分でそのルールの中で、できることをやっていくとか、ルールを作るとか、主体性を持たせたいなと常々思います。
 苦手な生徒と感じてしまうのは、私の常識と違うのかなと思います。接しやすいと思っている生徒は、大人になったら、私と同じような大人になるのかもしれないなと思いました。
 いろいろな子どもたちの性格や興味を、できるだけ把握しようと努力し、近づくところは近づいて、けじめをつけさせるところはつけさせる、というバランスが大事ということでしょうか。
(先生始めました編集委員会)

| | コメント (0)

小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか

 子どもたちの指導の前提として、なくてはならないものは信頼です。
 小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか。
1 すべてを受け入れるべし
 感情をわかってもらいたいのです。とにかく、ひたすら話を聞くことです。
 女子にとって、聞いてもらっているという実感が得られることが大事なのです。
 否定したり、結論を急がしたり、途中で口を挟んだりせず、ただただ「そうか、そうか」と耳を傾けることです。
 聞いてもらえるということは、よさも悪さもひっくるめて全部受け止めてもらうことなのです。
 聞いたことがトラブルにならないよう、記録を取ります。時間と人の流れがわかるように取ることがポイントです。
 すべてを聞き終えた後は、必ず内容を確認します。
 その後、どうしたいのか(どうしてほしいのか)は自分で決めさせます。
 決めたことを見守るのも「傾聴」と同じです。
2「えこひき」が大嫌いで、大好き
 教師の挨拶や声かけ、指名、指導一つ一つの言動が平等かどうかを子どもたちは見ています。「えこひき」を嫌い、教師に不信感を抱いたり教師を嫌ったりするのです。
 そうならないためには、毎日全員に声をかける。挨拶は必ず目を合わせる。特定の子どもばかりを指名しない等を意識することが大事です。
 逆に、一人ひとりの子どもが「えこひき」されていると感じさせるようにします。
 子どもたち一人ひとりに、あなたのことを、ちゃんと見ているよ、理解しているよ、というメッセージを伝えると安心感が生まれます。
 周りに誰もいない教育相談のときが、一人ひとりの子どもに教師の愛を伝える絶好のチャンスです。
 どのように「えこひき」するかといえば、その子どものよさを語るのです。
 その子がこれまで誰にも言われたことがないようなこと、忘れ去っている些細なことを語るのです。
 そのためには、毎日、事実を収集し記録することが欠かせません。
 その事実のなかから価値づけできるものを選び、教師の感情を付け加えます。例えば
「始業式の時、先生の目を見て挨拶してくれたでしょう。覚えてる? 先生ね、あの時、すっごくうれしかったんだ。人の目を見て挨拶できる、素直で温かい子だと思った」
 教師の愛を告げるのは教育相談の最後に語ると一番印象に残りやすい。
 うわべだけのお世辞は、女子はすぐにわかります。心を込めて伝えることが肝要です。
(宇野弘恵:1969年北海道生まれ、旭川市内小学校教師。教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル理事)

| | コメント (0)

小学校の高学年女子に嫌われないためには、どのようにすればよいか

 多くの教師が小学校の高学年女子の指導が難しいと感じ、一歩間違えれば修復しづらいと思っています。
 女性教師の方が女子指導に長けているといわれています。女子はかつて自分が経験してきたから、同性だから女子の心理がわかるというのが大きな理由でしょう。
 しかし、すべての女子教師がそうであるかというと、決してそうではありません。同性ゆえに、女子とぶつかり合い、険悪な関係を築いてしまうケースもあります。
 男性教師であっても、女子を手のひらの上で転がすように上手に指導する教師もいます。
 これは、女子という特性に合った指導をすることが肝要であることを示唆しています。
 小学校高学年女子は、潔癖で正義感が強いため、嫌いと思ったら、簡単に許すことができません。
 教師と子どもは立場が対等ではなく、しかも、年齢的にも心情的にも距離が遠いのです。一度溝ができてしまえば、修復することはそう簡単なことではありません。
 子どもは、嫌な人の言うことを、信じようとは思えません。ですから、教師として最低限のつぎのような「嫌われない努力」は必要なのです。
(1)頭ごなしは嫌われる
 思春期の子どもたちにとって、上からの圧力は格好の反発の的。権力で従属させようとしたりすれば、一人の人間として尊重されていないと感じ、反発心を生みます。
(2)自分しか見えていないとバカにされる
 自分しか見えていない教師はバカにされます。
 例えば、子どもたちのニーズに合わないことを一生懸命にやっている教師は、滑稽に見えます。
 自分中心的な教師から教わりたいと思う子どもなんて、そうそういません。
(3)くどいとうるさがられる
 細かいこと、わかっていること、同じことをくどくど言う教師がいます。
 子どもは「うるさいな。わかっているよ」と、指導を聞かなくなる。
(4)不潔・セクシーは気持ち悪がられる
 高学年女子は潔癖です。
「生理的に受け付けないもの」が結構あります。
 例えば、不潔・不衛生なもの。教師の髪型。口臭や体臭、服装などが評価の対象です。
 清潔であることは、もちろんですが、女性の色っぽさにも女子は嫌悪感を抱きます。
(5)教師と子どもとの距離
 執拗に子どもの近くに寄る。身体の接触が多いのはダメ。
(6)下ネタ、セクハラは即刻アウトです
(宇野弘恵:1969年北海道生まれ、旭川市内小学校教師。教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル理事)

| | コメント (0)

小学校低学年の子どもたちの指導のポイントとは

 低学年の子どもは、かわいらしくて、人懐っこく愛嬌があります。
 ささいな失敗や荒っぽい行動も、少々のことは許すことができてしまいます。
 しかし、そのままにしておいては、いけません。
 子どもは無邪気な「天使」ではありません。
 特に、低学年のうちは「ならぬことは、ならぬ」と、ことあるごとに、しっかり指導しなければなりません。
「何が悪くて、何がよいのか」という善し悪しの区別がつかなくなった子どもは「悪魔」に豹変してしまいます。
 低学年の子どもの指導は、手をかけすぎないようにします。
 低学年の子どもは、何をするにも時間がかかり、まどろっこしく感じてしまうことも多く、口を出してしまいそうになります。
 しかし、大人が子どもに口や手をかけすぎることは、子どもの成長のチャンスを奪うことになります。
 非効率で時間がかかるのが低学年の子どもであると考えて、じっくりと構えて、見守ることが必要です。
 低学年の子どもを「押さえつけて指導する」のは危険です。
 子どもたちの、ささいなことにも、目くじらを立て、押さえつけて指導し続けることは危険です。
 やがて、子どもたちは「また、何か、おこごと言っているよ」「へっちゃらだ」と、必ず指導に従わなくなってしまいます。
 力で押さえようとすれば、どんどん強い力が必要になり、歯止めがきかなくなります。
 低学年の子どもが教師を軽んじ始めると、制御不能の騒乱状態になってしまいます。
 いざという時の厳しい指導が、クラスを安定させます。
 低学年の子どもほど、ささいな言動をどんどんほめることで、よい行いがクラス全体に広がっていきます。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

| | コメント (0)

冬の寒い日、教室内で、外で着る服や手袋、帽子をつけたままの子どもがいます、どう指導すればよいのでしょうか

 明らかに誰が見ても外で着る服や手袋、帽子といった物を室内で着ている子どもの姿を見かけたら、すぐ脱ぐように指導します。
 そのつど「外で着る服だよ」と、やさしく脱ぐように促します。
 ほとんどの子は、それで気をつけるようになります。
 それでも、脱がなかったり、わざと着て反抗的な態度をとったりする子は、指導が必要となります。
 また、どのような衣服が屋外用の物なのかは、判断が分かれるところなので、学年や学校である程度、統一しておくことも必要です。
 寒い日は、下着を多めに着てくるとか、室内で羽織れる服を着ておく、などの工夫ができることを教えて、室内にふさわしい服装をするように指導しましょう。
 屋外では屋外で、室内では室内で過ごすのにふさわしい服装をするのが一般常識です。
 ましてや、教室という学ぶ場所であれば、なおさらのこと。
 このような常識を学ばせることも、教師の大切な仕事です。
 服装については、人によって考え方も様々なので、学級通信や保護者会などで、室内の服装についての担任の考え方を伝えながら、保護者の理解と協力を得ることも必要です。
(
中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方研究会」を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

保健室に頻繁に行く生徒がいるとき、担任はどのようにすればよいのでしょうか

 その生徒がどのような状況なのかを把握するため、学級に足をよく運ぶことです。
 休み時間、昼食時間、清掃時間に生徒の動きを見届けたりすることによって、どの生徒がどのような動きをしているかを知ることができます。
 また、見逃さずに指導すると、生徒も担任が見てくれているという安心感が生まれます。
 家庭での問題や性に関する悩み等、担任に相談しにくいことは、養護教諭からの情報が生徒理解に大きく役立ちます。養護教諭の連絡でわかったという例があります。
 必要に応じて担任が保健室に足を運び、保健室がどんな様子なのか常に知ることが必要です。
 養護教諭は、保健室での課題を抱え込まず、ふだから、保健室と職員室を行き来したり、学年会で担任に連絡し、生徒指導部会と連携していくことが望ましいと思います。
 保健室に頻繁に行く生徒は
(1)
対人関係、いじめなどが原因で教室などに居場所がなかったりする生徒
(2)
学校生活や家庭に悩みや相談があって担任や教科の先生には相談しづらいことを養護の先生に相談する。
(3)
生徒同士のもめごとをさけるために、保健室が逃げ場になっている。
(4)
体調が悪いわけではないのに、怠惰な生活態度から、授業中も休み時間も問わず保健室に行く。
(5)
保健室を遊び場として、意図的にたまり場的にする。
 保健室は、生徒理解を進めるうえで、情報を得たり、教育相談やカウンセリングのきっかけとなる場でもあります。
 当然、その中心となる養護教諭の指導姿勢が大切になります。
 担任と養護教諭との連携や学校全体での養護教諭の支援が重要です。
(
緑川哲夫:1948年東京都生まれ、元東京都教育庁主任指導主事、東京都公立中学校長、東京農業大学教授
)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

教師の指示に従わない子どもがいるクラスを、指示が通るクラスにするにはどうすればよいか

 担任が大きな声で必死に言っているのに、指示に従わない子どもがたくさんいます。
 聞いているのは側にいる子だけで、少し離れている子には、全く指示が通りません。
 どう指導すればよいのでしょうか。
 例えば、集会で整列するように指示を出したとします。すると、指示を聞いていない子どもがいます。
 指示通りに行動できていない子がいた場合、重要なことは、
「クラス全員に向けて指導する」
ことです。
「先生は、何と指示しましたか?」
「ちゃんとできてませんね」
などと、あくまで、クラス全体として指示通りに出来ていないことに対して、指導することが重要です。
 教師がクラス全体を意識して指導することで、一人ひとりの子に指示が浸透するようになります。
 指示を聞いていない子に対しての個別指導は、基本的には、休み時間などにじっくりと行うようにします。
 指示を聞いていない子に、全体の場で個別指導に時間をかけると、指示通りにしていた子の集中力が切れてしまい、「自分には関係ないや」と、全体がざわつき始めます。
 そのようなことが続けば、徐々に教師の指示に従う意識が低くなり、最悪の場合、クラスが騒乱状態に陥る恐れがあります。
 教師1人で、クラス全員の指導を完璧に行うことは不可能に近いことです。
 教師の目が行き届かないところで、指示を守れていない子が必ずいると考えなければなりません。
 教師の指示をクラス全体に行き渡らせるためには、子どもの力を借りることが必要です。例えば、
「できていない友だちがいたら、注意してあげてね」
「ちゃんと、教えてあげて、すごいね。自分たちで注意し合えるんだね」
と、互いに注意し合うことのできる関係づくりを進めることが必要です。
 指示通りにできた後には、必ずほめることが必要です。
 このとき、気をつけたいのが、叱られた後に、行動を改めた子だけを、ほめるやり方にならないようにしましょう。
 クラス全体をしっかり認めてあげるような、ほめ方を心がけなくては、最初からちゃんとできていた子はやっていられません。例えば
「さすが、〇年△組のみんなは、すごいよ」
など、クラスとして向上したことをほめる言葉を準備しておきましょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

いじめの指導 さまざまな子どもの指導 ものの見方・考え方 カウンセリング 不登校 人間とは(心理・行動・あり方) 人間の生きかた 保育幼稚園 保護者との協力関係をつくる 保護者にどう対応するか 保護者の実態 優れた先生に学ぶ 優れた学級担任とは 優れた授業とは 優れた教科授業例 先生の実態 危機管理 叱る・ほめる・しつける 各国の教育 各国の教育改革 各教科の授業 同僚・管理職との関係 問題行動の指導 国語科の授業 地域 子どもから学ぶ 子どもたちに対する思い 子どもたちの関係づくり 子どもと向き合う 子どもの失敗 子どもの実態 子どもの成長をはかる 子どもの指導の方法 子どもの見かた 子どもの話し方 子育て・家庭教育 学び合う学び 学力 学校の実態 学校組織 学校経営と組織 学校行事 学級づくり 学級の組織と活動 学級の荒れ 学級崩壊 学級通信 学習指導・学力 学習指導案 実践のための資料 家庭 宿題 掃除 授業づくり 授業のさまざまな方法 授業の実態 授業の展開・演出 授業の技術 授業中の生活指導 教師との関係 教師と子どもの関係づくり 教師に必要とされる能力 教師の人間としての生きかた・考えかた 教師の仕事 教師の心の安定 教師の成長・研修 教師の話しかた 教師の身体表現力 教材・指導案 教材研究 教育の技術 教育の方法 教育の理念や思い 教育史(教育の歴史と変化) 教育改革 教育法規 教育行政(国・地方の教育委員会) 新学級づくり 特別支援教育 理科の授業 研究会開催情報 社会環境(社会・マスコミ・地域) 社会科の授業 算数・数学科の授業 経営とは 英語科の授業 評価 話の聞きかた