カテゴリー「さまざまな子どもの指導」の記事

学校で、どうしても苦手だと思う子どもに、あなたはどのように接していますか

 授業中、勝手に変なことで盛り上がって、私の方を向かず、話を聞いてくれない子どもは苦手です。
 そういう子どもは「かまってちゃん」が多いので、うまくかかわったりとか、フレンドリーにしていると
「あ、この先生は心を開いていいんだな」
と思われて、その子のおかげで授業がやりやすくなったということはあります。
 テストで、採点基準を設けて記述問題を採点して答案を返却すると、
「なんで、これがダメなんだ。こういう見方もあるから1点足して」
と言って、すっごく食い下がってくる子どもが苦手です。勉強熱心で評価してあげたくはあるんですけれど。
 子どもの中でも、とくに大変な子は、私が一人でいい方向に向けていくことができないので、他の先生方との連携や相談が必要になります。
 私にとってはコントロールするのが大変な子でも、別の先生に話を聞くと、
「あの子は単純だよ、こうやればいいんだよ」と教えてくれたりすることがある。
 先生によって、子どもと関係を築きにくい子どもも、他の先生方と話し合うと、けっこううまくいくかなと思っています。
 同じやり方一辺倒では難しいので、何か工夫をしないといけないような子は中にいます。
 部活動の顧問をしていると、教室の中で見ている子どもの顔とは違う顔が見られる。
 子どもも教師によって、見えてくる顔とか雰囲気は変わってくるので、いろいろな視点から子どもを多角的に見れば、苦手に思うことは少なくなるのではないかという気がします。
 教師が子どもの態度をうかがうようでは、子どもも教師をうかがうんだろうなと思う。 あえて問題視していないふりをすると、子どももしおらしくなってくることがある。
「困った子は、困っている子」と言うじゃないですか。普通に接する中で、何かその子が訴えかけることがあれば、それに対応すればいいのかなって気もします。
 子どもの話を聞いて受容するだけでは、子どもが甘えてしまうと思う。毅然と指導もしなければならない。ただ、その受容と突き放しのバランスがいちばん難しいと思っています。
 子どもたちに、ルールがあるところに自分が参加しているという感覚を持ってもらいたいと思っています。
 だったら、自分でそのルールの中で、できることをやっていくとか、ルールを作るとか、主体性を持たせたいなと常々思います。
 苦手な生徒と感じてしまうのは、私の常識と違うのかなと思います。接しやすいと思っている生徒は、大人になったら、私と同じような大人になるのかもしれないなと思いました。
 いろいろな子どもたちの性格や興味を、できるだけ把握しようと努力し、近づくところは近づいて、けじめをつけさせるところはつけさせる、というバランスが大事ということでしょうか。
(先生始めました編集委員会)

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小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか

 子どもたちの指導の前提として、なくてはならないものは信頼です。
 小学校の高学年女子と信頼関係を結ぶには、どのようにすればよいのでしょうか。
1 すべてを受け入れるべし
 感情をわかってもらいたいのです。とにかく、ひたすら話を聞くことです。
 女子にとって、聞いてもらっているという実感が得られることが大事なのです。
 否定したり、結論を急がしたり、途中で口を挟んだりせず、ただただ「そうか、そうか」と耳を傾けることです。
 聞いてもらえるということは、よさも悪さもひっくるめて全部受け止めてもらうことなのです。
 聞いたことがトラブルにならないよう、記録を取ります。時間と人の流れがわかるように取ることがポイントです。
 すべてを聞き終えた後は、必ず内容を確認します。
 その後、どうしたいのか(どうしてほしいのか)は自分で決めさせます。
 決めたことを見守るのも「傾聴」と同じです。
2「えこひき」が大嫌いで、大好き
 教師の挨拶や声かけ、指名、指導一つ一つの言動が平等かどうかを子どもたちは見ています。「えこひき」を嫌い、教師に不信感を抱いたり教師を嫌ったりするのです。
 そうならないためには、毎日全員に声をかける。挨拶は必ず目を合わせる。特定の子どもばかりを指名しない等を意識することが大事です。
 逆に、一人ひとりの子どもが「えこひき」されていると感じさせるようにします。
 子どもたち一人ひとりに、あなたのことを、ちゃんと見ているよ、理解しているよ、というメッセージを伝えると安心感が生まれます。
 周りに誰もいない教育相談のときが、一人ひとりの子どもに教師の愛を伝える絶好のチャンスです。
 どのように「えこひき」するかといえば、その子どものよさを語るのです。
 その子がこれまで誰にも言われたことがないようなこと、忘れ去っている些細なことを語るのです。
 そのためには、毎日、事実を収集し記録することが欠かせません。
 その事実のなかから価値づけできるものを選び、教師の感情を付け加えます。例えば
「始業式の時、先生の目を見て挨拶してくれたでしょう。覚えてる? 先生ね、あの時、すっごくうれしかったんだ。人の目を見て挨拶できる、素直で温かい子だと思った」
 教師の愛を告げるのは教育相談の最後に語ると一番印象に残りやすい。
 うわべだけのお世辞は、女子はすぐにわかります。心を込めて伝えることが肝要です。
(宇野弘恵:1969年北海道生まれ、旭川市内小学校教師。教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル理事)

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小学校の高学年女子に嫌われないためには、どのようにすればよいか

 多くの教師が小学校の高学年女子の指導が難しいと感じ、一歩間違えれば修復しづらいと思っています。
 女性教師の方が女子指導に長けているといわれています。女子はかつて自分が経験してきたから、同性だから女子の心理がわかるというのが大きな理由でしょう。
 しかし、すべての女子教師がそうであるかというと、決してそうではありません。同性ゆえに、女子とぶつかり合い、険悪な関係を築いてしまうケースもあります。
 男性教師であっても、女子を手のひらの上で転がすように上手に指導する教師もいます。
 これは、女子という特性に合った指導をすることが肝要であることを示唆しています。
 小学校高学年女子は、潔癖で正義感が強いため、嫌いと思ったら、簡単に許すことができません。
 教師と子どもは立場が対等ではなく、しかも、年齢的にも心情的にも距離が遠いのです。一度溝ができてしまえば、修復することはそう簡単なことではありません。
 子どもは、嫌な人の言うことを、信じようとは思えません。ですから、教師として最低限のつぎのような「嫌われない努力」は必要なのです。
(1)頭ごなしは嫌われる
 思春期の子どもたちにとって、上からの圧力は格好の反発の的。権力で従属させようとしたりすれば、一人の人間として尊重されていないと感じ、反発心を生みます。
(2)自分しか見えていないとバカにされる
 自分しか見えていない教師はバカにされます。
 例えば、子どもたちのニーズに合わないことを一生懸命にやっている教師は、滑稽に見えます。
 自分中心的な教師から教わりたいと思う子どもなんて、そうそういません。
(3)くどいとうるさがられる
 細かいこと、わかっていること、同じことをくどくど言う教師がいます。
 子どもは「うるさいな。わかっているよ」と、指導を聞かなくなる。
(4)不潔・セクシーは気持ち悪がられる
 高学年女子は潔癖です。
「生理的に受け付けないもの」が結構あります。
 例えば、不潔・不衛生なもの。教師の髪型。口臭や体臭、服装などが評価の対象です。
 清潔であることは、もちろんですが、女性の色っぽさにも女子は嫌悪感を抱きます。
(5)教師と子どもとの距離
 執拗に子どもの近くに寄る。身体の接触が多いのはダメ。
(6)下ネタ、セクハラは即刻アウトです
(宇野弘恵:1969年北海道生まれ、旭川市内小学校教師。教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル理事)

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小学校低学年の子どもたちの指導のポイントとは

 低学年の子どもは、かわいらしくて、人懐っこく愛嬌があります。
 ささいな失敗や荒っぽい行動も、少々のことは許すことができてしまいます。
 しかし、そのままにしておいては、いけません。
 子どもは無邪気な「天使」ではありません。
 特に、低学年のうちは「ならぬことは、ならぬ」と、ことあるごとに、しっかり指導しなければなりません。
「何が悪くて、何がよいのか」という善し悪しの区別がつかなくなった子どもは「悪魔」に豹変してしまいます。
 低学年の子どもの指導は、手をかけすぎないようにします。
 低学年の子どもは、何をするにも時間がかかり、まどろっこしく感じてしまうことも多く、口を出してしまいそうになります。
 しかし、大人が子どもに口や手をかけすぎることは、子どもの成長のチャンスを奪うことになります。
 非効率で時間がかかるのが低学年の子どもであると考えて、じっくりと構えて、見守ることが必要です。
 低学年の子どもを「押さえつけて指導する」のは危険です。
 子どもたちの、ささいなことにも、目くじらを立て、押さえつけて指導し続けることは危険です。
 やがて、子どもたちは「また、何か、おこごと言っているよ」「へっちゃらだ」と、必ず指導に従わなくなってしまいます。
 力で押さえようとすれば、どんどん強い力が必要になり、歯止めがきかなくなります。
 低学年の子どもが教師を軽んじ始めると、制御不能の騒乱状態になってしまいます。
 いざという時の厳しい指導が、クラスを安定させます。
 低学年の子どもほど、ささいな言動をどんどんほめることで、よい行いがクラス全体に広がっていきます。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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冬の寒い日、教室内で、外で着る服や手袋、帽子をつけたままの子どもがいます、どう指導すればよいのでしょうか

 明らかに誰が見ても外で着る服や手袋、帽子といった物を室内で着ている子どもの姿を見かけたら、すぐ脱ぐように指導します。
 そのつど「外で着る服だよ」と、やさしく脱ぐように促します。
 ほとんどの子は、それで気をつけるようになります。
 それでも、脱がなかったり、わざと着て反抗的な態度をとったりする子は、指導が必要となります。
 また、どのような衣服が屋外用の物なのかは、判断が分かれるところなので、学年や学校である程度、統一しておくことも必要です。
 寒い日は、下着を多めに着てくるとか、室内で羽織れる服を着ておく、などの工夫ができることを教えて、室内にふさわしい服装をするように指導しましょう。
 屋外では屋外で、室内では室内で過ごすのにふさわしい服装をするのが一般常識です。
 ましてや、教室という学ぶ場所であれば、なおさらのこと。
 このような常識を学ばせることも、教師の大切な仕事です。
 服装については、人によって考え方も様々なので、学級通信や保護者会などで、室内の服装についての担任の考え方を伝えながら、保護者の理解と協力を得ることも必要です。
(
中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方研究会」を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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保健室に頻繁に行く生徒がいるとき、担任はどのようにすればよいのでしょうか

 その生徒がどのような状況なのかを把握するため、学級に足をよく運ぶことです。
 休み時間、昼食時間、清掃時間に生徒の動きを見届けたりすることによって、どの生徒がどのような動きをしているかを知ることができます。
 また、見逃さずに指導すると、生徒も担任が見てくれているという安心感が生まれます。
 家庭での問題や性に関する悩み等、担任に相談しにくいことは、養護教諭からの情報が生徒理解に大きく役立ちます。養護教諭の連絡でわかったという例があります。
 必要に応じて担任が保健室に足を運び、保健室がどんな様子なのか常に知ることが必要です。
 養護教諭は、保健室での課題を抱え込まず、ふだから、保健室と職員室を行き来したり、学年会で担任に連絡し、生徒指導部会と連携していくことが望ましいと思います。
 保健室に頻繁に行く生徒は
(1)
対人関係、いじめなどが原因で教室などに居場所がなかったりする生徒
(2)
学校生活や家庭に悩みや相談があって担任や教科の先生には相談しづらいことを養護の先生に相談する。
(3)
生徒同士のもめごとをさけるために、保健室が逃げ場になっている。
(4)
体調が悪いわけではないのに、怠惰な生活態度から、授業中も休み時間も問わず保健室に行く。
(5)
保健室を遊び場として、意図的にたまり場的にする。
 保健室は、生徒理解を進めるうえで、情報を得たり、教育相談やカウンセリングのきっかけとなる場でもあります。
 当然、その中心となる養護教諭の指導姿勢が大切になります。
 担任と養護教諭との連携や学校全体での養護教諭の支援が重要です。
(
緑川哲夫:1948年東京都生まれ、元東京都教育庁主任指導主事、東京都公立中学校長、東京農業大学教授
)

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教師の指示に従わない子どもがいるクラスを、指示が通るクラスにするにはどうすればよいか

 担任が大きな声で必死に言っているのに、指示に従わない子どもがたくさんいます。
 聞いているのは側にいる子だけで、少し離れている子には、全く指示が通りません。
 どう指導すればよいのでしょうか。
 例えば、集会で整列するように指示を出したとします。すると、指示を聞いていない子どもがいます。
 指示通りに行動できていない子がいた場合、重要なことは、
「クラス全員に向けて指導する」
ことです。
「先生は、何と指示しましたか?」
「ちゃんとできてませんね」
などと、あくまで、クラス全体として指示通りに出来ていないことに対して、指導することが重要です。
 教師がクラス全体を意識して指導することで、一人ひとりの子に指示が浸透するようになります。
 指示を聞いていない子に対しての個別指導は、基本的には、休み時間などにじっくりと行うようにします。
 指示を聞いていない子に、全体の場で個別指導に時間をかけると、指示通りにしていた子の集中力が切れてしまい、「自分には関係ないや」と、全体がざわつき始めます。
 そのようなことが続けば、徐々に教師の指示に従う意識が低くなり、最悪の場合、クラスが騒乱状態に陥る恐れがあります。
 教師1人で、クラス全員の指導を完璧に行うことは不可能に近いことです。
 教師の目が行き届かないところで、指示を守れていない子が必ずいると考えなければなりません。
 教師の指示をクラス全体に行き渡らせるためには、子どもの力を借りることが必要です。例えば、
「できていない友だちがいたら、注意してあげてね」
「ちゃんと、教えてあげて、すごいね。自分たちで注意し合えるんだね」
と、互いに注意し合うことのできる関係づくりを進めることが必要です。
 指示通りにできた後には、必ずほめることが必要です。
 このとき、気をつけたいのが、叱られた後に、行動を改めた子だけを、ほめるやり方にならないようにしましょう。
 クラス全体をしっかり認めてあげるような、ほめ方を心がけなくては、最初からちゃんとできていた子はやっていられません。例えば
「さすが、〇年△組のみんなは、すごいよ」
など、クラスとして向上したことをほめる言葉を準備しておきましょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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クラスに反抗的な子どもがいるとき、クラス運営に悪影響を及ぼさないよう、どのように指導すればよいのでしょうか

 クラスに反抗的な子どもがいると、指導を素直に受け入れず、ささいなことでも注意するとソッポを向いたり、反抗的な言動で向かって来たりします。
 なかには、追従いる子も出てきて、クラス運営に悪影響を及ぼすようになります。
 子どもに反抗的な態度をとられると、つい感情的になって冷静さを失ってしまいがちです。しかし、教師が感情的になるのを、反抗的な子は待っているのです。
 教師を怒らせて、自分と対等に渡り合っているところを、友だちに誇示したいのです。
 では、どのようにすればよいのでしょうか。
1 反抗的な態度で挑発されても、冷静さを保つ
 反抗されて、教師の感情が爆発しそうになったら
「悪いことは悪いと、注意するのが当たり前です」
「先生は伝えたよ」
と、言って、その場をさればいいのです。
 反抗的な子を指導するときは、クラスの他の子に見られていることを忘れてはなりません。
2 担任の統率権を守る
 教師に反抗的な子の指導で、最も気を配らなければならないことは「統率権を教師がしっかり守る」ことに尽きます。
 反抗されると、指導する気持ちが揺らいでしまうことがありますが、気持ちを奮い立たせて「ダメなことはダメ」と、指導しなければなりません。
 少しでも、反抗的な子に譲る姿勢を見せれば、他の子からの信頼は地に落ち、統率権を奪われてしまいます。
 反抗的な子が教師よりもリーダーシップを持っていると感じた瞬間、他の子どもたちは、教師の指導を聞き入れなくなってしまいます。
3 正論をクラスで確認する
 反抗的な子どもは、自分に都合のよい理屈をこねて、さも教師が間違っているかのように言い逃れをする子がいます。
 このような子を相手に、一対一で言いあっても意味がありません。
 教師の指導が正しいと認めさせ、自分勝手な言い分を防ぐには「クラスの子どもを味方につける」ことです。
「先生の言うことが間違っていると思う人は、手を挙げてみて」
というように、クラス全体が正しいかどうかが、分かっている現実を、その子に見える形で伝えながら指導しましょう。
4 反抗的な子を指導した後、フォローする
 実は反抗的な子は、友だちを必要としている子が多いものです。
 クラスの子を見方につけての教師の指導は、反抗的な子に孤立感を与えてしまいます。
 そこで、クラス全体の前で教師が指導した後は、必ず個別指導を行うようにします。
「叱るのはあなたのため」「友だちも、あなたがよくなることを願っている」
と、担任がクラスの一員として心配し、応援していることを、根気よく伝えましょう。 
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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飴やガム、スマートフォンなどの不要物を学校に持ってくる生徒は、どう指導すればよいのでしょうか

 生徒指導の悩みの種の一つが飴やガム、スマートフォンなどの持ち込みの指導です。
 生徒に、毎日のように「学習に必要のないものは持ってきてはいけない」と指導しても、なかなか改善されません。
 生徒の側も不要な物の持ち込みを続けるうちに、罪の意識が薄れていき「これくらい、たいしたことではない」と考えてしまうようになります。
 不要物はほとんどが家庭からの持ち込みです。不要物をなくすには、どうしても保護者の協力が必要不可欠となります。
 そこで、不要物の持ち込みが発覚した場合は、保護者に来校してもらって返却するようにします。
 こうすることで、保護者にわが子の不要物の持ち込みを認識してもらうことができます。
 保護者との面談を通して生徒の内面を探るてがかりができます。
 学校全体が、罪の意識が薄れている状況であれば、最初に不要物が発覚した段階で学年集会を開き、教師全体で「大事件」として対応していくようにします。
 大事件にすることで、罪の意識を変えていくことができます。
 このように生徒集団の空気を変えていけば、不要物の持ち込みが続いても、他の生徒による密告が期待できるようになります。
「いつ誰に見られているかわからない」と生徒が感じると、抑止力が機能します。
 不要物は仲間に見せるために持ってくることがほとんどです。
 仲間の関心を引きたい、注目を浴びたいという心理状態にあると言えるでしょう。
 みんなの注目を集めたいと思っている子が多いものです。
 不要物の指導は、生徒の内面に迫る指導を続けることが重要です。
 そこで、こういった傾向のある生徒には、短期集中型で誰の目にもその活躍が見えるような仕事を積極的に任せてみましょう。
 生徒同士が互いの行動をほめあう実践をするのもよいでしょう。
 例えば、生徒同士のさりげない活躍を紙に書き、掲示物をまとめていく実践が効果的です。
 不要物を持ち込んでしまう生徒にこの掲示物を作る係を、任せてしまうこともできます。
 不要物を持ち込む生徒が無意識に求めているのは、自分のことを見ていてくれる人がいるという感覚です。
 このことが実感できれば、負の行動で注目を浴びる必要がなくなり、少しずつ正しい行動で活躍し注目される存在に成長するでしょう。
(
高橋和寛:北海道札幌市立中学校教師
)

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授業中、騒がしい子に注意をしたが無視された、どうすればよいか

 授業中、騒がしくなったので、教師が騒がしくしている子に注意をしたが、子どもは無視をした。
 無視という子どもの挑発的な態度に、教師が感情的になり「ちゃんと聞きなさい。悪いということがわからないの」といった感情的な言葉で叱るのは禁句である。
 教師が感情的になると、まわりで見ている子どもたちには、子どもと教師が対等に言い合っているように見える。
 そうなると、反発する子どもに加わる子どもたちが出てきて、収拾がつかなくなる。このままにしておくと、学級崩壊になりかねない。
 どうすればよいのでしょうか。
 教師自身が自分の何が問題かを考えるとよい。
 教師の言動に、子どもが反発していると考え、教師自身の何が問題なのかを、振り返ることが大切である。
 教師の言動や授業の進め方が引きがねになり、子どもたちが反発することがある。
 授業後に、その子と個別に話し
「〇〇ちゃん、先生に何か思っていることがあるんじゃないかな? 先生は思いつかないの。だから、教えてくれないかなあ」
と、無視している原因を探った。
 また、まわりにいる子どもたちにも個別に話をしたり、クラスの子どもたちから、先生に関するアンケートを取ったりして情報を得た。
 情報をつかんだので、無視した子どもともう一度話をした。
「この前、先生があなたのことを注意したことに腹を立てていたんだね」
「先生は、勘違いしていたようだね。それで、先生の言うことを聞けなかったんだね」
「本当に悪かったね。ごめんよ」
「今度から、ちゃんと、あなたや、みんなのことを見ていたいと思っているよ。これからも教えてね」
と伝えた。
 その他の解決の方法として、無視した子どもも参加したくなるようなゲームすることが考えられる。
 授業を中断しゲームをします。例えば
「今から楽しい『20の扉』のゲームをします」
「では始まり。それは動物です。さあ、20回、質問してください。それに『はい』『いいえ』で答えます。答えを当ててください」
子ども「大きいですか?」、教師「はい」
子ども「色は灰色ですか?」、教師「はい」
子ども「鼻が長いですか?」、教師「はい」
子ども「わかった。象ですか」、教師「そうです。象です」
当てた子どもは大喜びです。
教師「3問で当たったね。この調子で後2題します」
と進めて授業に戻った。
(
松本順子:高知市子ども科学図書館
)

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