カテゴリー「保護者との協力関係をつくる」の記事

教師と保護者との関係をよくする方法とは何か

 担任と保護者がうまくいかないときがあります。それは保護者に問題があるのではなく、教師側に問題があると考えてほしいのです。
 保護者との関係に悩んでいる教師は、まずそう考えることから始めませんか。
 教師との関係の悪さが保護者をモンスター化させてしまっているのです。
 相手を変えることはできません。とにかく自分を変えることです。自分を変えましょう。
 保護者との関係をよくする方法とは、なんでしょうか。
 私は40歳で教師になりました。それまでは民間等で働いていました。私が人と接するときに大切にしていることは「相手のふところに飛び込む」ことです。
 相手のふところに飛び込むことができれば、邪見にされることはありません。可愛がってもらえます。
 相手のふところに飛び込むために、私は次のことを大切にしています。
1 いつも笑顔でいる
(1)いつも笑顔でプラスのオーラを発しましょう。
 最初はつくり笑顔でもかまいません。まゆと口角を上げ、心持ち高いトーンで話をしましょう。
 特に出会いのときは、意識して笑顔でいましょう。
 学級開きや学級懇談会、家庭訪問のときは「輝くような笑顔」で過ごしましょう。
 笑顔は七難を隠します。ぜひ、意識してみてください。
(2)ピンチはチャンスと思い込む
 クレーム対応のときでも、眉間にしわを寄せたような表情では保護者のふところに飛び込むことはできません。
 こういうときは、私は心の中で「ピンチはチャンス」と繰り返します。そうすると暗い表情にならなくてすむのです。
「ピンチはチャンスと思い込む」ことがたいせつなのです。
 実際、私が受けたクレームはすべてチャンスに変わり、お怒りの保護者のふところに飛び込むことができ、よい関係が築けました。
(3)苦手な保護者をつくらない
 特定の保護者を「苦手」と決めつけてしまうと、その保護者の前ではどうしても笑顔でいることはできなくなります。
 訓練して「よいところを見つける」のです。私は電車の中でも、周りの人を見て「よいところ」を探す訓練をしています。
2 信頼される
(1)保護者を信頼する
 信頼されるためには、まずこちらが信頼することです。
 家の中が荒れていて、子どもに愛情があるのか疑いたくなるような保護者もいます。でも、このような保護者でも信じるのです。
 このような保護者であるからこそ「信じている」ということを伝えるのです。
 そんなときに私が心がけているのが「共感・ユーモア・スルー」で接するということです。
1 共感
 子どもを家に残して夜遊びしている保護者。その理由が仕事と育児のストレスだとおっしゃるとき、共感します。
「そうですよね。お仕事と育児の両立って、本当に大変ですよね」
「そんな中、お子さんの音読を聴いて、カードにサインしていただき、ありがとうございました」
「〇〇ちゃん、お母さんに音読ほめてもらえたと喜んでいましたよ」 
 共感し、保護者ががんばっていることを承認し、感謝するのです。
2 ユーモア
 ユーモアの力を借りて、保護者の子どもを思う気持ちと良識ある行動を信じるのです。
3 スルー
 学校のルールと保護者との関係のどちらを優先するかと言えば、私は「保護者との関係」を優先します。
 ある程度のことは、見て見ぬふり、気づかぬふりをします。信頼関係を構築するうえで大切なことだと私は考えます。
(2)子どものよいところを伝える
 わが子のことをほめてくれる教師は好きになりますし、よく見てくれていると信頼するようになります。
 私は保護者一人ずつに、具体的な事実をプラスしてよいところを伝えるようにしています。
 学級通信でも、よいところをどんどん載せていきます。公平になるよう名簿でチェックしています。
(3)私は自分のできることを精一杯するようにしている
 子どもがケガをしたり、ケンカをしたりして保護者に連絡しなければならないときは、保護者に誤解を生じないよう、子どもと一緒に下校します。
 謝罪するとともに、子どもに確認しながら事の経緯を説明します。誠意を尽くし、信頼されるように気をつけています。
3 自己開示する
 ありのままの自分を見せ、人のふところに飛び込むようにします。そうすると、人が教えてくれたり、助けてくれたりします。
 相手のふところに飛び込むことができれば、邪見にされることはありません。可愛がってもらえます。
4 保護者を味方につける最強の方法
 保護者が一番喜び、担任を信頼するのは、わが子の成長を感じるときです。
 学級づくり、授業づくりにまいしんすることが、保護者を味方につける最強の方法と言えるかもしれません。
(赤坂真二:1965年新潟県生まれ、上越教育大学教授。学校心理士。「現場の教師を元気にしたい」と願い、研修や講演を実施して全国行脚。19年間の小学校勤務では、アドラー心理学的アプローチの学級経営に取り組み、子どものやる気と自信を高める学級づくりについて実証的な研究を進めてきた)

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保護者を味方につける方法とは何か

 保護者を味方につけるには、子どもに力をつけること、そして子どもが力をつけていく過程を子どもの事実で保護者に知らせることである。
 保護者を味方につける方法は次の3点だ。
1 子どもに信頼される
2 子どもに力をつける
3 自分の教育実践に保護者を巻き込んでしまう
 子どもが担任を信頼し、子どもに力がついていることが分かれば、保護者は教師を信頼しないわけがない。
 教師の仕事は子どもに力をつけること。保護者は子どもに力がつくことで教師に対する見方を変えるようになる。
 子どもが力をつけていく過程を、子どもの事実で知らせていくこと。これが保護者を味方につける方法だし、保護者と教師の確固たる結束を作ることになる。
 学級通信を発行し、その内容のほとんどを授業報告と子どもの事実を書いた。保護者が読めば読むほど、いつのまにか、そのやり方に賛同するようになったという。
 さらに1週間にわたって授業を公開し、保護者にみてもらった。
 保護者の授業参観では、授業中に後ろに並んでいる保護者を指名した。参観している人にも緊張感や当事者性を持たせようというねらいがあった。
 すると、そのうち授業参観中に指名されるということがどの保護者にも分かってくる。できれば指名されたくないと思う保護者もいる。
 授業中、子どもたちが討論していて、そろそろ指名されるころかなと思い、教室を出ようとする保護者に向って「逃げられませんよ」と呼びかけ、
「今の討論について、どう思いますか」と問いかけ、話をさせてから「どうぞ」と教室を出て行ってもらった。
 保護者とケンカをしてから仲良しになるというのが通例であった。とことん言い合って理解するというやり方をしていた。
 だから、理解し合うまでは非難もあれば中傷もあった。
 なかには、とんでもない保護者がいるのは事実で、どうしようもない場合もある。その場合は、担任一人で悩まないで、周りの教師や管理職に相談すべきである。
(大森 修:元新潟市立小学校校長)

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連絡帳を通じて保護者に子どものよさを伝えると、教師が信頼されるようになる

 連絡帳は、保護者に学校での子どもの様子を個別に伝えるための温かい手段です。
 しかし、連絡帳を事務的な連絡のみにしておけば保護者と担任の間に協力や信頼関係は芽生えません。
 そこで、ある教師は、10日に一度くらいの目安で、全ての保護者に次のような内容を連絡するようにしました。
(1)子どもの最近のよい点をエピソードを添えて簡潔に伝える
(2)がんばったこと、進歩したことを具体的に伝える
(3)自分から進んでしたこと、最後まで取り組んだことなどを伝える
(4)親切にして友だちから感謝されたこと、みんなのためにしたことを簡潔に伝える
 すると、担任のきめ細かい配慮の気持ちが伝わり、子どもと保護者の一家団欒の話題提供にもなり、とても効果がありました。
 このように肯定的な情報を発信すると、保護者は子どもをほめるようになり、指導している教師に対しても信頼を寄せるようになります。
 否定的な、子どもへの注文や改善したいことなどは、直接会って話し合うか電話で伝えるようにします。
 また、保護者からの連絡や相談ごとは、その日のうちに返事を書くように努めることも大切なことです。
有村久春:1948年生まれ 元東京都公立学校教員・小学校長 岐阜大学教授 専門は生徒指導論、カウンセリング、特別活動論


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問題を抱かえる子どもの保護者との話し合いのとき、怒りを買わずに協力を得る方法とは

 小学校3年生を担任したとき、要チェックのAさんという男の子どもがいました。
 対人関係が苦手で好き勝手なことをしたり、わざと意地悪をする。学習の集中力も知的面でもかなり低い。
 それに、Aさんをダシにして、自分もふざけたいという子どもがいます。
「A、何やってんだよ。だめだろ」と、追いかけっこが始まり、Aさんが泣かされて終わりになります。
 担任して早々に保護者から苦情電話が来そうです。
 私は今までに何度も保護者に「困った問題」を面談等で伝えました。例えば、
「最近、こういうトラブルがあります」と話し出すと、たいがいその後に
「でも先生、うちにも言い分があります」
「うちの子も嫌な思いをさせられているんです」
という話になります。
 教師がマイナスの情報を保護者に伝えると、保護者からもマイナスの訴えが返ってくることが多い。
 実は私の子どもに重い障害があります。自分の子どもが特別支援学校に通う子になって、思うことがいろいろありました。
 特別支援学校の多くの教師は保護者に
「お母さんの方が、お子さんのことを分かっていると思うのですが、学校での取り組みの中で、ちょっと相談したいことがあるのです」
というような感じで、提案をしてくれます。
 これは、耳に優しく、素直になれます。なかなかいいテクニックではないかと思います。
 問題を抱かえる子どもを育てた親なら、泣きたくなるような経験は一度や二度ではないでしょう。
 誰にも分かってもらえない、劇的に改善することもないと思える暗いトンネルのような毎日の中で「仕方ない。我慢するしかない」と、自分を慰めながら、必死でわが子と暮らしている人も多いと思うのです。
 以前、育児放棄をしているような保護者と、子どもの問題行動について面談したことがありました。
 そのときに、特別支援学校の先生の話し方を思い出し、相手の大変さをくみ取りながら話したら、いい方向に進むことができました。
 Aさんのお母さんに「Aさんのことでご相談があります」と伝え、学校に来ていただきました。そして、次のように話を切り出しました。
「最近、Aさんを注意してしまうことが続き、これが本当にAさんのためになっているのかと迷っているのです」
「そこで、Aさんに注意することのポイントをしぼり、今よりずっと減らしていきたいのです」
「お母さんが一番Aさんのことをわかっていらっしゃると思うので、どこにポイントをしぼればいいのかを相談させてほしいのです」
「できれば、Aさんにわかりやすく、すぐ効果が出やすい、まわりの子からもAさんの頑張りが見えやすいことにポイントを絞りたいのですが、どんな点がいいでしょうね」
 私がこう話すと、お母さんの表情も和らいできました。
 具体的に、どんなことをするのかを、二人で話し合っていきました。そこで決まったことは、
1 授業中の派手な妨害やフザケだけを特に注意する。
2 クラス子どもたちにもAさんに対する取り組みを伝え、頑張りを認めてくれるように話すこと。
3 授業以外にAさんのトラブルがあったら、担任に報告して担任が処理する。
(Aさんを利用するトラブルから守るため)
 さっそく、次の日、クラスのみんなに、Aさんのことを話しました。
「今、うまくできていないこと」
「支援するために、今、取り組みたいこと」
「クラスみんなの協力が必要なこと」
をクラスの子に話すと、少しずつ子どもたちのAさんに対する目が優しくなりました。
「Aさんは、仕方がない。あまりひどいときは先生が対処してくれる」
という共通理解が得られてきました。
 Aさんはみんなから、強く怒られることが減って、泣くことも減ってきました。
 お母さんは「家で学校での様子が聞けるので、以前より心配が減りました」と言ってくれました。
(日高きく代:東京都小学校教師)

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小さなトラブルを見逃すな、子どもと保護者が納得する生徒指導とは

 子どもの指導は「スピード感のある対応」が不可欠である。
「生徒指導の遅れが命取りになる」といわれる。
 生徒指導の対応が遅れば、遅れるほど、学級経営が厳しい状況になることを意識して、小さなトラブルを見逃さないようにしよう。
 気づかないままに進んでしまうと、あっという間に学級崩壊になってしまう危険がある。
 生徒指導の技術として、小さなトラブルを見逃さない教師としての力量を定着させるためには、
(1)その日の問題は延ばさない
(2)スピート感ある対応を心がける
(3)物がなくなったときの対応を意識する
(4)保護者との連携を強固にする
(5)報告・連絡・相談を密にする。
(6)不公平感、不平等感に陥らないようにする
(7)いじめの対応を原則とする
(8)保護者との面談を積極的にする
 これらの生徒指導の技術は、教師として身に付け、確実に実践の中で活用を図らねばならない。
 何か生徒指導の問題が起きたときは、その日のうちに対応しよう。
 下校時に、子どもがどの状況にあるか、見極める力量が教師になくては生徒指導は始まらない。
 下校時に声かけをして、状況を把握しておくだけで、子どもの気持ちが少し晴れやかになることも少なくないからである。
 その日の問題を延ばさないためのチェックポイントは
(1)子どもの体調が悪いまま、下校させていないか
(2)ケガをしたまま、下校させていないか
(3)学級でのトラブルを保護者に報告しているか
(4)下校時に、悲しい思いをしている子どもはいないか
(5)いじめに関するトラブルはないか
(6)帰りの会での生徒指導の問題を放置していないか
(7)子どもの気になる状況の解決策は図れたか
(8)継続指導中の子どもの状況の変化を見たか
(9)保護者との面談等について計画的に進めているか
(10)管理職との報告・連絡・相談はしているか
 その日に起きたことの解決の方向性を明確にしておくことは、明日の解決に向けたステップにもなるということである。
 生徒指導は、ほとんどの場合、保護者との連絡や状況説明が欠かせない。
 その説明が不十分だと、小さなことでも担任と保護者との理解度の違いが生じることになる。
 教師の配慮ある一報が保護者にあれば、信頼につながることを理解しておこう。
 担任にとって、保護者は最大の応援団であることを意識しておこう。
 このことは、話し言葉や電話対応でも自然と分かってしまうものである。
 今日すべき保護者との連携を怠れば、明日は苦情となることを認識しなければならない。
 保護者との連携を強固にするには、
(1)生徒指導に関することは保護者に簡潔にする
(2)伝える内容を箇条書きにして、分かりやすく説明する
(3)関係者の状況を理解したうえで伝える
(4)場合によっては、家庭にまで足を運ぶ
(5)今後の対応を的確に説明する
(6)当事者相互の連携も確実にする
(7)この程度は、というときにも必ず連携を取る
(8)保護者との連携は、担任の思いを必ず伝えるという意識をもつ
(9)一歩先までの見通しを伝える
(10)解決までの期間を意識する
(11)担任の対応で「大丈夫」の意識をもたせる
(釼持 勉:東京都公立高校・小学校教師、教育庁、小学校長を経て、帝京大学教育学部教授、東京学芸大学特任教授)

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家でダラダラとしたり、親に逆らう、わが子との過ごし方に悩む、保護者に教師はどうアドバイスすればよいか

 学校ではしっかりして見える子どもでも、家ではダラダラと過ごしてしまい、親の注意を聞かないという子どもがいます。
 勉強もせずに、ダラダラと過ごすわが子の姿にいらだつのが親です。
 親の心配もわかりますが、家庭はくつろぎの場でもあります。家庭での厳しさを要求すれば、子どもの「行き場所」がなくなります。
 どの子どもも、学校外でストレスを受けて生活しています。
 家庭でくつろげるから、心が安定するのです。
 ある程度、家庭でわがままになるのは当たり前のことなのです。家庭がくつろぎの場として機能していることを伝えることで、保護者を安心させてあげましょう。
 特に子どもが大きくなれば、何度も同じことで注意するのは逆効果です。
 例えば、子どもが行動するまで、「早く!」「早く!」と繰り返さないように保護者に助言してあげましょう。
「〇時まで」と、区切りをつけて注意した後は、少し様子を見て子どもが動くのを待つ。それでもダメなときには、ガツンと叱る。そんな具体的な方法を助言することです。
 小学校高学年になると、親のいうことを聞かなくなり、注意すると反抗的な態度をとる子どもが増えてきます。
 子どもは、小学校高学年になると、大人の行動を客観的に見るようになるものです。
「お母さんも、できていないじゃん」「口ばかり」と反抗的な態度をとることもしばしばです。それが、自立の準備であり、成長と言えます。
 親はわが子のこととなると、つい感情的になってしまうものです。
 注意すればするほど反発するものです。頭ごなしに叱るのではなく、「いつ勉強を始めるの?」「約束を破ったらどうするの?」など、子ども自分で決めて行動できるような方法で導くことが大切だと、保護者に助言しましょう。
「誰もが通る道」だと、子どもの成長を喜ぶことで、保護者が対応を考えるきっかけにしたい。
 よく「先生からきつく言ってください」と頼む保護者がいます。
 それを真に受けて厳しく叱っては、子どもは親にも教師にも反抗的になり、信頼関係に悪影響が出てしまいます。「お母さん、心配してたよ」と優しく諭すことです。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校長。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる) 

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授業態度が良くない子どもがいるとき、保護者と連携し、保護者の協力を得るにはどうすればよいか

 授業中、教師の話を聞かずに、落ち着きのない子どもがいます。
 学習理解に支障をきたし、周りの子どもたちの迷惑にもなります。
 授業中、手遊びしたり、隣の子に話かけたり、時には立ち歩いたりする子どもがいます。
 注意しても、すぐに同じような行動をして、周りの子どもたちも学習に集中することができません。
 あまりにひどい場合は、教師の指導に加えて、家庭と協力して対応することが必要です。
 保護者に「落ち着きがない、集中力に欠ける、周りの子の迷惑になる」ということを伝えるだけでは、問題を解決するどころか、かえって保護者の反感を買うだけです。
 落ち着きのない子どもの、何が原因なのか、家庭ではどんな様子なのかを、保護者と一緒に考える姿勢、相談する姿勢で話をすることが大切です。
 共に原因を探ったり解決法を考えたりする姿勢で臨めば、保護者も真剣に考えるようになると思います。
 いくら指導しても効果がない場合、他の教師に相談して、自分の指導が悪いのか、子どもに何か問題があるのかを判断してもらうことです。
 客観的にみて、子どもに何か問題があるようなら、保護者に協力をお願いしなくてはなりません。
 保護者に学校での気になる様子を詳細に伝え、現在にいたるまでの家庭での子どもの様子について教えてもらいます。
 そのうえで、どのような対応をとることが子どもにとってベストなのかを保護者を交えて相談する必要があります。
 学習障害と言われるような子どもがいることがあります。しかし、はなから「あの子は・・・・」とレッテルを貼って対応してはいけません。
 自分の指導を厳しく見直して、子どもをよく観察する姿勢を持ち続けましょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校長。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる) 

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保護者との信頼関係は、子どもの家に「足」を運び、家庭訪問することで築け

 保護者に顔を合わせて伝えるのと、文章や音声だけで伝えるのとでは、同じメッセージでも、受け手側のイメージが大きく異なることがあります。
 トラブルの報告や生徒指導上の必要な事柄は、保護者の顔を見て伝えることで、後の大きな労力を削減することになります。保護者と「顔を合わせる」ことが大切なのです。 
 保護者には誠実さを示すことが教師への信頼を高めます。
 大きなトラブルが生じた時の家庭訪問は、当然です。そうしなければ、保護者の気分を害することになります。
 反対に、ほんの些細と思われることで家庭訪問をすると、保護者は「そんなことで? ありがたい!」と、教師への信頼を高めます。
 家庭訪問し、足を運ぶことはおっくうに感じるかもしれませんが「この30分間の労力が、後のトラブルへ発展することを回避する」と考えて、機会を見つけて家庭訪問をするように心がけましょう。
 大きなトラブル以外での家庭訪問は、保護者と顔を合わせて世間話をする感覚で、気軽に行うことが基本です。
 子どもが病気やケガなどで欠席した時、近所の子どもやきょうだいに連絡帳を預けたり、電話でメッセージを伝えたりするのが一般的な対応です。
 しかし、子どもが欠席した時こそ、家庭訪問のチャンスです。
 保護者と直接、出会って話をするための理由ができます。
 何よりも、子どもを思う誠実さが保護者に伝わり、信頼関係を築く機会になります。
 他の教師がやらないことこそ、効果も大きくなります。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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学級通信で保護者とよい関係をつくるには、どうすればよいか

 保護者が参加する行事は早めにしらせるようにします。
 最近は共働きの家庭が増えています。間際になってからの休暇の申請はしづらいものです。早めに伝え、計画的に休暇が取れるようにします。
 大事なことは強調して伝えるようにします。
 保護者は授業参観でしか授業の様子を知ることができません。
 学級通信に授業記録を載せることで、授業での子どもの様子を伝えることができます。
 子どもたちの様子を臨場感を持たせて伝えるには、子どもたちがしゃべったことをそのまま書くとよい。
 出来事の説明をしながら、その途中に子どもたちが話したことを書いていきます。教師と友だちとのやりとりを書いていくと、さらに臨場感が出てきます。
 子どもたちの写真を載せると、忙しい保護者でも、数秒で見ることができます。子どもたちの写真にほっとする保護者もいるでしょう。
 写真を載せる場合、事前に校長と保護者に許可を取っておきます。
 学級通信にも保護者から感想をいただいたら、担任との関係もよくなっていくでしょう。
 学級通信に感想記入欄を設けたり、感想記入カードを配ると、保護者も感想を書きやすくなり、関心も高まります。
 保護者から感想をいただいたら、お礼の返事を書きます。
 いただいた感想は、前もって学級通信に掲載することを伝えておきます。その際、名前は出さないこと、文字の訂正をすることもあることを伝えます。
 実際に掲載する場合は、事前に連絡帳などで、掲載してもよいか確かめます。
 感動するエピソードは、子どもたちにも保護者にも喜んでもらえます。
 明るく希望に満ちた感動話を子どもたちに語り聞かせ、学級通信で紹介します。
 時には子育ての情報を載せる。
 ちょっとした失敗談と、それをどのように乗り越えていったかを紹介しましょう。
 保護者の参考になると同時に、同じ悩みを抱かえる親として、親しみを覚えてくれると思います。
(山中伸之:1958年生まれ。栃木県公立小・中学校教師。実感道徳研究会会長 日本群読教育の会常任委員)

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保護者から信頼を得るには、教師の実践による子どもの変容を親が感じとることが基本になる

 掃除のとき、転校してきたばかりの子どもが、ほうきをもって大暴れをしました。
 そこで、私は掃除を中断させて、子どもたちに
「掃除は何のために行うか」
「掃除をするための方法として大切なことは何か」
ということを、時間をかけて一人ひとりに考えさせ、話し合いをさせました。
 私は、この機会を利用して、受け身で行動してきた子どもたちを、能動的な活動のできる子どもに切りかえさせたいと考えたからです。
 次のことについて、一人ひとりが掃除の必要感をもつまで話し合ったのです。
(1)
学校は自分達の学習するところ
(2)
学校は友だちと学ぶところ
(3)
先生から指導をしていただくところ
(4)
そのために、自分たちの生活の場は、自分たちがいつもきれいにしておくことが大事。そこで、教室の環境を整えるための掃除の果たす役割は大きい
(5)
小学校高学年の掃除の仕方は、低学年とどこを違えたらよいか
(6)
責任ある行動とは
と、いったことです。
 これらのことについて、十分話し合ったあと、子どもたちの中から出てきた合言葉は
「ごみの0運動・ピカピカの5年生」
でした。
 次の日から、子どもたちは時間内に順序よく友だち同士が声をかけあいながら掃除をするようになりました。
 そして、数日後のことです。保護者から担任あてに連絡帳に次のようなことが書かれてくるようになったのです。
「最近、A男が家の庭をはいているんです。何か先生が言ってくださったんでしょうか」
「先生、子どもが家で自分の周りを綺麗にしているんです」
「B子が台所を、きれいに掃除してくれるんです。かわりましたね」
と、いったようなことが書かれてあったのです。
 保護者と連絡帳を通して話が楽しくできるようになりました。
 今回の掃除の問題が結果として、何人かの子どもにとっては、家庭の生活まで波紋を広げたようです。
 子どもは、一つひとつの行動について、必要性を感じ理解すれば、積極的に物事を行うようになるということです。
 そして、今まで、細かく世話をしすぎていた親も、自律していく子どもの行動に驚き、教師の指導性を高く評価して、教師に対する信頼を絶対的なものとしていくのです。
 教師と保護者が信頼を結び、子どもの教育のため、なかよしになるためには、このように実践による子どもの変容を親が感じとることが、基本になると考えてよいと思います。
(
帆足文宏:元東京都公立小学校校長)

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