カテゴリー「授業中の生活指導」の記事

授業中、子どもが騒ぎ出したとき、どうすればよいかわからない場合、その対処法とは?

 子どもたちの騒ぎの元を冷静に分析して、つぎのように対処する
 子どもの側に問題があるとき
(1)
乱暴な子などが学級をかきまわす
 教師の言動や子どもたちの応答をきっかけに、笑ったり批判したり、動き回るなどして騒ぎの原因をつくる。
(
対応)ふだんから、乱暴な子どもなどへの働きかけを行い、学校での生活の仕方やルールを理解させる。あおり行為に、安易に乗らないよう、周りの子どもたちへも指導を強める。
(2)
学級の特定の子どもに対して異常な反応を示す
 特に、弱者、障害のある子に対して、その失敗や不出来をあざけたりして騒ぎのもとをつくる。
(
対応)学級がいじめ集団の状態なので、道徳や学級活動、給食時、朝の会・帰りの会などで「思いやりの心」を訴え、育てていく。
(3)
心身障害をもつ子が騒ぎを起こす 
 自閉症の子どもが騒ぐ、身体障害の子どもが思うようにならなくて暴れるなどしてクラスが騒然となる。
(
対応)心身に障害を持つ子どもがクラスにいる場合、健常児に支援のあり方をきちんと説明する。例えば、状態に応じて手を貸す、援助をしないなどを理解するように話をする。
 教師の側に問題があるとき
(1)
教師の指導力が弱いことから騒ぎ出す
 教師の声が小さくて教室内に指示が行き渡らないとか、授業の流れからすぐに脱線して別の話題に移る癖があるなど、教師個人の力量不足が原因となって騒ぐ。
(
対応)騒ぎ出す元を作っているのが自分であることがはっきり分かった場合は、自己研修に努めるほかはない。
(2)
教材研究や授業準備が足りないために騒ぎ出す
 子どもにきちんと納得させる説明ができない。指導書にたより過ぎて授業しているうちに分からなくなった。準備していた教具が不足していた、などから騒ぐ。
(
対応)万全の教材研究、準備をしたうえで授業に臨む。
(3)
事態の収拾の仕方が悪いため騒ぎが大きくなる
 騒ぎに勝る大声で静めようとする、カッとなって怒る、どうしたらよいか分からなくなる、などにより騒ぎが大きくなる。 
(
対応)教師がまず落ち着き動揺しない。わざと小さな声で話し出す。あえて騒ぎたいだけ騒がせたうえ、沈静するのを待つ。
 騒がしくなったときに、静かにするルールを子どもたちと話し合って作る。例えば、何かの合図でパッと静かさを取り戻す、メリハリのある学級づくりをする。 
 授業内容に関する騒ぎなら認める。
 教材、教具に問題があるとき
 事前の準備のときに、不備、不足をチェックする。
(
佐藤信彦:元宮城教育大学附属小学校教頭・宮城県公立中学校長・仙台市立中学校校長
)

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授業中に教師の注意に子どもが劇高したとき、どうすればよいか

 まず落ち着かせる言葉で、いったん「停戦」に持ち込む。それから事態収拾を図るとよい。
 例えば、次のような場合は、
 授業中、教師の注意に対して興奮し、目をむき、机をけり、こちらへ立ち向かってきた。
 私はハッシとにらんで「席に着け!」と、一喝した。
 すると、気勢をそがれて、動きが止まり、席に座った。
「今は授業中だぞ! 立ち歩いて注意されても無視。あげくに冷やかし、ヤジとは、一体どういうことだ」
 座って向こうを向いたまま「ウルセー」と、言ったが、声に力がない。自分にやましさを感じるからだろう。
 私も、口の利き方などを深追いしなかった。言わずもがなの言葉で刺激した後ろめたさがあったからである。
 しばらくの沈黙の後、双方とも冷めて、最悪の事態は避け得た。
 その後、冷静になってから、話し合い和解した。
 他の場面でツッパリにつかみかかられたときも「席に着きなさい!」と、ふりほどいて、おさまった。
「席に着きなさい!」は、子どもには、人格非難でない、受容できる指示なのかもしれない。
 その他の対処法、
 注意してもいうことを聞かず、さらに追い込むと反抗的な態度を取りそうなときは、その場はそのままにし、後に間をおして指導するようにする。
 よくない対処法、
 怒りにかられて、つい侮辱、脅し、泣き言を付け加えて注意したりすると、それによって、火に油を注ぎ、対立を一気に頂点にまで上がりつめてしまう。
 子どもが反抗するような事態を招かないようにするには、子どもと教師の人間関係づくりが第一である。
 そのためには、共感的な子ども理解、認め励ます声かけ、長所が発揮できる出番づくり、学ぶ喜びがわく授業、学習用具の忘れ物対策などを配慮したい。
 また、保護者との良好な関係、他の教師との連携の約束などがあると、たいへん心強い。
(
毛利 豊:1956年生まれ、富山県公立中学校教師。日本群読教育の会副会長。全国生活指導研究協議会全国委員。科学的「読み」の授業研究会会員)

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荒れた学級を変えるには授業のとり組みが重要である、そのためには、みんなで知恵を出し合い、想像し、発見していく共同の学びの授業を創っていくようにするとよい

 荒れて集中できない学級では、静かにさせてから、授業をしようと思ってもだめです。
 授業をしながら、授業そのもの中で、集中するようにしていかないといけないのです。
 おしゃべりが止むまで待っていたら、いつ授業が始まるかわかりません。
 子どもたちも、授業の入り口で注意されたり、説教されたりすることは嫌なのです。そんなことをしていると、ますます授業にのらなくなります。
 子どもたちが深く学ぶためには、緊張が必要だと思います。
 その緊張を外からつくろうとしても、なかなか育ってはいきません。授業中の「きまり」をいくら作ったり、教師が怒鳴ったりしても、うまくいきません。
 授業で大事なことは、内的な緊張です。
「あっ、おもしろそうだ」「なぜ、そんなふうになるんだろう?」というような、内面の働きの中で、自然に自分自身で緊張をつくっていく「内的緊張」こそ大切だと思っています。
 この「内的緊張」を授業の入り口でグーンと高めていくことが、私たち教師の大事な仕事のひとつです。
 教材研究でまず大事なことは、いかに教えるということよりも、むしろ教師自身が授業で扱うことについて、どれだけ深く知り、どれだけ知的好奇心を高めることができるか、ということです。
 子どもたちが楽しく、おもしろく、深く学べるようにするためには、この教材研究が不可欠です。
 荒れる子どもたちが、授業で目を輝かすことができるかどうかは重要なことです。
「何のために、わざわざ学校に通って学習するのか」という問いに応えるような授業とは
「みんなで知恵を出し合い、想像・推理し、発見していく、共同の学びを創っていく授業」です。
 荒れた六年生の子どもたちに、私は次のような授業をおこないました。
 六年生の最初の授業は「日本における考古学の始まり」を扱いました。
 この一時間目をどのような授業にするかは、これからの一年間の学習にとっても重要な意味をもつものと思われました。この一時間が楽しければ、社会科の学習に対する姿勢が変わってくるはずです。
教師「1877年(明治10年)の6月18日のことです。横浜の港に一艘の外国船が着きました。この船には、どんな人が乗っていたでしょうか?」
子ども「外国人」「アメリカ人」「イギリス人」「外国から観光に来た人たち」「何か調べるために日本にきた外国人」
教師「実は、この船には、モースというアメリカ人が乗っていました。横浜の港についた動物学者(貝の研究)モースは、東京へ向かう列車の窓から景色を眺めていました。あるところまで列車がきたとき、ここは大昔の人びとの生活がわかるものが埋まっているはずだと思いました」
教師「モースが見たものは、いったい何だったんだろう?」
子ども「海」「魚」
教師「そういうものからは、大昔の人々の生活はわからないと思う」
子ども「貝がら」
教師「どうしてそう思ったの?」
子ども「大昔の人たちが食べた貝がらだから」
子ども「大昔の人たちが食べたものや、いらなくなったものを捨てたゴミ捨て場」
教師「そう、貝がいっぱい捨ててある場所なので、ここを掘れば大昔の人々の生活がわかるものが出てくるはずだと考えたのでした」
教師「そして、この年の10月、東京大学の教授たちといっしょに、モースはその貝塚を発掘したのでした」
教師「さて、実際に発掘してみたら、貝の他にどんなものが出てきたと思いますか?」
子ども「土器」
教師「そうです。土器もでてきました。土器はどんなことに使ったんだろうね」
子ども「食べ物を入れておいた」「煮たりするときに使った」
教師「他にどんなものが出てきたと思いますか」
子ども「魚や動物などの骨」「石でできた道具」
教師「そうです、石器も出てきたんです」
子ども「つり針」
教師「骨で作った針が発見されています」
子ども「人の骨」
教師「そうです。人骨も発見されているんです」
教師「その人骨がばらばらな状態で発見されたんです。モースはそれを見て、どんなことを考えたでしょうか?」
子ども「他の動物に食べられた」「殺されバラバラにされた」「人が人を食べた」
教師「そうです。モースは、発見された骨の多くは、真ん中ぐらいで折られているものが多かったこともあり、人が人を食べたのではないかと考えたのでした」
教師「モースが列車の窓から発見したこの貝塚は、大田区にある大森貝塚です。発掘によって、何千年も前の大昔に、人々が住んでいたことがあきらかになりました」
教師「この発見がきっかけで、日本においても、大昔の人々の研究が進んでいったのです」
 授業が進むにつれて、子どもたちの表情も変わってきました。
 全員が集中したわけではありませんし、発言も限れていましたが、子どもたちにも「学んだ」「楽しかった」という実感があったようです。
 最初は「社会科が嫌いだ」という子どもたちが圧倒的に多かったのですが、授業を積み重ねる中で「大好き」という子どもが多くなりました。
 楽しければ、深くかかわれば、子どもたちの学習の姿勢はぐんぐん変わっていきます。
(今泉 博:1949年生まれ、東京都公立小学校教師を経て北海道教育大副学長(釧路校担当)、「学びをつくる会」などの活動を通して創造的な授業の研究・実践を広く行う)
 

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授業中に立ち歩く子がいる、どうすれば立ち歩かなくなるのでしょうか

 私は1990年代に初めて小学校1年生の担任になった。入学式の来賓の話の最中に、4,5人の子どもたちが派手にけんかを始めた。私は、こりゃ困ったことになったと思った。
 新年度、4月のスタートは、いくつかの約束事を決め、学級の秩序を作っていく時期である。
 私は「〇〇しようね」と約束したことが、定着するまで次の決まりごとは、できるだけ控えた。子どもへの指示は、その都度1回にするとか、いくつかの原則を守りながら進めた。
 だが、入学式のような騒ぎは日常茶飯事であった。一向に改善される兆候もない。
 学校は集会など、並ばせる場面が多い。
 やがて上級生になることを考えると、早くきちんと整列できる能力を子どもたちに養っておくべきだと思い、整列の指導をやったのだが、この子たちには通じない。
 せめて、授業中は、この子どもたちを席に着かせたいものだと考えた。
 私なりに「楽しい授業」をしたいと思っても、子どもたちの立ち歩きや、おしゃべりを何回も注意しているうちに、私自身のノリが半減してしまい面白くなくなってしまう。
 私は、子どもたちと過ごすことが楽しいと思い、教師になった。しかし、私も年を取り情熱がなくなってきたのかな、と考えているうちに、ふと先輩教師の姿を思い浮かべた。
 その先輩教師は、毎日、子どもたちが帰った後で、教室を掃きながら、子どもたちのことを、あれこれ想い、ぶつぶつ独り言をつぶやく教師だった。
 先輩教師の姿を思い浮かべて、私は「掃除だ!」と、ひらめいた。掃除を自分が率先してやろうと思ったのである。
 私は、子どもたちに、わずらわしい掃除分担などをしないで、ひたすら子どもたちと一緒に掃除に取り組んだ。掃除の時間は他の仕事は一切やらないと心に決めたのである。
 やる気のある子が手伝ってくれればいい、やらない子は放っておいた。
 そのうちに、私と掃除をすることを楽しんでやる子どもが出てきた。
 意外にも、ちゃらんぽらんで学習に集中できないと思っていた子が大変じょうずに掃除をした。その逆の子もあった。
 掃除をやりながら、いろんな話をする。誰の絵は面白いとか、じょうずだとか、おしゃべりした。おもわぬ情報源になった。
 また、雑巾の洗い方、絞り方から始まり、雑巾を使った床の拭き方、机や棚の拭き方も教えた。大声をあげて全体指導をする必要はなかった。
 掃除している子を見かけたら、その都度、やって見せて教えた。子どもたちは素直に学んだ。みんなで床拭き競争もした。
 掃くとき、小さなほうきを使ってチリ取りに乗せる方法をその都度、教えた。
 子どもたちが掃除をうまくできなくても、私は叱らなかった。
 掃除は私の仕事であり、子どもは手伝いと考えることにしたからである。
 もちろん、このことは子どもたちには言わない。自分たちの使った教室をきれいにするのは当然と話した。
 教室の掃除を、私の仕事と位置づけてからは、教室の見方が変わった。
 それまでは、教室と言うと、掲示物などばかりに目を注いでいたが、掃除することで、それだけではないことがわかった。
 掃除は教室の床をきれいにするだけではない。机や椅子を整え、物をもとにあった所に戻し、整理することである。
 これは、教室に秩序が存在することを、毎日、無意識のうちに、子どもたちに教えることになる。
 秩序を時間的に見れば、物事には順序があるということだ。
 これは、子どもたちが並んだり、発言の順番を待ったりすることの土台になる意識であろう。
 また、教室に秩序があれば、当然、教室の時間の秩序もある。授業中に終わりのチャイムが鳴れば、途中でも、私は必ず授業を止めるようにした。
 子どもたちの前では、決めたこと、約束したことは必ず守った。守れない約束はしなかった。
 そして、二学期になり、授業中に立ち歩く子どもは、いなくなった。しかし、相変わらず、にぎやかな子どもたちである。
(
尾崎光弘:元東京都公立小学校教師
)

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授業崩壊を予防する方法と、授業崩壊している場合、どうすればよいか

 授業中にほとんどの生徒がおしゃべりして、授業に参加していない状況が授業崩壊である。
 授業中、教師の話を聞かず、おしゃべりが続くのは、始めからそうだったわけではない。
 原因は教師にある。おしゃべりを許してきた経過があるのだ。
1 授業崩壊を予防するには、
(1)
姿勢が横向きになっている生徒に教師が接近して、緊張感を与える。
(2)
友だちと相談する時間を授業時間内で取り、生徒が「聞きたいこと、わからないことがあったら、挙手して先生に聞くこと」を教える。
(3)
生徒の心をつかむ指導や言葉がけをする
「今、何を話していたんですか」と、まずは、その子の状況を把握する。
 私は「ハッと感じたことは、すぐにメモする。そして生徒に語る」ようにしています。生徒への語りは、中学生には効果的だ。
 中学生は「〇〇してはいけません」と、注意されても納得しなければ動かない。そのために、教師は生徒に語るべきエピソードをためておくことだ。
 ハッと思ったことは生徒に語って聞かせ、その上で
「私は、こう考えるけど、みんなはどう思う?」
と、投げかけてみることだ。それに反応する生徒の姿をよく見るとよい。
 生徒の考えを知り、教師が何を考えているのか理解し合うチャンスにもなる。
 このとき、大事なことは、生徒の考えをまず、一度は受け入れる度量だ。そこから、お互いの考えを納得するまで語り合うとよい。
 中学生は押しつけられるのが嫌なのだ。自分が納得して動きたいと思っている。だから、エピソードと「私はこう考える。みんなはどうか?」と伝えることだ。
 生徒は自分のことを理解してくれる人のことは信じるようになる。
(4)
教師に注目させ、注意を与える
 生徒を起立させる、などして一旦教師に注目させる。
「今、おしゃべりしていて先生の話を聞いていなかった人、立ちなさい」と注意する。
 立つ生徒は改善の余地が大いにある。
 言っても立たない生徒には
「自分のやっていることが、周りの人にどんなに迷惑を与えているのか、わからない人です」
「視野が狭く、人に迷惑をかけても平気で、仲間を傷つけても平気でいられる鈍感な人です」
「そんなクラスに、なりたくはないものです」
(5)
生徒と信頼関係をつくる
 信頼関係をつくるには、一人ひとりの生徒をどれだけ愛し、クラスをどれだけ愛することができるかが勝負である。それを行動で示すことだ。生徒のためにどれだけ行動するかだ。
 笑顔で接することで生徒は安心する。教師が笑顔で話しかけるだけで、生徒はその教師に心を寄せ、関心を持つようになる。
 信頼関係を築くためには、生徒の良さや行動を認めることだ。自分のことを認めてくれる大人の言うことなら中学生は従う。
 教師の人間としての器が小さいと生徒とトラブルが起きる恐れがある。教師は人間性を高める必要がある。
 そのためには、読書(教育、ビジネス、自分の好きなジャンルの本)をする。人間の生き方についての良書を読むことだ。
 セミナーに参加する。まず、セミナーで教育技術を身につけるとよい。「なぜ、このように指導するのか」という考え方と人生観を学んでほしい。
2 すでに授業崩壊している場合
(1)
急には授業が変わることはないから、真面目に授業を受けている生徒の学習を保障するために、たんたんと授業を行う。
(2)
あまりにも私語がひどい場合は、生徒指導主事などに相談し、空き時間の先生方に協力してもらい、一緒に授業に入ってもらう。
(3)
教師は、自分の授業技量の向上をめざす
 先輩教師に相談する。教育サークルへ参加する。セミナーに出席するなどして、自分の授業技量を上げること。
(
垣内秀明:1965年長野県生まれ、長野県公立中学校教師。教育サークルTOSS中学信州代表
)

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教師の話の揚げ足をとったり、授業をかき回す子どもがいるとき、どうすればよいか

 教師の話の揚げ足をとったり、授業から脱線した発言をしたりして授業をかき回す子どもがいます。
 教師の指示に対して「いやだー、やりたくない」などと、大きな声を出したりして、授業の雰囲気を壊してしまう子どももいます。
「何ですか、その言葉は」
「だいたい、きみはね・・・・・」
と、子どもの言葉を感情的に取り上げると、ますます授業が脱線することになります。
 では、どうすればよいのでしょうか。
 授業と関係のない発言は、軽く受け流し、流れを変えずに授業を続けます。
 授業の流れを乱す発言があっても、真剣に取り合わないことです。
「ハイ、ハイ」と応じて、軽く受け流し、それまでどおり授業を進めるように心がけましょう。
 ただし、他の子どもをバカにしたり、周りに迷惑になるような態度をとる場合は別です。
「〇〇くん、今の言葉をもう一度言ってみなさい」
 と、毅然とした態度でビシッと叱りましょう。
 ほとんどの場合、これだけで指導はOKですから、後は何事もなかったかのように授業を続けることです。
 注意してもなお、授業をかき回す発言を繰り返す子どもがいるかもしれません。
 そういう場合は、他の子どもたちの判断を見せるのが効果的です。
「〇〇くんの行動が、立派だと思う人?」と、子どもたちみんなに問うのです。
 友だちの反応を見て、四面楚歌の状況を感じた、その子は、もう授業をかき回すような発言をしなくなるものです。
(
中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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騒がしい教室を叱る以外に変える方法には、どのようなものがありますか

 騒がしい教室を乗り越えるには叱る以外にも。いろいろな考え方や方法があります。
 従来の「静かに」「座って」を前提にした学びのスタイルを「明るく」「アクティブ」を前提にした学び合いに変えるのです。例えば、
1 授業の導入を工夫する
 いま、授業導入で一番大切なのは子どもたちを授業に引き込む「つかみ」の技術です。子どもの関心を教師に向かせることです。
 例えば、国語の授業であれば、授業冒頭でちょっとした漢字遊びをします。
「3分間で木のつく漢字をできるだけたくさん集めましょう」
 というような遊びです。
 ちょっとした漢字遊びが子どもたちの気持ちを授業に誘導します。
2 指示の内容を板書する
 クラスには教師の口頭での指示だけでは、教師の言葉を聞き逃し、パッと内容をつかめない子どもがいます。板書での指示も必要です。
3 子どもたちが落ち着かないときは「クイズ型の問題」を
 荒れたクラスの子どもたちが、ダランとしていました。次の時間から「国語クイズ」を使って授業をするようになった。例えば、
「吾輩は、1 猫 2 犬 3 豚」
というような3択ならば、どの子どもも参加できます。
4 時間を決め、ノートに書く作業をする
 言語力の育成にはノートに書く作業が最適です。例えば
「この物語の季節はいつですか?」
 と発問し、答えと短い理由を書いてもらいます。
 3分などと時間を指定すると集中して書く作業ができます。
 机間指導をしてクラスの実態を把握していきます。
 制限時間3分の百マス自由作文を実践している先生もいます。 
5 テレビのお笑い番組のネタで授業の息抜きをする
 お笑い番組をときどきチェックしてネタを仕込み、授業の息抜きをします。
 ズルズル話がそれていくのさえ気をつければ脱線は有効な教育技術です。
6 教室がザワついてきたら、一斉に音読・問答をする
 教室がザワついてきたら、教師が設問を読み上げ授業を展開させていきます。例えば
「設問を読みます。先生の後について読みなさい」
 コツは短く区切って読むことです。長いと声がそろわないからです。
 みんな一斉に問答をします。例えば
「小説の題名は何ですか」(一斉に)「走れメロスです」
「主役は誰ですか」(一斉に)「メロスです」
 ときどきユーモアを交えるといいです。
7 雑談タイムを設定する
 教室がザワザワしてきたなと思ったら、短い休憩(雑談)タイム(例:3分間)をとります。休憩後はグンと集中力がアップします。
 休憩タイムをとることを予告しておくとよいです。あるとわかると我慢して聞く時間が伸びるようです。
(上條晴夫:1957年山梨県生まれ、小学校教師(10年)、作家、教育ライターを経て東北福祉大学教授。お笑い教師同盟代表、専門は教師教育学、教育方法学、ワークショップ)


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授業中のおしゃべりを止めさせ、授業に集中させるコツとは

 授業中、教師に気づかれないようにコソコソ話をするのはまだまし。ときには大きな声でおしゃべりを始める子もいます。周りの子もつられて教室に落ち着きがなくなります。
 知らず知らずのうちに、勉強どころではない雰囲気になってしまいます。
 他の人の迷惑になるならないに関わらず、授業と関係のないおしゃべりをゆるしてはいけません。
 一つのおしゃべりを見逃すと、他の子のおしゃべりのきっかけになります。
 一度でも見逃せば、子どもは「先生の目をかすめるなんて、チョロイもの」と思ってしまいます。
 また、別の子を注意したときに「〇〇ちゃんのときは注意しなかった」と、なってしまいます。
 教師は毅然とした姿勢で「授業中のおしゃべりはいけない」という雰囲気が必要です。
 授業中の規律を守るためにも、子どもの学習活動を充実させるためにも、おしゃべりは御法度なのです。
 おしゃべりしている子がいたら、指名します。そこで、こう問いかけます。
「何で、先生に当てられたか、わかりますか?」
「今話していたことを、みんなにも話してあげてください」
と言うと、子どもは困惑して黙ってしまいます。その後で
「授業中のおしゃべりは、みんなで、お互いに注意し合おうね」
と、呼びかけることも忘れずに。
 クラス全体で、注意し合える関係していくことがもっとも重要なことです。
 授業に子どもたちを集中させるコツは何でしょうか
「ボーッとしていても大丈夫」という授業になっていませんか? 
 座席順に音読を回す、「考えましょう」と考えさせる、「わかった人」と挙手させる、といった授業の進め方が、子どもが真剣に参加しない授業をつくっているのです。
 ランダムに指名して音読させる、「書きなさい」と作業をさせる、「まだわからない人」と挙手させる、などと工夫して授業を進めます。
 ボーッとしている子がいれば、
「〇〇さん、先生の話を、もう一度みんなに教えてあげて」
と、ボーッとしていた子をいきなり指名します。ハッとして、困ったあげく
「話を聞いていませんでした」
と、反省します。
 いつ指名されるかわからない緊張感のある授業で、すべての子が参加せざるを得ない状況にするとよい。
 また、話を聞くときは
「作業を中止させる」「物から手を離す」「姿勢を正す」「話す人におなかを向ける」「人が話している間は質問しない」
といった、基本的な聞く態度を、繰り返し指導する必要があります。聞く態度が身に付けば、学力は飛躍的に向上します。
「〇〇さん、先生の話を聞きなさい」
と厳しく叱るよりも、効果があります。
 やり方を工夫するだけで、子どもは授業に集中するのです。
(
中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)

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生徒に反発されて授業が荒れないようにするには、どうすればよいか

 授業の荒れの原因は何か。多くのことが考えられるが、最大の要因は「へたな授業」にある。授業がへただから、生徒は騒がしくなる、立ち歩く、寝る。
 授業のへたな教師は、叱り方もへただから、反発される。その結果、授業が荒れる。
 授業に信頼と尊厳を取り戻すためには、授業の腕をあげるしかない。
(1)
生徒に反発されないためには
 生徒が反発すると、教科書を読まない。ノートに書かない。私語をする。教師のあげ足をとる。
 生徒に反発されないためには、授業の腕を上げるしかない。
 生徒全員ができるように授業を組み立て、生徒全員に成功体験を味わわせると、生徒は反発しないはずである。
 生徒の反発は「授業がわからない」「授業が楽しくない」というサインである。それを真摯に受けとめ、修業をし、授業の腕を少しずつでも上げていくほか道はない。
 授業で生徒からの信頼と尊厳を得ると、反発されなくなる。
 そのためには、授業の実践情報をインターネット等で入手して追試をする。サークルやセミナーに参加する。授業を見てもらって授業力のある人に批評をしてもらう。続ければ、確実に授業の腕が上がる。
(2)
生徒の反発を見逃さず、早めに闘う
 新年度初めの、黄金の3日間で、教師が学級の統率者であることを示す。
 たとえば「うっとい」と言った生徒がいたとする。それを聞き逃してはならない。聞き逃すと教室で言ってもよい言葉になる。
「○○くん、立ちなさい」「もう一度、言ってごらんなさい」
「そんな言葉を授業中に使うのは間違っています。クラスの雰囲気を悪くします」 
「クラスのみなさんに謝りなさい」
 大きな声で叱ると、ヒステリックになっていると生徒が感じて、教師に冷たい視線を送る。声のトーンを落として、冷静に闘うのである。
 その生徒を叱るというより、その生徒の行動を叱るのである。そうすると、生徒も素直に悪いと思えるのである。
(3)
学習をせざるを得ない状況に追い込む
 教科書を一斉に音読させるときがある。声を出して読まない生徒がいる場合、全員が指示に従わざるを得ない状況に追い込む。
 列ごとに読ませると、声が出ているかはすぐわかる。「読んでない人がいます。もう一度」と指示するとよい。
 教師の指示が短く、発音が明確であり、リズムとテンポがある授業をすれば、生徒はイライラしなくなる。授業が安定すれば、生徒の気持ちも安定する。
 この教師の指示に従えば、勉強ができるようになれるし、ほめられる。そういう教師には生徒は指示に素直に従う、笑顔が増える、行動がすばやくなる。
 生徒は、力がついたという実感によって、教師への信頼と尊厳が得られるのである。
(4)
笑顔を絶やさず生徒を包み込み、やる気にさせ、叱るときはきっぱりと
 荒れた学級に向かう足取りは、実に重苦しい。生徒の前で不安げで暗い表情をする教師がいる。
 そんな表情をしていては、生徒も「この先生、本当に大丈夫かなあ」「何か頼りにならないなぁ」と思わずにはいられないだろう。
 どんな状況であっても「常に笑顔でいる」ことが一番である。
 表情は笑顔でも、その場その場で、いろいろな表情を使いわける。私は生徒に「あなたの言っていることはおかしいよ」と思ったときには、よく、目をパチパチさせる。すると、生徒も私がパチパチしている間に、自分の言ったことを考え直す。
 生徒一人ひとりと目を合わせるアイコンタクトも大事だ。目を合わせ、先生に微笑まれたら、荒れようがない。生徒だって、やりがいが生まれる。
 子どもの目をよく見つめると、聞いているか、分かっているか、明確に分かる。ほめたい子にはうなずいたり、よくない行動をしている子をにらんだりする。
 だが、生徒がだれかを言葉で傷つけたりした時は、すかさず「短く、きっぱりと叱る」のである。生徒は悪いことは頭の中では、わかっているものである。
(5)
荒れているクラスほど、すぐに授業を始める
 荒れたクラスでの授業は正直きつい。授業開始のチャイムがなっても、着席しない生徒、おしゃべりに夢中になっている生徒、教科書を出そうとしない生徒などがいる。
 そのような状況であっても、私はいちいち注意をしたり、説教したりはしない。
 授業の始めから注意ばかり与えていては、教室の空気が悪くなってしまう。だから、私はどんな状況でも、授業を始めてしまう。
 クラスの中には、まじめに勉強したいと思っている生徒は必ずいる。荒れていれば、淡々と授業を進めていくのがいい。
 
「授業をするために、先生はこのクラスに来ているのだ」という姿勢を生徒に示していくのである。
(
月安裕美:大阪府公立中学校教師、西邑裕子:新潟県公立中学校教師、我妻佳代:宮城県公立中学校教師我妻佳代:宮城県公立中学校教師)

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学級を荒れないようにするために、子どもに合わせて授業スタイルを変える勇気を持とう

 私は、学級崩壊しているクラスに何度もサポートに入りました。学級崩壊しているクラスでは授業は成り立ちません。おしゃべり、立ち歩き、子どもたちはやりたい放題です。
 そんな中、力のあるベテラン教師が指導する音楽の授業にサポートに入ったことがあります。
 このベテランの教師は、子どもたちを低音と高音に分けて、合唱の指導を始めました。低音の子が練習をしている間、高音の子に5分間、聞くだけの時間を与えてしまったので、おしゃべりを始めました。
 このクラスの子どもたちに5分間、聞くだけの時間を与えてしまったら、それこそ「おしゃべりしなさい」「立ち歩きなさい」と言っているようなものです。
 5分を2分にして時間を短くする、高音の子にも何か課題を与える、などの工夫が必要だった。
 しかし、力のあるベテラン教師にとって、自分の築き上げてきた授業スタイルを変えるのは難しいことのようでした。
 教師には「私語」に対する対応に、次の2つのタイプがあると思います。
(1)
子どもたち全員が、教師の話を聞こうとしないと、気がすまない
(2)
子どもたちがおしゃべりをしても、あまり気にならないタイプ
 (1)のタイプの教師が多いと思いますが、神経を図太くして、少しくらい子どもがおしゃべりをしても気にならない教師に変身する必要があるでしょう。
 ある程度、許容していかないと、いまの子どもたちと付き合えない。子どもたちの変化に教師は対応していかざるを得ないのです。
 目の前の子どもたちの変化に合わせて、自分の授業スタイルを変える勇気が必要だと私は思います。
 自分の指導スタイルを変えるには勇気が必要です。しかし、このままでは授業が成り立たないと強い危機感を持つと、変えざるを得なくなります。
 私は、つまらない授業に、無理やり、授業に子どもたちを乗せてしまう方法を、野中伸行氏、上條晴夫氏から多くのことを学びました。
 たとえば、
(1)
授業の最初、教室を勉強する空気にすることが、教師の一番の仕事ということ。
(2)
子どもたちを授業に乗せる一番のコツは、テンポをあげること。テンポさえ良ければ、子どもたちは乗ってきます。
(3)
授業にクラス全員を参加させる。授業に参加しない傍観者を作っては絶対ダメです。
これらの方法をたくさん学びました。
 自分の指導スタイルを変えることは、本当に勇気のいることだと思います。しんどいことだと思います。
 しかし、これができなくては、いまの子どもたち相手に授業は成り立たないのだと思います。
 お互い、大変な時代に教師になってしまいましたね。
 でも、この職業を選んだ以上、がんばるしかありません。お互い、戦っていきましょう!
(
中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属。笑いとフォローをいかした教育実践は各方面で高い評価を受けている。 また、若手教師を育てることに力を入れ講演も行っている)

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