職員会議で意見を通したければ、職員室での地位を上げるようにして、根回しをすることが勝負の9割を決める
職員会議で意見を通したければ、職員室での地位を向上させるのが一番だということである。
そのためには、仕事をどんどん引き受けるに限る。
たとえば、大変な校務分掌があれば進んで引き受ける。研究授業や全体指導も、進んで引き受ける。
女性が重たい物を持っていたら、進んで持ってあげる。ドアの所で一緒になったら、開けて先に通してあげる。
そんなことをしていれば、職員室での地位は上がるだろう。
仕事を進んで引き受ける癖をつけておくと、教師として大きく成長できる。特に不得意なことをこそ、積極的に引き受ける癖をつけておくとよい。
不得手を引き受けてがんばると、不得手が一つ消える可能性がある。うまくいくと得技になってしまうことさえある。若い頃は失敗してもいいので、不得手な分野ほど引き受けてほしい。
そして、職員会議で意見も通りやすくなる。もっと大切なことは、教師として成長することだ。自分を成長させるために、いろいろな仕事を引き受けよう。
そうすれば、職員室での立場は強くなり、職員会議で意見も通りやすくなるはずだ。
職員会議では戦うべきでない。そんなエネルギーがあるなら、子どもたちや保護者のために使ったほうがよい。
職員会議で自分の提案を通したいなんて、ギラギラした気持ちは捨てる。
何を言うかではなく、誰が言うかだと心得る。
手続き論を何よりも大切にする。影響力のある同僚に相談しておくことだ。つまり、根回し。
職員室には、大きな影響力を持つ教師がいる。その人を味方につけておかねばならない。
提案する前には、その人にしっかり二人きりで相談しておく。自分だけに相談されれば、人間うれしいものだ。
その人からアドバイスをもらえれば、気持ちよく受け入れて提案する。そうすれば、その人も味方になってくれるはずだ。
勝てない勝負はしないことだ。勝てない勝負をする人がいる。正直、無駄だなあと思う。
(中村健一:1970年山口県生まれ、山口県岩国市立小学校教師。授業づくりネットワーク、お笑い教師同盟などに所属。笑いとフォローをいかした教育実践は各方面で高い評価を受けている。 また、若手教師を育てることに力を入れ、多くの学生に向けて講演も行っている)