カテゴリー「教師の話しかた」の記事

教師の言葉かけ一つで、子どもたちは成長もし、つぶしてしまうこともある、どう話せばよいか

 教師の仕事の大半は話すことではないでしょうか。しかし、どれだけその大切さを自覚しているでしょうか。
 教師の言葉かけ一つで、子どもたちは成長もしますが、つぶしてしまうこともあります。
 例えば、掃除をまじめにやらない子どもを注意することがあります。
 感情をむき出しで注意をしてはいませんか。くどくどとしつこいくらいに注意していませんか、とげのある言葉で注意をしていませんか。
 子どもたちは、自分のしていることが、いけないことだとわかっています。頭ごなしに注意すると「今度は気をつけよう」という自省の心が生まれてこないでしょう。
 かえって「なんだ、この先生は!」という反発の心が芽生えてくるのではないでしょうか。
 まず、子どもの話を聞きましょう。それから、静かに子どもの心に響くような注意をしたいものですね。
 子どもが自ら問うようにしなければ、子どもたちは同じような失敗を繰り返します。
 よい言葉には、二つの大事なことがあります。
 その一つは「責任のある言葉」です。
 例えば、授業中におしゃべりをしている子どもがいて、教師が「静かにしなさい」と注意したとき、静かにさせる方法を示すか、静かになるのを待つべきだと思います。
 静かにならないまま授業が進められることはありませんか。言葉に責任を持たなければならないと思います。
 もう一つは、子どもへの「愛情のある言葉」ではないでしょうか。
 うわべはやさしい、ていねいな言葉であっても、どことなく冷たい感じを受けることがあります。
 子どもたちは、この先生は私たちを好きではないと直感的に感じるのではないでしょうか。
「よく聞く子どもは、よい子ども」と言われます。
 話すことと同じように聞くことが大切なのです。教師がよい聞き手でありたいように、子どもたちにもよい聞き手であってもらいたいものです。
 聞くことの大切さの他に大切なことは「子どもたちに伝わる」話し方です。そのためには、
(1)
声の大きさ
(2)
話のスピード
(3)
はっきりとした言葉で話す
(4)
具体的に話す
 子どもたちに話をするときは、できるだけ具体的に話をしたいと思います。
 言葉だけでなく、図で示してもよいでしょう。
 子どもたちに話が伝わったかを確認するには「わかった人」と問うのではなく「よくわからなかった人?」と問うようにするとよいでしょう。
(5)
端的に話す
 教師の話はだらだらと長いものです。どんなにすばらしい話でも効果は半減します。聞いているうちにピントがぼけてしまいます。
(6)
一時に一事を話す
 あれもこれもと話すと、子どもたちには伝わらない。
 話すことを分けます。分けることが、わかることに通じます。一つのことについて話すようにします。
(
奥平厚洋:元千葉県公立小学校教師
)

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教師が話術をみがき、魅力ある話し方ができるようになるにはどうすればよいか

 教師の声は全員の子どもに聞こえるように、しかも、明瞭で明るいトーンで発せられなくてはならない。これが基本である。ついで、表情や手振り身振りの豊かさも重要で、とくに、笑顔が欠かせない職業である。
 こうした表現力は、意識しないと高まらない。ときどき、自分の話を録音して聞いてみたり、大きな鏡の前で手振り、身振りやいろいろな表情をつくったりして、それらが子どもたちにどのような印象を与えるか分析的に検討してみたい。
 そうした努力なしに、魅力ある話し方はできないだろう。教師の話術をみがくには
1 命令調から勧誘調に
 教師の話術の基礎は、子どもとの対話や会話にあるから、暇さえあれば、子どもたちと雑談して、おしゃべりを楽しむことを勧めたい。
 教師は多忙で、子どもたちと言葉をかわす余裕もなく、とかく命令的・指示的にふるまいがちである。「静にしなさい」「早くやりなさい」・・・・・。
 この命令的・指示的な話し方が、教育現場に習慣化し、子どもに向かって命令や指示はできるが、話し合えない教師を増やしている。
 教師の命令的な話し方は、子どもをいらだたせる。子どもがクラスの友だちにたいしても、同じような口調で接するようになり、攻撃的な人間関係をいっそう強める結果になる。
 そこで、すぐにできることは、指示的・命令的な口調から「勧誘(誘う)」話法に切り替えることである。
 例えば「早くやれ」ではなく「早くやろうな」「早くやろうぜ」「早くやりましょうね」という「誘う」いい方に切り替える。
 こうすると、横並びの関係に立って、子どもたちの自発性にはたらきかける親しみのある表現にかわる。
2 子どもへの注意は楽しく
 子どもに注意するときは、楽しいエピソードにして伝えるようにする。
 例えば、教室のほうきが壊れていたとき、どのように注意すれば徹底するでしょうか。
「掃除用具をていねいに扱うこと。わかったか」と注意する。だが、こんな注意のしかたで徹底するわけはない。楽しい話に仕立てて伝えるのである。わたしが小学生のとき担任の先生がこんな話をしてくれた。
「先生が夜遅く教室の前の廊下を歩いていたら、教室のなかからだれかの泣き声が聞こえる。そっと戸を開けてのぞいてみたら、ほうきが泣いていたんだ」と、こわれたほうきを見せながら、
「見てくれ。このわたしのからだ。頭と胴体がばらばらだ。トホホホ」と泣き真似してから、
「ほうきだって痛がっているんだ。かわいがってやろうな」わたしたちは大笑いしたが、二度と掃除用具を乱暴に扱うことはなかった。こんなたわいもない話でも、子どもとは、おもしろがって聞くものなのである。
3 善意で子どもをとらえる
 いま、なにごとによらず、あくまでも善意を尽くして子どもをとらえることが望まれる。
 例えば、子どもが遅刻したとする。時間を守らない、規則を破る、だらしのない子ども、だととらえると、腹が立って叱りたくなる。
 しかし「熱をおして遅れて学校に来たのではないか」「なにかわけがあって時間には、まにあわなかった。だが、がんばって登校してくれた」とみたらどうだろうか。
 そうすれば、ちょうど長距離走で、一周遅れでゴールする子どもを拍手で迎えるように「よくがんばって学校に来てくれたね」と、ねぎらいの言葉をかけたくなる。
 遅刻した子どもを「規則を破った子ども」とみるか「遅れてまで学校に来てくれた子ども」とみるかのちがいである。
4 かぎりなくやさしく接する
 やさしい態度で子どもに接するようにしたいものである。
 例えば、入院したとき、お医者さんが注射を打ちにやってきた。
「注射ですよ」と医者はつとめて明るい声で告げる。そして注射をうつ前に「ごめんなさいね。痛いですよ」といいながら注射したのには驚いた。
 注射は痛いにきまっているが、患者のためにしているのであって、医師が勝手に好きにやっているのではない。だから、なにも「痛い注射をしてごめんなさいね」と謝ることはないのである。にもかかわらず「ごめんなさいね」といいながら注射をした。
 これが医療現場の患者にたいする接し方である。人間にたいする共感的な、かぎりないやさしさの話法である。ひるがえって教育現場ではどうだろうか。あまりにも権力的ではなかろうか。
 例えば「朝からいやな話で悪いが」と前置きして暗い話をするといった、やさしい気配りがあってもいいのではないだろうか。
5 ありがとうと言う
 教師の中には「子どもは教師のいうことを聞くのはあたりまえだ」と思い上がっている人はいないだろうか。
 教師も、たまには、授業の終わりに「今日はみんな、いっしょうけんめい勉強してくれて、ありがとう」と、いってみたらどうだろうか。
 教師の指導が上手に展開したのは、子どもたちが協力してくれたからだ。ありがたいことだ、こう思える教師になるということである。
 教師の「ありがとう」は、子どもたちに、自分たちは人に感謝される存在なのだということを教え、自尊感情を育てることにも役立つのである。
6 ほめ上手になる
 子どもは「ほめて育てること」だとわかっていても、どうほめたらいいか、むつかしい。
 ほめるというと、なにか気のきいた感動句を用いたりしなくてはならないと思いがちだが、そんなことはない。
(1)
事実を認める
 子どもたちにとって、「事実を認められること」が、ほめられることなのだから、教師は事実を認めてやればいいのである。掃除当番をいっしょうけんめいにやっていたら「いっしょうけんめい働いているな」と笑顔で評価する。
(2)
普通であることをほめる
 もう一つは、「ふつうであることがりっぱなのだ」という観点である。とくに、すぐれていなくとも、ふつうであることをほめるようにしたい。
これがほめ上手のコツである。
7 身体からアプローチする
 子どもの行為はすべて心からでているが、その心は、身体が生みだしたものである。だから、子どもの問題行動にでくわしたら、まず、身体を見て、つぎに心をみるのである。まず「身体の具合が悪いのではないか」とみるようにしたい。
 例えば、掃除をさぼっている子どもがいる。この場合、どうするか。「どこか、身体の具合が悪いのか」と話かける。子どもが「いえ、何でもありません」といったら、「それはよかった。じゃ、掃除をやろうな」と、勧誘形でうながす。
それでもぐずぐずと掃除に身が入らないようだったら、つぎに心をみる。
8 長い話は聞かせる工夫をする
 教師の話はどちらかというと長い。子どもたちは「この先生の話は長い」と思うだけで最初から聞こうとする意欲を失う。
 そこで、話はなるべく短くする。一分間で、一つの概念を説明できるようにする。
あきあきさせない工夫は
(1)
笑いをとること
 笑いはCMタイムと考えればいいだろう。CMタイムのない話は、今の子どもたちを引きつけることはできない。
(2)
簡潔に話せるように、箇条書き話法を用いる
 例えば「これから三つの話をします。その一つは」と箇条書きのように話す語法である。ただし、小学校五年生でも、三か条まで、時間にして三分が限度である。
(3)
一人芝居話法を用いる
 落語家が、長屋の大家さんと熊さんの二役をこなすような、一人芝居話法を用いる。話を具体化する方法でもある。
(4)
具体的に物を提示する
 具体的に物や図を見せながら話す具体物提示話法を用いる。聴覚だけでなく視覚にも訴えて話すということである。
9 聞き上手になる
 教師は、話すことに長けなければならないが、同時に、子どもの話を上手に聞けるようにならなくてはならない。
子どもの話を上手に聞くには、
(1)
感情を聞く
(2)
「くり返しの技法」を用いる
ことである。
 例えば、子どもが教室で騒いでいて、机の角にぶつかって「痛いッ」と座り込んだような場合を想定してみる。
 痛がっている子どもに必要な言葉は、その痛いという感情をやさしく受けとめてくれる存在である。
  そこで「痛いッ」といったのだから「痛いの」とくりかえす。このくり返しは「先生はきみの痛さを受けとめているんだよ」ということを子どもに伝える。やさしさの語法である。
(家本芳郎:19302006年、東京都生まれ。神奈川の小・中学校で約30年、教師生活を送る。退職後、研究、評論、著述、講演活動に入る。長年、全国生活指導研究協議会、日本生活指導研究所の活動に参加。全国教育文化研究所、日本群読教育の会を主宰した)


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教師の「話す力」とは、どのような力でしょうか、そのポイントとは

 話す力とは、いったいどのような力でしょうか。
 話す力とは「話す内容+声+態度」×「相手への思いやり」です。
1 話す内容
 話の内容は、事前に準備することができます。十分な準備を心がけるだけでも話す力が伸びます。
よい話の条件は
(1)
わかりやすい
(2)
ためになる
(3)
ユーモアがある
(4)
結論が先にきている
(5)
 
話の最初に「番号」や「見出し」をつけて、しっかりと伝わるように整理して話す
ア「第1に、第2に、第3」とポイントを絞って話す(ナンバリング)
 複数のことを伝える時には、冒頭に数字を示すとよい。それによって話の中身を整理することができる。
例えば、
「先生が話すのは3つです。1つめは、~。2つめは、~。3つめは、~。以上3つがポイントです」
 話す数だけでなく、その順番も考えておくといい。また、話す数は3つ程度がよい。
イ 話に見出しをつける(ラベリング)
 話に見出しをつけ、何を話すのかを聞き手の子どもに伝えるのも1つの方法である。
 話に見出しをつけると、話の予告をすることにもなる。例えば、
1つめは、○○○○ということです。(説明)
2つめは、△△△△ということです。(説明)
 こうすることによって、子どもたちは教師が今、何の話をしているかがわかり、安心して聞くことができるようになる。
2 声
 声の大きさだけの問題ではありません。同じ内容の話でも、ボソボソと話すのと、ハキハキ話すのとでは、伝わり方が全く違います。
 声の高さは、無理なく出せる高さがいいでしょう。ふだん話している声の高さがいい高さです。
 母音(あ・い・う・え・お)の発音に気をつけながら壁に向かって声を出します。例えば「アー」と長く発音した方が、壁から跳ね返ってくる自分の声が聞き取りやすくなる。繰り返すうちに発音がハッキリとしてきます。
 まず、壁から50cmの位置から始め、自分の声を聞き取れるようになったら、1m、2mと壁との距離を伸ばしていきます。壁から離れるにつれて、声が大きくなっていきます。
 話し手は、聞き手に向かって、意識して相手に伝えようとする「届ける声」で話すことが大切です。
 例えば、話し手は、4~6m離れた複数の背中を向けた聞き手に「おーい」「こんにちは」「お元気ですか?」などの短い言葉をかけます。何回か繰り返すうちに、特定の人に声が届くようになっていきます。
 なかなか声を届けられないときは「3秒間、息を吸って、2秒止め、15秒で吐き出す」というトレーニングを繰り返して行い、力強い声を出せるようにします。
 何もせずに「出てくる声」を話す声だと思っている人が多い。まずはその意識を変えることが大切になります。
 声はすぐに変化するものではありません。時間をかけて育てるようにしましょう。
3 態度
 姿勢や視線、身ぶり、手ぶりなどです。
 話に合わせて表情を変えたり、身ぶり手ぶりをしたりすることで、話を「見える化」することが大切です。
 話は聞かれていると同時に、見られています。目からの情報が聞き手に大きな影響を与えています。
4 相手への思いやり
 聞き手の立場になって考えることができるか、ということです。自分よりも相手を考えることが大切です。
 この「相手への思いやり」だけが、かけ算になっています。もし、これが0だったら、話す力は0です。
 つまり「相手への思いやり」が話す力の最も重要な要素なのです。「相手への思いやり」を高めることが、話す力に大きくつながります。
(
菊池省三:1959年生まれ、 福岡県北九州市公立小学校教師、2015年に退職。コミュニケーション教育を長年実践した。「プロフェッショナル-仕事の流儀(NHK)」などに出演、「 菊池道場」(主宰)を中心に全国で講演活動をしている。 北九州市すぐれた教育実践教員表彰、福岡県市民教育賞受賞
)

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教師の話し方は教師の武器だ、大切なポイントとは

 話は誰でも簡単にできる教師の武器である。しかし、効果的に使うとなると奥が深い技術です。よい教師の話し方は 
(1)
話し方に「切れ」がある
 教師の話には「切れ」が必要です。例えば
「今月は〇〇さんと△△くんの誕生日だね。おめでとう! 拍手―!」
「今月は五月(さつき)だね」
「この時期や、梅雨の間の晴れの日を『五月晴れ』って言うんだよ」
「『五月の鯉の吹き流し』という言葉を知っているかな?」
「鯉のぼりのように腹の中に何もない、さっぱりした性格のことで、江戸っ子の気質を表しているんだよ。いい性格だね」
なとど、切れのよい話題を添えて祝ってあげられるかどうかで、人気度は変わってきます。
 逆に、よくない教師の話し方は、例えば、
 言葉がうまく出てこないとき「エー」が乱発される話し方ほど、聞きづらいものはありません。
 同じ話題の中で2回以上「エー」と言わない教師になりますという誓いでも立ててもらいたいくらいです。
「いわゆる」「つまり」「ですから」が口癖になっている教師もいます。
(2)
話の最初(つかみ)を30秒以内に収める
 話の最初(つかみ)を30秒以内に収めることも大切な技術です。
 30秒かかっても、子どもを引きつけられない話題は、面白くない話題です。
例えば国語で
「昨日読んだ『ごんぎつね』では、きつねが兵十の撃った鉄砲で死んでしまって悲しかったね」
「でも実は、きつねは今も生きているかもしれないよ!」
「知多半島の山で、きつねの巣みたいな穴が発見されたっていう新聞記事がありました」
というような入り方を心がけたいものです。
 つまり、子どもを驚かせる意外な話題から入ることをお勧めしたいのです。
 どんな授業でも最初の30秒が決めてになります。「今日、先生はどんな授業を用意してくれているのかな?」と楽しみに待たれるくらいの教師になりたいものです。
 教師は自分のオリジナルの「つかみ」を何種類か開発してください。
(3)
授業にノッてくる指名のコツ
 指名は、教師と子どもの信頼関係を強める機能があります。授業にノッてくるためのきっかけにもなるので、教師に必要な力量として身につけたいものですね。例えば、
「まず、最初にAくんを指名して答えてもらおう。そうすれば、引きずられてCさんも手をあげるに違いない」とか
「最初から答えに近づく回答がでると授業の深化が図れないので、まずBくんに意見を出してもらい、ほかの子に共通化してから、さらに別の子どもの意見を引き出そう」
といった、授業の流れをつくるための指名の順序の方法を考案したいものです。
(3)
ほめじょうずになる
 例えば、算数の時間で簡単な問題を間違えています。何と声をかけたらよいでしょうか。
「がんばっているね。ここは間違っているけど、ひとつ前の問題はできているね。先生はうれしいな」
 子どものがんばりを認め、できたところまでをほめてあげる姿勢が大切です。
 その子の力で「ここまで、できたね」と認めてあげることがポイントです。
 朝のあいさつは笑顔でほめる。
 朝のあいさつこそ、笑顔でしたいものです。口角をちょっと上げて微笑み、目に力を少し込めて「オハヨー」と子どもたちを見わたします。
 そして、見わたしながら、子どものしぐさの変化(よい点)に気づくように心がけます。
「〇〇くん、今日もあいさつ元気いっぱいだね」と、具体的にほめてあげましょう。
「先生が、自分を見てくれた」とうれしさで教室がぱっと明るくなり、一日のスタートがうまく切れるでしょう。
(4)
子どもの話をよく聴いて、認めてあげ、教師の気持ちを伝える
 子どもが教師に伝えようとしているときは、
 教師が子どもの言った言葉をオウム返しのように繰り返してあげることで、子どもは「先生はちゃんとぼくの話を聞いてくれている」という安心感を抱くようになります。
 さらに、教師が「先生は、いつも〇〇くんのことを心配しているんだよ」と自分の気持ちを伝える言葉をかける。
 子どもにとって「そうか、先生に心配をかけちゃったんだ。じゃあ、どうしたらいいかな」と子どもが自分自身で考えるきっかけとなります。これはとても大切な指導です。
(
寺本 潔:1956年熊本市生まれ、筑波大学附属小学校教師、愛知教育大学教授を経て玉川大学教授。中央教育審議会専門委員(社会)等を経て日本社会科教育学会評議員)

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保護者に好かれ、信頼される教師の話し方とは

 保護者会で保護者に好かれる話し方は、どのようにすればよいのでしょうか。
(1)
にこやかに話す
 暗い表情は保護者に第一印象として、よくない印象を与える。
 子どもに接するときと同じように、明るい表情はどの場面でも必要だ。
 やはり、何事が起っても、にこやかに話すということは大事だ。
 にこやかに話していくと、きつい話が混ざっていても、さらっと聞き流してくれる。
 例え、問題が起こったときでも、教師は希望を持っているという意志も示さなければいけない。
 そういう冷静さを保護者に感じさせる必要があろう。
 あ、この先生はいい先生だな、と言うことを第一印象にしたい。決して冷たさを感じさせないようにしたいものだ。
(2)
丁寧な言葉で
 丁寧な言葉遣いは、にこやかに話すのと同様に悪い印象は与えない。
 保護者が自分と同世代だからとか、自分より若いからと、砕けた話し方はいけない。
 仲間同士の話のように話していると、親しくなれたような気になるかもしれないが、教師だけがそう思っているだけなのかもしれない。
 聞いている保護者に合わせて、話し言葉も変えないといけない。
(3)
自信を持って話す
 保護者は子どもを安心して任せられる教師かどうかを見ている。
 丁寧に話をしていても、自信のない話し方をしていると
「この先生は、頼りがいのある先生なのだろうか?」
と、思わせてしまう。
 教育のプロとして、自信を持って話をすべきだ。
 教師は、教育に対して、どのような思いや理念をもっているのか、どのような子どもに育てたいのか、どのような実践をしているのかを明確に持って、保護者に話をしたい。
 特に、こういう実践をしたら、子どもがこうなったということを、自信を持って話したい。
(4)
謙虚に話をする
 教師は、自信を持ちすぎると、謙虚さに欠けることがある。
 若い教師なのに「教育について全部知っています」というような態度は逆に反発されるときもある。
 一歩さがって、保護者の言うことにも耳を傾ける謙虚さが必要である。
(5)
ポイントを抑えて話す
 どんなによい話でも、だらだらと話をしていると、よい印象は与えない。
 いろいろと話したいことがあっても、ポイントをしっかりまとめておいて、話したい。
 ポイントがたくさんあると、覚えきらないし、だらけてくる。ポイントを絞って簡潔に話をしたい。
(6)
資料をもとに話す
 資料を作って、資料をもとに話すと、話も整理される。聞いている保護者には、長くなる話も、だらけずに聞くことができる。 
(
磯貝定徳:神奈川県公立小学校教師
)

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保護者の思い通りにならないと、連絡帳や電話、保護者会で不満を述べる保護者がいる、どう対応すればよいでしょうか

 保護者の視線がわが子に向くのは保護者として自然なことだろうと思いますが、自分の思い通りにならないと、あれこれと不満を言いたてる保護者がいます。
 保護者と教師の信頼関係が強ければ、こうした問題は生じることも少ないと思われますが、つぎのような対処を考えるといいでしょう。
1 連絡帳に書かれた場合、内容によって、連絡帳で返事をするか、会って話をするかは慎重に考えましょう。返事の仕方で、またまた誤解を生みやすいからです。
2 電話についても同様で、用件によっては、電話で話すか、後日会うかを即断しなければ、対処を誤ります。
3 校長に話が持ち込まれた時は、校長に、事の経過と状況を率直に話さないと、校長が判断を誤りますので、くれぐれも気をつけます。
「嫌な報告ほど早く、良い報告は後で」「私情を混じえず事実を報告」が、こうした際の鉄則です。
4 保護者と話をする場合
(1)
保護者と話をする際は、緊張した表情で、構えた姿を見せないことです。相手の話を聞きとろうとする受容的な姿勢と謙虚さが基本です。
(2)
相手の言い分をよく聞きとり、その後に、こちらの真意をわかってもらえるように話す。
(3)
感情的に対処したり、紋切り型の話し方をしたりしないようにする。
(4)
相手の誤解を解くように努めると同時に、自らのミスは素直に認める態度が必要である。
(5)
「言葉じり」をとらえた話になってしまわないよう、言葉を選んで対応する。
(6)
話の内容によっては、学年主任や教頭に立ち会ってもらい、後日、問題が残らないようにする。
 最近は、保護者会で保護者からいろいろと意見が出るようになりました。担任の話や提言についても、質問したり反論したりする保護者もいます。
 保護者の意見や質問が続くと、教師が面くらってしまったり、非協力だなどと思ったりします。
 そうしたことに不慣れな教師もいるでしょう。
「このごろは、面倒になった」「最近は煩わしくなった」
と不満を語るより、保護者と協力して、力を合わせるには、どうしたらいいかを考え、それを実践することです。
 保護者会で、あれこれ意見が出たり、注文がついたりしたら、どうすればよいのでしょうか。次のように対応するとよいでしょう。
(1)
教師は困った表情、怒った表情、不快な表情を見せないようにする。
(2)
相手の言っていることを、的確に聞きとるようにする。
(3)
保護者の意見に対しては、穏やかな言葉で回答(反論)し、切り捨てるような態度をとらない。
(4)
保護者の誤解は、わかりやすく説明し、それを解くようにして、協力の雰囲気を醸成する。
(5)
保護者の意見で、もっともなことは、取り入れていくようにする。いつもそうした態度を示す。
(6)
学校として検討・対応する必要のあることは、直ちに校長に報告する。
 保護者会で、教師が説明したり回答する際に、どのように話すか、話し方の工夫はとても大事なことです。例えば、
1 具体的な事例を用いながら話す
 具体的な事例を用いながら話すと、聞き手の理解は容易だし、よくわかります。
 しかし、気をつけなければならないことは、聞き手は話の中に登場した具体例にこだわって、視野を広げてとらえることがしにくくなりがちなことです。
一般論を中心に話を展開する
 視界が広がるし、問題の所在がどこかなどに、気づくこともできることは確かです。
 しかし、話が抽象的になりがちなので、具体的な事柄が、聞き手はなかなか把握しにくいこともあります。
 難しい話を聞かされたと感じることもあります。したがって一般論で話を通すことは避けた方がよさそうです。
3 具体的な事例と一般論を併用するとよい
 話をする内容は、具体的な事例と一般論が組み込まれているのがよいのです。次のような順序で話が進むと聞きやすいし、理解も容易です。
(1)
具体的な事例が登場して、こうした問題があるから、何を考えたらよいか気づいてもらう。
(2)
具体的な事例の話から、自分や身近にそうしたことがあるか、どうかを考えてもらう。
(3)
そこで、一般論が示されて、なぜこうしたことがおきるか、どうしてかなどを考えてもらう。
(4)
一般論と具体的な事例を重ねながら、どんなことに気をつける必要がありそうかを知ってもらう。
(5)
話の内容から、学校と家庭が力をあわせることの大事さをあらためて考えてもらう。
 話し方が訓示調では、聞き手の反発をかうことがあます。くだけた話し方だと、説得力に欠けます。
 教師の話し方は、きちんとし、だらだらと長びかない話がよさそうです。それが、信頼感を得る根源かなとも思います。
(
飯田 稔:1933年生まれ。千葉大学附属小学校に28年勤務、同校副校長、千葉県浦安市立小学校校長を経て、千葉経済大学短期大学部名誉教授。学校現場の実践に根ざしたアドバイスには説得力がある)

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自分の思いを、うまく相手に伝えるためには、どうすればよいのでしようか

 松岡修造といえば「情熱的に、言いたいことをすべて口にだして伝えている」というイメージを持たれているかもしれません。
 本当の僕は、人前で話すことが苦手です。いまでも伝えることに悩んでいます。
 しかし、相手に思いを伝え続けていると、その壁がだんだん低くなっていきます。
 僕は特に「これは絶対に伝えたい!」と、いうものがあるときは「一人リハーサル」をくり返し行います。
 まずは、自分の心とじっくり向き合い、伝えたいポイントを紙に書き出します。
 その内容をもとに原稿をつくり、伝える相手をイメージしながら、本番さながらの気持ちで何度も読み上げます。
 その姿をスマートフォンやビデオで録画してみると、ふだんは気づかない話し方のクセがよくわかります。
 僕の場合、練習を繰り返すうちに「語尾がはっきりしない、声が小さくなる、意味もなく同じ言葉を繰り返し使う」という悪いクセが見つかりました。
 この一人リハーサルで大切なのは「自分ツッコミ」です。
 文章を読み上げながら「何が言いたいの?」「悪いクセが出ているぞ!」などと、ツッコミを入れるわけです。
 また、間の空け方や言葉つかいのおかしい部分、話が回りくどいと感じる部分には。赤ペンで原稿にダメ出しを入れ、修正していきます。
 これでOKと思う原稿ができれば、紙を見ないですらすらと話せるようになるまで、さらに練習します。
 このようなステップを踏んでいくと、伝える内容がシンプルになっていきます。
 練習を通じて基礎を固めていくと、しだいに「自分らしい言葉」が見つかるようになります。
 言葉は、練習すればするほど、良い流れや表現が見つかるようになります。
 
「どうすれば、相手に伝わるのか」と、工夫を重ねるうちに、借りてきた言葉でなく、自分らしい言葉が選べるようになる。
 伝え方について悩むことは、あなたが相手のことを真剣に考えている証拠です。
 相手を思う気持ちが強いから、本気で考える。伝えたいメッセージがあるから、一生懸命に工夫するのだと思います。
 そうした真剣な気持ちは、あなたの情熱として、必ず相手にも伝わるはずです。
 伝える行為は手段であり、常に目的があります。
 思いを伝えることで、相手にどうなってほしいのか。伝え方で悩んだときは、自分の心が発している声に耳を傾けてみてください。
 そして、その声を自分なりの言葉に変えて、まつすぐ誠実に、相手に伝えることが大切です。
 最後に、常に相手を思いやる心だけは、忘れないでほしいと思います。
(
松岡修造:1967年東京都生まれ、プロテニスプレイヤー、スポーツキャスター。子どもたちの育成に力を尽くしている)

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子どもが楽しむ笑いのある授業にするには、どう演出すればよいか

 授業をしている教師は脚本家であり舞台監督であり、演出家でもあると私は思っています。
 授業のシナリオを書き、必要な環境を準備し、子どもの動きや反応に向き合いながら、子どもが夢中になってくれるよう演出していく。
 遊び心を持ってつくる授業にはその思いの分だけ熱のようなものがこもります。
 その熱が子どもに伝わるからこそ、子どもたちが夢中になる授業が実現できるのではないか。そう思って様々な演出を夢中で試行錯誤しています。
 作文の授業で、私が次の一文を板書します。「悲しくて(    )歩いていました」
 さて、この(  )の中にはどんな言葉が入るかな、と聞くと(トボトボ)と書いた子どもがいました。
 その子どもを指名して前に出てきてもらい「どんな感じなのか歩いてみてくれる?」と実際にみんなの前でやってもらうと、その子は肩を落として、下を向いて、歩いてくれました。
 すかさず私が「確かに悲しそうやなあ」とコメント、子どもたちから笑い声がおき、教室がわきました。
 動作やジェスチャーなどを子どもたちにさせることは、授業を盛り上げる一つの演出になるのです。
 授業中に子どもを指名して発表させるとき、私は状況によって次のように使い分けるようにしています。
(1)
賛成か反対か挙手させる
(2)
まず、意見をノートに書いて、それを読みながら発表させる
(3)
隣同士で話し合いを合をさせてから、どちらか一人に「ペアの意見」として発表させる
(4)
意見が分かれたら人数の少ないほうから発表させる
(5)
一つの列を選んで順番に発表させていく
(6)
言いたい子全員を立たせて発表させる
(7)
教師は指名せず、言いたい子どもに自分で起立して発表させる
 授業中、脱線気味の子どもを注意すれば教室の空気が壊れることがあります。
 同じ子どもに何度も注意していると、次第に空気が淀んできます。クラスの雰囲気を壊さないために、「さっぱりとしたユーモア」を交えて次のように注意するようにしたのです。
「○○ちゃん、もし次、後ろ振り向いたら、きみの真横に森川先生のパネルを立てるから」
「○○ちゃん、スイッチ押したら、穴があいて落ちていくよ」
 笑いの素材は「子どもの言葉」の中にあります。授業における「笑い」で大切なのは「子どもの言葉で笑わせる」ということです。
 笑いをつくるきっかけは教師のツッコミであっても、笑いの主役はあくまで「子ども」にしたいと思うのです。
 子どもがツッコミを入れるからおもしろいのです。例えば、赤ちゃんの話は私のクラスの子どもたちの大好物です。少し、いたずらを仕掛けてみましょう。
「高い高~い。かわいいよね。赤ちゃんは。○○くん、きみもこうやって大事に育ってきたんやで~」「ほ~ら、高い、高~~~い」天高く赤ちゃんを放り投げるジェスチャー。
 子どもたちは、間髪入れずに「あかんやん」クラス中が大爆笑です。
 ここでこの子なら「こう言ってくれるだろう」「こんなことをしてくれるはず」というようなことを想像できるのは担任だけです。
 そのために、授業中の空気をよみとり、その子がお笑い担当なのか、笑いの受け手側にいるのか。子どもの性格や、生活の調子がいいときか、悪いときか、細かな観察が必要です。
 言葉に温かく対応できるクラスをつくろうとする教師の思いが、教師のツッコミを生み、笑いにつながる「子どものひと言」を生むのです。
 子どもたちが一番聞きたいのは自分のことやクラスの友だちが出てくる話です。
 話の中に個人名を入れて、鮮度が高いうちに具体的なエピソードを話してみましょう。子どもたちの食いつきは明らかに変わってくるはずです。
 教師の話し方を磨いてくれるのが、子どもたちの反応です。大きな笑いが起こった。反応が薄かった。子どもたちの様子を見て、ウケた話は記録しておくようにして、次に生かします。
 子どもたちが話を聞くとき、教師が一方的に話をすると、途中で飽きてしまうことがあります。そうならないようにするには、どうすればよいでしょうか。
 例えば、教師が子どもに「わかる? わかるよね? どうなったか!」といった「話の中に共感できる」ことが出てくれば、子どもたちを話に巻き込むことができます。話すときは「共感」の飛び石を置きましょう。
 話力をつけるために大切なことは、日ごろから「ストーリー思考」でいることです。
 遭遇したおもしろい話を「いかに子どもたちにリアルに話すか」を念頭に置きながら頭の中で話すことをくり返します。
 子どもたちはここで笑ってと、冒頭からオチまでをまず考えます。私は毎日のように、どう話したら子どもたちが笑ってくれるだろう、ということを考えています。
 授業で、うわあ、これはうまい伝え方だなあ、子どもがノッているなあ、という場面では必ず「話し方」に工夫があります。
 教師がそれまで蓄積してきた技が凝縮されてその空気をつくりだしているのです。話がうまくいったときはメモをします。常に意識していなければ話し上手になることはありません。
(
森川正樹:兵庫県生まれ、兵庫県私立小学校教師。研究教科は国語科。教師塾「あまから」代表、教師の笑顔向上委員会代表、基幹学力研究会幹事、読書会「月の道」主宰)

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絶対に言ってはいけない、だめな教師の話し方とは

 教師の話し方にも、それぞれ癖があります。たいていの場合、本人は気づいていません。「これでいいのだ」と思っているのです。
 本人が無自覚のままイライラさせてしまう話し方をしている人をたまに見かけます。
 教師という仕事柄、このような癖がある人は早急に直さないといけません。クラスの子どもたちは、一日中、聞いているので、ストレスがたまっているはずです。
 自分の話し方の癖には気づかないことが多いものです。いくつか絶対ダメな話し方を紹介すると、
(1)
「でも」「だけど」など否定する言葉
 「でも」「だけど」などの言葉の後には必ず否定語が続きます。
 言われた人は、決していい印象を持ちません。「この人に話しても無駄だな」と感じ、距離をとられることになります。
(2)
「忙しい」「しんどい」などの、マイナスの言葉
 教師の仕事は忙しく、しんどいこともありますが、周りの人をハッピーにする教師は、このような言葉を使いません。プラスの言葉を意識して使うようにするとよいと思います。
(3)
「あのぉ」「ええっと」などの、ムダの多い、だらだらした言葉
 話すことがまとまってない時、不自然な間をあけたくない、という気持ちから出る言葉でしょうが、聞く人に不安感を与えてしまいます。
 口癖になっている教師は要注意です。授業の様子を録画や録音して、後で聞いてみてください。このような言葉が多いのにがく然とするはずです。
(4)
話が長い
 話が長いと、それだけで疲れ、聞き手にストレスを与えます。どんなにいい話をしていても、話が長ければ、そのよさも半減するのです。
 どうすれば話を短くできるでしょうか。ムダなだらだらした言葉をなくし、言いたいことのポイントを一つだけ決めて話すとよいでしょう。
(5)
上から目線で話す
 人に対して見下し、仕方がないから、教えてあげますよという態度をとること。
 
「なめられてはいけない」と、上から目線で話をする教師がいますが、逆に「心が小さい人間だ」と見透かされ、なめられるだけです。
(6)
言葉に心がこもっていない
 ほめても、ほめ言葉に心がこもっていない。「はい、はい、すごい。すごい」なんて言われたら、むしろ腹が立ちます。ほめ言葉に嘘を混ぜてはいけません。
 ほめ上手な教師は、まず自分自身が何よりもうれしそうにしています。だから自然とうれしいという感情が声に乗っているのです。
 自分の感情やイメージがちゃんと表現できる声がでるよう練習するとよいでしょう。
(7)
叱るとき、以前のことも言う
 叱るとき、ついつい感情的になって、以前の行いのことまで引っ張り出して叱ってしまう。話も長くなるし、いいことは一つもありません。
 
「それ、今、関係ないし」と、子どもは嫌な思いが残り、反発する気持ちが生まれるだけです。
(
俵原正仁:1963年生まれ、兵庫県公立小学校教頭、笑顔の教師が笑顔の子どもを育てる実践はマスコミにもとりあげられた)

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授業中の話し方のツボとは何でしょうか

 教師の話が子どもたちに伝わらないのは教師の責任です。
 朝の教室で、教師が入ってきて「はい、静かに」と言っただけで静かになる場合も、いくら教師が叫んでも静かにならない場合もあるでしょう。
 同じ言葉を発しているにもかかわらず、大きな違いが出てくるのです。
 子どもたちに伝わる話し方にはポイントがあります。
 教師の話しが伝わらなかった理由を、教師自身がどうだったかという視点で考えていきます。
「声の大きさは適切だったか」「速さはどうだったのか」「教師の視線、立ち位置はどうだったのか」「全体を意識した話し方だったのか」「話す内容は、具体的なものだったか」
などチェックするポイントはいくつもあります。
 教師にも正しい発声ができなければいけない。「正しい発声」とは、教師が「自分の感情やイメージがちゃんと表現できる声を出せる」ことである。
 教師の感情をうまく声にのせるためには、まず自分の感情を変えることが大切です。そして、感情をうまく声にのせるためには、声の「大きさ、高さ、速さ、間、音色」を意識することが大切である。
 あなたは何種類、使い分けていますか。それに、話に「間」と「速さ」でリズムとテンポをつくるようにするとよいでしょう。
 授業中の話し方のツボは
(1)
笑顔で話す
 笑顔の教師が笑顔の子どもたちを育てます。
 一日の大半をしめる授業時間の間、常に教師がしかめっ面だと、授業を受けている子どもたちの気分も滅入ってきます。
 だから、何よりも大切なことが「笑顔で話す」ということになります。
(2)
余計なことは話さない
 教師は、本当に余計な言葉が多すぎます。発問や指示をした後も、何やかんやと話し続けます。教師は沈黙が耐えられないのです。
 でも、子どもとっては迷惑千万です。
(3)
子どもたちを「ほめる」基準をはっきりさせる
 授業時間こそ「ほめて、ほめて、ほめまくる」時間です。
 ただし、「ほめる」基準をしっかりと持つ必要があります。
 そうしなければ、ある時は「ほめられる」のに、ある時は「スルーされる」といったことが起こり、子どもたちの心は教師から離れていきます。
 その「ほめる」基準を「できたか」「できていないか」にしてはいけません。
 
「伸びたか」「伸びていないか」というのが、私の子どもたちを「ほめる」基準です。
 
「ほめる」ことが、一部の子どもに偏ったり、逆に多くの子どもをほめようと、わざとらしくほめたりすることが出てくるからです。
(
俵原正仁:1963年生まれ、兵庫県公立小学校教頭、笑顔の教師が笑顔の子どもを育てる実践はマスコミにもとりあげられた)

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